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自衛隊ニュース   2013年1月1日号
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陸海空各幕長『年頭の辞」2面

大震災対応での日米の絆を確認

 東日本大震災対応部隊の陸自東北方面隊と「トモダチ作戦実行部隊」米軍との大規模指揮所演習—平成24年度「日米共同方面隊指揮所演習」(YS—63)が12月1日から13日まで仙台駐屯地などで行われた。陸自側は東北方面総監・田中敏明陸将を統裁官として、約4500名の隊員が参加。米軍側は太平洋陸軍を核として同司令官・ワーシンスキー中将を統裁官に、在日米陸軍、第3海兵機動展開部隊のほか在韓米軍第8軍も加わり隊員約1500名が参加した。また日米豪の連携強化を図り、豪陸軍から約10名のオブザーバーを受け入れるとともに、豪陸軍少将が米太平洋陸軍副司令官として初参加した。


統合幕僚長 岩崎 茂 空将
統合運用を基本とし事態に即応
新年のメッセージ

 読者の皆様、国内外の各地で勤務している隊員諸官並びにご家族の皆様に謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年は、北朝鮮の「人工衛星」と称するミサイル発射や、中国公船による尖閣諸島周辺海域での活動、中国海軍艦艇による海洋における活動の拡大・活発化等の事案が生起しました。あわせて国際テロやサイバー攻撃等の安全保障上の課題が存在しており、国際社会の安全保障環境は、依然として複雑で不確実なものになっています。

 このような中、自衛隊は、北朝鮮によるミサイル発射への対応、九州北部豪雨等に伴う災害派遣のほか、平素から我が国周辺における警戒監視、情報収集や対領空侵犯措置を不断に行い、事態に対する即応態勢を維持しています。

 国外では、昨年は国連平和維持活動20周年を迎え、ゴラン高原派遣輸送隊への派遣を継続するとともに、新たに南スーダンに施設部隊等を派遣しました。一方、国連東ティモール統合ミッションへの軍事連絡要員の派遣を終了、さらにハイチ地震からの復旧に十分に貢献したものと評価しうることから、国連ハイチ安定化ミッションへの施設部隊等の派遣を終了することになりました。海賊対処においては、護衛回数400回、任務飛行800回を超える任務を実施し、船舶の安全な航行に寄与しています。

 このように自衛隊は、複雑で不確実な安全保障環境の中、我が国の平和と独立を守るという崇高な任務を達成するため、警戒監視活動や災害派遣、国際平和協力業務等の様々な活動を行っています。今後とも、自衛隊は、国民の皆様の信頼に応え得るよう、統合運用を基本とした価値観を共有して、事態に即応し、実効的に対応できる態勢を維持していく所存です。

 本年も隊員諸官とともに、動的防衛力の具現化による統合運用態勢の更なる実効性向上に努め、与えられた任務の達成に邁進することを誓い、新年の挨拶とさせていただきます。


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