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自衛隊ニュース   2010年9月15日号
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ICRC国際平和協力セミナー開催
防衛省・赤十字実務担当72名出席
講演・講義で活発に意見交換
《防研》
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 防衛研究所は8月31日、赤十字国際委員会(ICRC)と共同で「ICRC国際平和協力セミナー」を実施した。昨年度に続き2回目の開催で、防衛省・自衛隊等の実務担当者ら72名が参加した。セミナーでは、紛争地で人々の支援・保護活動を行うICRCの専門家を招き、国際平和協力をめぐる情勢や将来的な課題についての講演とともに活発な意見交換が行われた。
 武貞秀士防研統括研究官は、開会挨拶で「2007年に国際平和協力活動は自衛隊の本来任務と位置付けられた。国際的な安全保障環境を改善するために、日本は国際社会とともに積極的に国際平和協力活動に取り組んでいく必要がある」とした上で、「ここでの幅広い活発な議論が、今後の国際平和協力活動への取り組みを検討していくうえで、大いに役立つものと確信している」と述べた。
 セミナーは、第1セッションでICRCクアラルンプール地域代表部のラリー・メイビー軍事顧問が「武器と国際人道法」をテーマに講演し、最新兵器が国際人道法にとってどのような意味を持つのかについて発表。続く第2セッションは、同じくラリー・メイビー氏が「平和活動における文民保護」をテーマに、平和維持活動における一般市民保護に関して軍がどのような役割を担うのかについて話した。最後の第3セッションでは、クレイグ・ストラザーン同地域代表部多国間担当顧問が「自然災害における人道支援活動」をテーマに、軍が人道支援や災害救援活動を行うにあたっての役割について講演した。

茨城県防災訓練に参加
―施設学校―
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 施設学校(学校長・小川祥一陸将補)は8月29日、北茨城市で実施された茨城県総合防災訓練に参加した。この訓練は、茨城県と北茨城市が共催し、災害時における迅速な防災組織の構築、組織相互間の緊密な協力態勢の強化、併せて県民の防災意識の高揚を図る目的で、自衛隊、県警、消防等、多数の防災関係機関が参加した。
 訓練は、茨城県沖を震源とする「マグニチュード7・3」の直下型の地震発生に伴い、北茨城市内は、震度「6弱」を観測、随所で家屋の倒壊や火災により多数の死傷者が発生、電気・電話・水道・ガスなどのライフラインに壊滅的な打撃を受けた想定で開始された。
 茨城県知事から災害派遣の要請を受けた施設学校長は、「至急、部隊を派遣し、人命救助を最優先で行動します」と答えると直ちに施設教導隊長に部隊の派遣を命じた。教導隊は、被害状況把握のため偵察バイクを出動させるとともに、土砂埋没により車内に閉じ込められた被災者救助のため装輪油圧ショベルにより土砂を取除き被災者を救出後直ちに、救急車で緊急患者搬送を行った。
 また、県内各駐屯地等(土浦、古河、百里、茨城地本)から参加した部隊は、被害状況の把握、倒壊家屋からの人命救助等を担任した。
 更に、茨城県隊友会は、「災害情報ネットワーク」により訓練に参加、会員が携帯電話で被害状況を災害対策本部に提供すると、その様子が大型スクリーンに紹介された。
 一方、会場の一角に開設された自衛隊の広報ブースにおいては、偵察バイクに乗っての記念撮影や人命救助システムの操作体験が行われるとともに、新装備の07式機動支援橋が展示され、多くの市民が足を止め自衛隊の装備に見入っていた。
 防災訓練には、約3000人が参加し、防災関係機関相互の連携強化が図られた。

初級通信を訓練
《北方対舟対戦隊》
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 北部方面対舟艇対戦車隊(隊長・中山2佐)は、7月3日・4日の2日間にわたり、高嶺演習場で初級部隊通信総合訓練を実施した。
 総合訓練は、状況下における通信手としての行動を主要演練項目とし、当初、徒歩行進(約10km)時における電報の受信及び処理要領、並びに徒歩行進後における攻撃準備間の有線通信網の構成を実施した。
 有線通信網の構成では、車両構成組2コ組を編成、有線2回線を構成し、じ後各中隊の通信手として、中隊CPからOP間及び各小隊間の徒歩構成を実施するとともに、1名が交換手として交換操作要領を実施した。
 隊員は、通信手としての自覚、責任感の保持及び有線構成に必要な体力・気力の重要性について体得した。

不発弾を処理
《第5旅団》
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 7月16日、釧路市西港第4埠頭の土砂置き場から見つかった戦時中の米軍不発弾について、第5旅団(旅団長・田口義則陸将補)は、釧路市から要請を受け、第5後方支援隊で編成された不発弾処理隊が8月1日処理作業を行った。不発弾処理に先立ち、29日蛯名釧路市長が第5旅団司令部を訪れ、田口旅団長と不発弾の処理に関する協定書を締結した。
 1日は、予定通り午前8時から釧路西港第4埠頭で第5後方支援隊不発弾処理班4名による処理作業が行われた。抜き取った信管には少量の起爆用火薬が詰められており、衝撃を与えると爆発する恐れがあるため、抜き取り場所から約170メートル離れた地点で爆破処理を行った。本体部は帯広駐屯地へ運ばれ、一時預託後外注処分される。

「頑張っています」新しい職場
活躍するOBシリーズ
「一生勉強、一生青春」胸に
ライジングビルメインテナンス(株) 幸森 登喜男
幸森氏は平成22年2月、南西航空施設隊司令を経て第1補給処を1空佐で定年退職。55歳
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 私は、平成22年2月に航空自衛隊を定年退官し、木更津基地援護室の御尽力により、同年3月からライジングビルメインテナンス株式会社で勤務しております。
 当社は、三井住友銀行(SMBC)の本店及び各支店における警備業務を実施しており、多くの自衛隊OBの先輩方が勤務されています。また、自衛隊の活動に対する理解、協力等の功績により、陸上幕僚長をはじめ陸、海、空自衛隊の各部隊等から感謝状が多数贈呈されています。
 入社の動機は2つありました。1点目は仕事の内容に興味を持ったことです。面接試験前の職場見学で、銀行の窓口、ATMコーナー等で立哨し、事故防止に努めることは当然のことながら、来店された多くのお客様と間近に接して挨拶を交わすこと、また、振り込め詐欺等の防止に何らかの役にたてるのではと、心を動かされたからです。2点目は制服を着て仕事が出来るということでした。
 私は現在、皇居前にある三井住友銀行大手町本部ビルで勤務しています。ここでの警備内容は、立哨による本部ビルへの入出館者のチェック及び動哨による本部ビル内外の不審物等のチェックが主になります。大手町本部ビルの入出館者は、主に銀行の役員、職員の方々であり、大手町本部へのお客様及び業者の方々については、受付係に案内し入館手続きをしていただきます。
 私が現在心掛けている事は、制服をピシッと着こなすこと、入出館される方々への挨拶は、気持ちをこめて実施する、の2点です。警備員は色々な人から常に見られていることを忘れないようにし、気持ちよく入出館していただけるように心掛けています。
 航空自衛隊への入隊動機は、国防という仕事への興味と青い制服への憧れでした。仕事の内容、制服の色は異なりますが、約37年前、高校を卒業して教育隊に入隊した時のような、初々しい気持ちで毎日勤務しています。年齢は55歳となりましたが、まだまだはなたれ小僧です。相田みつをの「一生勉強 一生青春」のことばを胸に、これからも仕事のみならず趣味も含めて、充実した日々を過ごしたいと思っています。

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