12月18日、小野寺五典防衛大臣は米海軍作戦部長ジョン・M・リチャードソン海軍大将の表敬を受けた。
冒頭、小野寺大臣はリチャードソン米海軍作戦部長の訪問を歓迎するとともに、11月に起きた米海軍艦載機C-2輸送機の墜落事故の犠牲者に対して哀悼の意を述べた。また、13日に沖縄県宜野湾市の小学校の校庭に米海兵隊のCHー53Eの窓が落下した事案について再発防止の徹底を依頼した。
小野寺大臣は北朝鮮情勢について、「度重なる挑発行為は断じて容認できない」と述べると、リチャードソン米海軍作戦部長は「緊張が高まる中、各軍が統合して取り扱わなくてはならない事態であり、外交の後ろ立てという意味でも軍の行動が重要だ」と述べ、海上自衛隊と米海軍との連携の重要性を強調した。両者は、今後も日米が連携して地域の安定に向けて取り組むことを確認した。
12月11日、ロシア連邦軍参謀総長ヴァレリー・ゲラシモフ上級大将が防衛省を訪問し、小野寺五典防衛大臣、河野克俊統合幕僚長と会談を行いアジア太平洋情勢について意見交換を行った。今回の訪日は、9月の日露首脳会談を踏まえ、河野統幕長が公式招待して実現。ロシア連邦軍参謀総長の訪日は7年ぶり、ゲラシモフ氏は初来日となる。
先立って行われた河野統幕長との会談では、河野統幕長が「日露の防衛協力は地域の安定のために非常に大事だ」、「今後も軍のトップ同士の交流を進めていきたい」と述べた。これに対しゲラシモフ参謀総長は「両国のトップ会談の方針に沿って、ロシア軍と自衛隊の協力を発展させていきたい」と応えた。
続いて行われた小野寺大臣との会談では、北朝鮮情勢について「北朝鮮に大きな影響力を持つ日本とロシアはこれからも連携していきたい」と小野寺大臣が述べると、ゲラシモフ参謀総長は、「北朝鮮の弾道ミサイル実験を批判する」と述べるとともに、「北朝鮮の周辺地域で訓練を行うのは、ヒステリーを高めるだけで状況を不安定にさせる」と意見を述べた。 |