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自衛隊ニュース   989号 (2018年10月15日発行)
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日米が共同で編隊航法訓練
航空自衛隊
 航空自衛隊は9月27日、東シナ海及び日本海空域で日米共同訓練を行った。これは、日米共同対処能力及び部隊の戦術技量の向上を目的としたもので訓練項目は「編隊航法訓練」で行われた。米軍は、第96遠征爆撃飛行隊からB-52が1機、グアムから参加した。空自は、2空団からF-15×4機、6空団からF-15×4機、8空団からF-2×4機、9空団からF-15×4機が参加した。

創設60周年記念行事
<飛行点検隊>
 10月5日、航空支援集団・飛行点検隊(司令・中澤武志1空佐=入間)は基地格納庫内において創設60周年記念行事を実施した。
 行事には航空支援集団司令官・山田真史空将、入間基地司令・影浦誠樹空将補ら来賓と、OB等約20名、隊員約80名が参加した。式典後は、現行点検機のU-125とYS-11の尾翼および計測器セオドライトをあしらった記念ロゴ入りのU-125の前で記念撮影が行われた。
 飛行点検隊は、全国各地の防衛省管轄施設における全ての航空保安無線施設等の点検を実施する陸海空自衛隊唯一の部隊。定期飛行点検は年間約300件を数える。
 中澤隊司令は式辞で平成28年4月に海自鹿屋航空基地の飛行点検中に発生した航空事故について「6名の御霊に対し、彼らの遺志と事故の教訓を永遠に引き継ぐ」と哀悼の意を表した。また、「いかなる情勢の変化にも適切に対応すべく諸先輩方が適切に築き上げた輝かしい歴史と伝統を継承しつつ、精強化に努め、隊の更なる発展に全力で取り組むことをここに誓います」と述べた。
 山田航空支援集団司令官は、50週年からの過去10年を振り返るとともに「飛行点検隊は、他では代替できない機能を有する部隊であり、それは陸海空自衛隊の航空機の運用になくてはならないものだ」と述べ、「諸官は大きな犠牲を払った事故の教訓を忘れることなく任務と安全の両立をはかるとともに、時期飛行点検機U-680Aの受け入れ態勢を万全にするように」と祝辞を述べた。
 影浦基地司令は「同じく入間基地も60周年を迎え、飛行点検隊とともに日々訓練等に邁進し、さらに精強化することが、英霊への慰霊とまたこれまでお世話になった先輩各位または部内外の皆様へのご恩に報いることだ」と述べた。

入間基地所属警備犬防衛大臣から褒賞状
 入間基地所属の警備犬2頭が、平成30年7月豪雨及び北海道胆振東部地震の災害派遣で、行方不明者の発見に貢献した功績により防衛大臣から褒賞状を受賞した。9月28日には入間基地で伝達式が行われた。
 受賞したのはアイオス号(雄・5才)とロック号(雄・6才)。両警備犬は平成30年7月豪雨では5日間の活動を実施し、行方不明者4名の発見に貢献した。また北海道胆振東部地震では4日間の活動を実施し、行方不明者8名の発見に貢献した。そのうち2名は、入間基地所属の両警備犬が発見した。
 中部航空警戒管制団の影浦誠樹空将補は訓示で「アイオス号、ロック号、おめでとう」と讃えるとともに「彼らの活動を支援してくれた隊員、そして、平素から警備犬の管理及び訓練に携わってくれている全隊員に対する褒賞だと思います。これからも、より一層頑張っていこう」と述べた。
 アイオス号を担当する笹田3空曹は「与えられた任務を遂行したのみです。表彰を受け、感激です。今後は、一人でも多くの後輩を育成し、警備犬の養成に努めたいです」と喜びを語った。ロック号を担当する松下3空曹は「非常に光栄です。さらなる練度向上を目指します」と今後の意気込みを述べた。

