太平洋水陸両用指揮官シンポジウム(PALS22)が6月13日〜16日、日米共催の下、初めて日本で開催された。インド太平洋地域内外各国の水陸両用作戦能力向上に資することなどが目的で8回目。米、英、豪など18カ国の指揮官ら約70人が集った。16日には海自横須賀基地と陸自木更津駐屯地で装備品や部隊展開が展示され、報道陣に公開された。
水陸両用作戦の際、強襲揚陸を行うエアクッション艇「LCAC」2艇を搭載した海自輸送艦「おおすみ」に、各国軍指揮官らが次々と乗艦した。
「陸・海自共同による水陸両用作戦」をテーマにした横須賀基地部隊研修では冒頭、梨木信吾水陸機動団長と金刺基幸掃海隊群司令の陸・海自両指揮官が英語であいさつ。
水機団、掃海隊群の隊員がスクリーンを用いて部隊の装備品や任務など概要を説明した。
艦内には、上陸用装備品のゴムボート、水陸両用車(AAV-7)、バギー、さらに陸自新小銃などが展示され、陸自隊員が英語で説明。艦後部に搭載されたLCACの横では海自隊員が説明に当たり、指揮官たちが熱心に聞き入った。
一方、木更津駐屯地部隊研修では、陸自の輸送機「V-22オスプレイ」による空中機動からの部隊展開が実戦さながらの緊張感の下、展示された。
指揮官たちが見守る中、飛来したオスプレイがエプロン地区に降着。水機団の精鋭隊員10人が小銃を手に機内から駆け下り、一斉に前方に展開した。
支援するため、米海兵隊の自走多連装ロケット砲「HIMARS(ハイマース)」が隊員たちの後方に走り込んだ。またオスプレイに対し、同隊の輸送ヘリコプター「CH53」が給油(模擬)を行った。 |