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スペーサー
自衛隊ニュース   1089号 (2022年12月15日発行)
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西音がオマーン国民を魅了
初の海外演奏
日本・熊本らしさを発揮

 西部方面音楽隊(隊長・志賀亨2陸佐=健軍)は、11月3日から5日までの間、オマーン首都マスカット、国立ロイヤルオペラハウスで開催された「MILITARY MUSIC OMAN AND THE WORD」に参加した。
 出演部隊は、オマーン近衛軍楽隊を始め陸海空等軍楽隊のほか、ゲストバンドとして陸上自衛隊西部方面音楽隊とフランス外国人部隊軍楽隊の2個音楽隊が参加した。本軍楽祭は、毎年ゲストバンドを迎えて開催されており、令和3年度はオマーンから招待があったもののコロナ禍で中止となり、今年度は再度西部方面音楽隊が選ばれ、創隊以来初の海外演奏への参加となった。
 プログラムは、ドラゴンクエストから始まり、鬼滅の刃(紅蓮華)〜荒城の月〜花は咲く〜メトセラ12の単独ドリルの他、フィナーレにも参加した。いずれも日本らしさ熊本らしさを十二分に発揮する歌、振袖、殺陣、和太鼓を起用となった。

西方区内音楽隊と中音が支援
新星水上1士の歌声に注目集まる

 出演にあたり第4音楽隊、第8音楽隊、第15音楽隊の西部方面区内音楽隊と中央音楽隊の一部支援を受け参加し、西部方面音楽隊の繰り出す演奏・演出の数々は、3回の公演で約9000人のオマーン国民の観客を魅了した。また、10月中旬に西部方面音楽隊に配属となった水上珠奈(まりな)1等陸士(東京藝術大学声楽科卒業)の歌声は、ロイヤルオペラハウスの一面に広がるとともに観客の心に響き、一瞬にして大注目を集めた。
 西部方面音楽隊長の志賀2佐は、「オマーンと日本の外交関係樹立50周年にあたり、本軍楽祭に参加できたことを光栄に思います」「日本チームがナンバーワンという言葉も沢山貰うことができました。音楽は、国と国同士の言葉や文化の壁を越え『世界の共通語である』ことを改めて認識するとともに、本軍楽祭への参加を通じて、オマーンと日本両国との関係をより深めることができたのを誇りに思います」と語った。


広報展示室をリニューアル
幅広い年齢層が楽しめる場に

 防衛省厚生棟2階の広報展示室がフルリニューアルし、12月1日の「市ヶ谷台ツアー」から見学を再開した。
 展示室を開設したのが平成13年。初めてとなるフルリニューアルのコンセプトは「最新の安全保障環境と我が国防衛の全体像を理解できる場」。内容をいつでも差替えできる16枚もの電子パネル(うち2枚はタッチパネル)、大型スクリーンで視聴する限定動画やバーチャル制服試着コーナー等、子供から年配者まで幅広い年齢層が楽しめる展示室となり、人気を集めそうだ。
 展示室内は、最新の自衛隊を説明する「クールサイド」、10分間の動画を視聴する「シアター」、「人」にスポットを当てた「ウォームサイド」の3つで構成されており、なかでも幅約10メートル高さ2・5メートルの壁をスクリーンとして使用した「シアター」が今回の目玉。プロジェクターが5台、壁だけではなく床も使った臨場感がある大迫力の映像は一見の価値ありだ。
 広報展示室は、午前・午後の両ツアーで見学でき、所要時間は約20分とのこと。自衛隊の歴史は市ヶ谷記念館と大本営地下壕跡で、最新の活動は新しくなった広報展示室で、より魅力的に進化した「市ヶ谷台ツアー」の申込み先はhttps://www.mod.go.jp/j/publication/ichigaya/まで。


海自徳島航空基地
陸自北徳島分屯基地
開設記念行事
 10月1日 、海上自衛隊徳島教育航空群(司令・町島敏幸1海佐)では、海上自衛隊徳島航空基地開設64周年および陸上自衛隊北徳島分屯地開設13周年を記念して、徳島航空基地祭を行った。
 当日は秋晴れの天気の下、3年振りの基地一般公開に地域住民のみならず徳島県内外から例年を大きく上回る約6500人が徳島航空基地を訪れた。
 記念式典では、徳島教育航空群司令が「環境の変化に適応するには、隊員一人一人が自らに課せられた職責を自覚し、挑戦心を持って、まずは一歩を踏み出すこと」と式辞。また、招待者からは、これらを後押しする旨の祝辞が述べられたほか、TC90やUH1Jなどによる祝賀飛行が行われ、式典に華を添えた。
 基地一般公開では、海上自衛隊のP1哨戒機やUS2救難飛行艇など13機種の航空機が地上展示されたほか、航空自衛隊F15戦闘機や民間アクロバットチーム「ウイスキーパパ」などの飛行展示、シミュレーター体験、ランウェイドライブ、陸上自衛隊第14音楽隊演奏、その他、多数のイベントが行われ、航空ファンや家族連れの観客が隊員との交流を楽しんだ。併せて、地元の高校生と大学生による阿波踊り、ダンス、吹奏楽演奏、書道パフォーマンス等も催され、観客の高い関心を集めた。
 また、行事の様子が来場者のSNSに多数投稿されており、特に、コロナ対策用の看板に射撃の標的を再利用したことを紹介した投稿記事については、多くのユーザーから支持され、メディアから取材の申し入れがあるなど大きな反響があった。

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