【飛行検査センターと初の相互交流】
航空自衛隊航空支援集団所属飛行点検隊(隊司令・吉廣敏幸1空佐=入間)は、昨年の9月に国土交通省航空局の飛行検査センターと初の相互交流を実施した。
9月12日、まず飛行隊長以下7名が愛知県の中部国際空港内に所在する飛行検査センターを研修のため訪問した。
研修においては、特に、新しく導入されたCJ4飛行検査機や関連する装備品の説明や見学を実施して、機能・性能面のみならず、飛行運用、整備業務、飛行検査器材、安全管理活動などについて導入時の教訓や現状及び問題点などを把握することができ、今後当隊の次期飛行点検機導入にあたっての準備業務の参考とすることができた。
9月28日〜29日、今度は飛行検査センター長以下12名が入間基地を訪れ、当隊の飛行点検機や装備品等の見学などを研修した。
特に、意見交換会においては、操縦者、航空機整備員、機上無線員(パネル・オペレーター)、機上無線整備員それぞれの立場において、活発な質疑応答が行われ、併せて同様の業務の実施者として相互理解と親睦を深めるとともに、今後の新機種導入に向けての資とすることができた。
【ANAグループ安全教育センター研修】
1月12日、搭乗員、航空機整備員10名をANA(全日本空輸)グループ安全教育センター(ASEC、東京都大田区)の研修に派遣した。
本研修は、一般的に安全を継続すればするほど過去の事故は遠ざかるものであるため、当隊で発生した平成28年4月6日のU-125航空大事故のような悲劇を2度と起こさないためにも、決してその記憶を風化させてはならないという強い意識の下、計画された。
当施設は、ANAグループの全役職員が過去の事故の経験とヒューマンエラーについて学び、日々の行動に活かすための「安全の学び舎」として、2007年1月に設立されたもので、1971年7月30日の自衛隊機と全日空機との空中衝突事故、いわゆる「雫石事故」時の残存機体も展示してある。
参加した隊員からは「航空会社として、過去の経験を踏まえ、記憶・教訓の風化を防止し安全文化を醸成していくという堅固な意志を感じた」、等の感想が聞かれた。飛行点検隊として「安全というものは、継続すればするほど過去の事故は遠ざかるものであり、隊員の安全への意識をさらに高めることができた」としている。 |