市ヶ谷基地美術展
<航空自衛隊>
 今年も市ヶ谷基地美術展が9月27日から10月1日までの間、防衛省厚生棟地下の多目的ホールで賑やかに開催された。初日は丸茂吉成空幕長も訪れ、製作者に質問するなどしながら、作品に見入っていた。
 37回目になる今年は、浜松基地・府中基地・市ヶ谷基地・入間基地の順で開催される。37年前は六本木(当時の防衛庁)と航空自衛隊府中基地のみ「つばさ会・基地協賛」で行われていたが、最近は府中基地・市ヶ谷基地・入間基地と他の地方基地で行われるようになっている。昨年は十条基地、一昨年は松島基地で開催された。空自50周年となる平成16年からは「基地とつばさ会共催・ともしび会協賛」となった。これは、基地の隊員が作品の運搬、開梱、展示、梱包、発送を手伝ってくれるからで、「彼らがいるから美術展を開催でき」、美術展が発展して大きくなってきた。
 第37回美術展は、11月2日から7日の入間基地で幕を閉じる。現役、OB、遺族、家族を含め、空自全体としての一体感醸成に寄与している「つばさ会美術展」、年々展示作品数も増え、今年はつばさ会会員・市ヶ谷基地隊員・家族合わせて239作品が展示された。

世界を魅了!
独・蘭の軍楽祭で演奏
<航空中央音楽隊>
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<ドイツ>
 9月22日、航空中央音楽隊(隊長・松井徹生2空佐以下46名)は、ドイツ連邦軍の招待を受け、ドイツ国際軍楽祭(ドイツ・ミリタリー・タトゥー2018)に参加した。この自衛隊の海外における軍楽祭への音楽隊の派遣等は、平成28年度から防衛省として行っている。初年度の海上自衛隊(スイス)を皮切りに、陸上自衛隊(イギリス)、そして、今年は航空自衛隊が派遣された。9月19日から、現地入りした航空中央音楽隊は、ドイツ軍及び日本大使館の協力を受け、冬を間近に迫ったドイツ(デュッセルドルフ)で、本番に向け訓練(リハーサル)等を行ってきた。
 公演当日、会場となったISSドームアリーナ周辺では、軍楽祭へ参加する音楽隊(ドイツ、アメリカ、フランス、オーストリア、ハンガリー、スコットランド)の音色が響き渡り、音色を聴き期待を膨らまし会場入りを待つ観客の姿があった。航空中央音楽隊としてアメリカ・カナダ、韓国に次いで3回目、12年ぶりの海外派遣演奏は、殆どの隊員が初参加ながらも、堂々と自信溢れるステージで観客を魅了した。終了後、観客はもちろん、参加した他軍音楽隊からも素晴らしい演出と音楽だったと称賛され、1日2回に亘る公演を終えた。
 航空中央音楽隊は、次の海外公演国であるオランダに向け、ドイツの地を後にした。
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<オランダ>

 航空中央音楽隊(隊長・松井徹生2空佐以下46名)は、9月28日から3日間、オランダ国防省から招待を受け、オランダ国際軍楽祭(オランダ・ミリタリー・タトゥー2018)に参加した。
 オランダ国際軍楽祭へは、前週のデュッセルドルフでのドイツ国際軍楽祭に引き続いての参加となる。
 オランダ国際軍楽祭は、1954年から毎年開催され、今回で64回目となる歴史ある軍楽祭。今回は、オランダ陸海空軍の各軍楽隊及び警察の楽団のほか、ノルウェー及びフランスの軍楽隊及び消防の楽団、そして航空中央音楽隊が参加し、マーチング音楽、現代音楽及びクラシック音楽により各国それぞれの伝統音楽及び文化が表現された。
 航空中央音楽隊は、ブルーインパルスをイメージした「インフィニティ」、日本発の世界的カルチャーとして定着しているゲーム音楽「スーパーマリオブラザーズ」、日本ならではの郷愁を表現した「ふるさと」、和太鼓、チャンチキ及び篠笛による祭り囃子の演舞とバンドがコラボレーションした「八木節」を演奏した。
 最後は航空自衛隊行進曲「空の精鋭」で締め括り、会場一杯の観客に楽しんでもらうとともに、参加した他国軍楽隊等からも好評を得ることができた。
 3日間で合計5回行われた公演には、昨年を上回る2万人を超える観客が来場し、軍楽祭を楽しんでもらうことができた。


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