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994号 (2019年1月1日発行) |
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国連・PKO 工兵部隊マニュアル改訂 東京で会合
日本が議長国、培った技術・知見を活用 |
12月12日から14日の間、都内と陸上自衛隊施設学校(茨城県ひたちな市勝田)等において、「国連PKO工兵部隊マニュアル改訂に係る東京専門家会合」が開催された。
国連PKO工兵部隊マニュアルとは、国連PKO参加各国の参考文書として、工兵部隊が必要とする能力、業務、訓練等の基準を示すもので、2013年以降、国連の要請を受けて日本が議長国となり2015年に作成された。日本は工兵分野における国内外の評価が高く、今回の改訂でも議長国を務める。改訂案は「IED(即席爆発装置)の脅威への対応」、「マニュアルの更なる実行性の向上」、「マニュアル普及の促進」の視点から取りまとめられる。陸上自衛隊としては、これまでの活動で培った高い技術や知見を活用し、工兵分野における基準作り及びその普及を主導することで、我が国ならではの知的貢献策として積極的平和主義を具現することが期待される。
東京での会合には、国連ならびに議長国の日本、副議長国のカナダ、中国、アイルランドの他、ブラジル、ハンガリー、パキスタン、セルビア、スイス、米国の10ヶ国が参加。マニュアル改訂に向けた基本的な考え方や記述体系等について意見交換が行われた。
12日の開会式では、改訂プロジェクト長を務める施設学校長の腰塚浩貴陸将補が「本改訂が有する重要性を理解し、国際社会の平和と安定に寄与するという思いを共有して、積極的な姿勢で参加してほしい」と述べた。
翌13日は、施設科(工兵)に関する教育訓練・調査研究やPKO、能力構築支援等の工兵分野を担う陸上自衛隊施設学校において研修を実施した。参加者は国際活動における施設装備品等の展示やPKO関連施設の説明等を受けた。ブラジルから参加したマルコ・シクエラ大佐は「教官、施設の質が素晴らしい。地雷除去に係る施設科と武器科の連携が参考になった」と感心していた。
14日、閉会式において議長の白石稔1陸佐(施設学校研究部主任教官)は「良い交流ができた。今後も日本が提案した案を参加国は練っていってほしい」と東京会合を総括した。
今後は、第2回専門会合をアイルランドで、第3回を中国で開催し、2019年末までに改訂ドラフト案の国連への提出を目指す。 |
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