1月31日朝7時30分、鳥取県にある航空自衛隊美保基地(司令・北村靖二1空佐 兼・第3輸送航空隊司令)からC-2輸送機が埼玉県の航空自衛隊入間基地へ向けて離陸した。国内外におけるC-2での空中輸送に関する所要の準備が整ったため、一部の任務飛行が開始され、美保→入間→硫黄島への初輸送任務となった。
【初便見送り行事、そして初輸送任務】
同日朝6時50分、ほんのりと明るくなりかけた美保基地に、各部隊旗を持った美保基地所在隊員約300人が格納庫前に集まっていた。その前を北村司令がC-2の脇に整列しているC-2乗組員に向かって歩んでいく。機長の川田康弘3空佐からの出発報告を受けた北村司令は、1人1人と握手。その後7名の乗組員はC-2輸送機の中に乗り込んで行った。このC-2輸送機は、美保基地から入間基地に行き、一度着陸し荷物と遺骨収集団員約40名を載せて硫黄島に飛び立って行った。
【あらゆる面で期待】
C-2輸送機は、C-1輸送機と比べ、全長・全高・翼幅いずれも約1・5倍の大きさで、航続距離はC-1が約2,400kmに対しC-2は9,800km(いずれも空荷時)となり、入間基地から硫黄島基地まで2時間5分で到着する事が出来る。C-130Hでも2時間30分〜40分掛かっていた事を考えると、あらゆる面で期待される。
飛行中の機内は普通に会話が出来る程静かで、シートも傾斜がついていて座りやすい。また、シートベルトが4点式で、離着陸時の微妙な踏ん張りをしなくても身体は傾かない。そして何より広い。
北村司令は「C-2輸送機はチーム美保として、言っていることの解らない赤ん坊を一人歩き出来るところまで、丁寧に、語りかけ、あやして育てて来た感じ」と言う。これから、さらに育ち多様な任務を遂行するC-2輸送機。注目していきたい。 |