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自衛隊ニュース   983号 (2018年7月15日発行)
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平成30年7月豪雨に係る自衛隊の災害派遣
 7月6日0110、京都府知事から陸自第7普通科連隊長に「府内の河川が増水し、氾濫危険水位に達したため『水防活動』の災害派遣要請」があった。それを皮切りに同日0330高知県から50普連隊長に対し孤立者の救助要請、0956福岡県知事から4師団長へ人命救助及び孤立者の救助等、6日だけで6個の災害派遣要請があった。7日になると7個の災害派遣要請、8日には7個の災害派遣要請、9日にも5個の災害派遣要請があり10日現在人員2万9500名、艦艇13隻、航空機38機、連絡員約300名が活動。陸33部隊(内8地本)、海13部隊、空2部隊の部隊が人命救助及び孤立者救助は2259名、給水支援1351t、入浴支援3ヶ所、物資輸送・水防活動・道路啓開などを行っている。
 9日には第9師団に災害派遣命令が発令。岩手駐屯地からも広島県へ向け出発した。派遣部隊は、第5普通科連隊(青森)を基幹とする生活支援部隊で、人員約120名と1t水トレーラー・5t水タンク車等で編成され、このうち駐屯地からは、第9特科連隊及び第9後方支援連隊の隊員50名と、水トレーラー10両が迅速に派遣準備を整えた。その後、第5普通科連隊等の派遣部隊が岩手駐屯地に集結し、準備態勢を完了後編成完結式を実施し、駐屯地の隊員による激励を受けるなか当初の前進目標である広島県の海田市駐屯地へ向け前進を開始した。派遣された隊員は、現地に到着次第、状況と被災者のニーズに合わせた献身的な給水支援にあたる。

東京地本新庁舎開庁記念式典
4年ぶり「本丸」市ヶ谷帰還で新たなスタート
 東京地本が、約4年ぶりに「防衛省の本丸」市ヶ谷に戻ってきた。
 6月27日、東京地方協力本部庁舎において、新庁舎開設記念式典が盛大に実施された。式典には住田和明東部方面総監をはじめとした防衛省・自衛隊幹部、協力団体、地本OBら来賓と本部職員を合わせた約100名が参加した。
 東京地本は昭和31年8月に東京地方連絡部として竹橋に創設されその後、昭和35年檜町、昭和53年市ヶ谷と庁舎を移転。平成26年7月、庁舎の老朽化等を理由に長らく親しんだ市ヶ谷を離れ、新宿のイーストサイドビルの仮庁舎に移転した。平成28年10月から、防衛省に隣接する元外務省子弟寮跡地で新庁舎建設が始まり、今年5月に完成、約2週間の移転作業を経て6月18日から本格的に業務を開始した。
 東京地本部長・楠見晋一陸将補は式典において、平成27年7月の第1級賞状受賞をはじめ、募集・援護・予備自における実績や災害派遣等、新宿イーストサイドビル時代を振り返るとともに「再び慣れ親しんだ市ヶ谷の地で気持ちを新たに勤務できますことを隊員一同の喜びとするとともに、庁舎建設移転をご支援頂いた皆様に対し心から感謝申し上げたいと思います」と謝辞を述べた。また、東京地本は大都会東京を担任していることから「全自衛隊の人材確保の命運を担っている」とし、「隊員一同初心に返り、募集、援護、予備自、広報業務において、時代の趨勢に即した進化を遂げつつひとりひとりがなすべきことをなし、いかなる困難な任務も完遂するという気概を胸に一丸となって任務の完遂に邁進して行こう」と呼びかけた。
 住田東方総監は、昨年8月に発生した海自哨戒ヘリSH-60Jの墜落事故の犠牲者に東京地本管内出身隊員がいたこと、、採用時や事故後の家族へのケアが自衛隊に対する信頼を厚くしたという事例をあげ、「単に募集に留まらず、その後の家族へのケアも含めて一生懸命になる広報官、その存在が地域との結びつき、信頼感や絆を構築した。それが募集援護業務にも反映される」等と述べた。そして東京地本がどれだけ高い目標を達成できるかが陸海空の人的戦闘力を維持する条件だとし、「全国の募集の中心として頑張ってもらいたい」と激励した。
 その後、大越19代地連部長、高橋東京郷友連盟会長から祝辞が贈られ、閉式後は正面玄関でテープカットが行われた。
 新庁舎は3階建てで、真新しい庁舎内には広報展示室も開設されている。玄関はガラス張りで、募集対象者も入りやすい開放的な雰囲気が特徴的だ。新庁舎は、JR・メトロ市ヶ谷駅徒歩10分、都営大江戸線牛込柳町駅徒歩12分、都営新宿線曙橋駅徒歩13分、防衛省左内門からすぐ。

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