第9師団(師団長・納冨中陸将=青森)は、2月15日から3月2日までの間、王城寺原演習場等において、国内における米海兵隊との実動訓練を実施した。本訓練は、陸上自衛隊及び米海兵隊の部隊がそれぞれの指揮系統に従い、共同して作戦を実施する場合における連携要領を実行動により訓練し、連携強化及び戦術技量の向上を図ることを目的に実施した。陸自は第9師団長、米海兵隊は第3海兵師団長が担任官となり、増強された第39普通科連隊基幹(連隊長・北島一1陸佐以下約600名)、第3海兵師団第4海兵連隊2-1大隊基幹(約250名)と第31海兵機動展開隊C中隊基幹(約300名)がそれぞれ実動部隊として参加した。
訓練期間前半に行われた機能別訓練では、各種射撃(総合戦闘射撃、小火器戦闘射撃、狙撃銃射撃)及び部隊行動(市街地戦闘、第一線救護、空中機動、障害処理、通信)を訓練し、日米それぞれの装備等の能力について理解を深めるとともに、日米が共同連携する場合の基本的な要領について技量の向上を図った。
また、訓練期間後半は、第39普通科連隊と米海兵2-1大隊が策定した共同作戦計画に基づき総合訓練を実施、バトラー(交戦用訓練装置2型)を使用し、偵察(情報活動)〜日米共同による陣地攻撃(ヘリボン攻撃を含む)までの共同して作戦を実施する場面における一連の行動を2夜3日の連続状況下で演練した。
オスプレイ参加
本訓練期間全般を通じ、日米の部隊及び隊員の相互理解、友好親善を深める一方で、ホームビジット、スポーツ交流等各種行事を通じ、地域住民との関係を深めるとともに、方面オピニオンリーダーや防衛モニター、各駐屯地モニター等約20名による訓練研修を通じて、米海兵隊及び日本共同の重要性について理解を深めてもらった。なお、報道関係14社が訓練開始式、スクールビジット、空中機動(日側がMV-22オスプレイへ搭乗する場面)を取材する等マスコミからも大きな注目を浴びた。 |