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2009年12月15日号 |
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「空中機動性を高めた旅団としての戦い方」 |
《第12旅団》 |
方面命題を発表 |
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第12旅団(旅団長・堀口将補)は、11月11日から13日までの間、相馬原駐屯地および同演習場において平成21年度方面命題「空中機動性を高めた旅団としての戦い方」を発表した。
この命題発表は、陸上自衛隊で唯一空中機動性を高めた12旅団が、空中機動に係る中期練成構想の2年目「戦い方(目標値)等の確立期」に当たり、方面命題検討により戦い方の一例を案出するとともに、その検討の過程において蓄積した空中機動作戦のノウハウと訓練体系案について発表したもの。命題検討に当たって、旅団は昨年度11月から分析に着手、検討要領を具体化して隊務運営計画に反映させ、21年度当初からはCPX、2度の訓練検閲および検討会を実施し、戦い方やノウハウ、訓練体系を積み上げて今回の命題発表に至った。
発表は3日間にわたる研修日程を設定(11日旅団内253名、12日方面内112名、13日方面外約165名)し、東部方面総監、幕僚長、幕僚副長(防衛・行政)、富士学校普通科部長、中央即応集団副司令官、航空学校副校長および陸幕課長・室長等の視察を受けた。
午前中、駐屯地体育館で映像を活用したブリーフィング、午後演習場は戦い方などを展示した。戦い方の展示においては第2普通科連隊がヘリボン攻撃における先遣中隊の行動、特にAH、UH60によるドアガン等の援護下に、降着地域の安全化を図りつつ、中隊主力が降下する場面を展示した。続いて、第13普通科連隊が低強度紛争の想定下、ビルの屋上に避難している住民をエキストラクションロープを使用して救出する場面を展示した。また、空中機動訓練場では、各隷下部隊および方面衛生隊等により各種ノウハウ(実機を使用しないホイスト訓練要領、患者空輸の訓練方法、ドアガンの射撃予習要領等)を説明するとともに各種器材の機外搭載の準備要領などを研修者に展示・説明した。
11日の普及教育において旅団長は「空中機動作戦の全体像の把握」「更なる進歩」および「空中機動性を高めた旅団としての誇りの堅持」の3点を要望した。
14旅団広報は、「普段の訓練では、全体像の把握が困難な隷下部隊の小隊長に対しても、映像等による説明により全体像を把握させることが出来た。今後、本検討で得た一案を更に検討し、陸上自衛隊唯一の空中機動性を高めた旅団として練度向上を図る」とコメントしている。 |
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BU課程350名が韓国研修 |
《陸自幹部候補生学校》 |
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11月16日から20日の間、陸上自衛隊幹部候補生学校(学校長・松村五郎陸将補)の第90期一般幹部候補生(BU)課程の約350名は、大韓民国における研修を実施した。
この研修は3度目で、今回は陸軍3士官学校における宿泊が初めて実現した。研修団は、16日早朝、学校を出発し、到着後直ちに古屋防衛駐在官の講話を聞き、国外で活躍する先輩の姿を実感した。研修2・3日目、候補生は国立墓地の参拝、戦争記念館・軍事境界線研修及び陸軍士官学校訪問を通じ、韓国国防への理解を深めた。3日目の夜には、重家在大韓民国日本国大使館特命全権大使等の講話を受け、実体験談を通し日韓外交の重要性や実戦場の様相及びリーダーシップについて学んだ。大詰めとなる研修4日目、ソウルから多富洞へ移動し、多富洞戦闘救国勇士会黄副会長の講話が行われた。最後に訪問した陸軍3士官学校では、全校生徒による熱烈な歓迎を受け、相互の学校紹介・忠誠儀式(パレード)観覧・施設研修及び交流行事を実施した。
今年度7月に陸軍3士官学校生徒が幹部候補生学校を訪問しており、特に、交流行事においては、知り合った候補生・生徒同士がお互いの再会に感激し、懇談等を通じて、相互交流を深め個人レベルでの絆を強固にしていた。 |
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防衛モニターがUH-1体験搭乗 |
《小平学校》 |
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小平駐屯地(司令・榊枝陸将補)は11月15日、東部方面航空隊の支援を受け、立川駐屯地で部外者を対象としたUH―1の体験搭乗を実施した。
当日は、幸運にもすっきりと晴れ渡り、雪化粧した富士山も明瞭に確認できる最高の条件に恵まれた。今回は防衛モニターとその友人など計6名の大学生も参加していたが、立川駐屯地到着早々に飛行経路状況等確認のためのフライトをしていたUH―1・2機による編隊飛行を見て、整斉とした編隊飛行とヘリコプターの迫力に搭乗前から大歓声を上げていた。
25名の参加者は第2飛行隊長及び機長による安全教育に続いて体験搭乗を開始。静かに町並みを眺める人、矢継ぎ早にカメラのシャッターを切る人など、それぞれ15分間のフライトを楽しみ、みな満足気であった。
小平駐屯地は、「学園都市小平」という特性を踏まえ例年防衛モニターを東京学芸大学学生に委嘱し、自衛隊に対する意見を聴取している。駐屯地広報は「各種行事への参加に加え、本日の体験搭乗を通じてまたひとつ理解を深めた防衛モニター。卒業生の多くは将来、教師としての道を歩むことになるが、彼女等に学ぶ生徒達は教壇に立つ彼女等からどのような話を聞けるのだろうか。大変楽しみ」と話している。 |
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雪月花 |
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年も押し迫った時期に国民的関心を呼んだ「事業仕分け」。会場は防衛省の敷地続きの財務省体育館、近いので防衛省関連の11月24日と26日傍聴に行った。3ワーキンググループにわけている会場は初めての試みに満員、時間ぎりぎりに行ったので立ち見になった。長方形に並べた机に防衛省担当者、財務省主計官、国会議員、民間評価者(いわゆる仕分け人)が座りその後ろに傍聴者や報道が取り囲む。入場の時にもらった資料には数え切れないほどの項目が載っている。これを全部検討する? こんな短時間で―。「事業仕分け」は一定の時間質疑をした後に(1)必要性(2)担い手(責任者)(3)緊要性(4)内容・手法(5)改革それぞれを採点基準にして、YES、NOを仕分け人が評価シートに記入して理由やコメントを記載する。それらを集約してワーキンググループとしての表決をおこなう。以前から行われている財務省主計局との予算折衝のオープン化とも見られるが、防衛省はお世辞ぬきで立派だった。担当の内局幹部も自信をもって主張を貫いていたし、陸海空制服の担当者もはっきり発言していた。だから総評で取りまとめ役の枝野幸男衆議院議員の「全省庁の中で防衛省の説明に一番熱意が感じられた」発言になったのだろう。また蓮舫参議院議員が「これは国家の基本問題だから」と何度も口にしていたことも強く印象に残った。なお、来年度の事業はこの表決が最終的なものではなく政治による判断はもとより従来どおりの財務省との折衝や来年に開会される国会での予算審議などが行われて決る。(所谷) |
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