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自衛隊ニュース   1128号 (2024年8月1日発行)
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ノーサイド
北原巖男
警戒
 全国各地、連日35度以上、40度にもならんとする猛烈な暑さが続いています。この酷暑の中、自衛隊員の皆さん・ご家族の皆さん、そして本紙読者の皆さんも、熱中症にかかる可能性があります。しかも熱中症対策を甘く考えていると、取り返しのつかない悲劇をもたらすこと必定です。それぞれ自分に直結する問題として、「警戒」願います。
 特に全国の第一線の隊員の皆さんは、それぞれの任務の遂行や訓練等、灼熱の太陽の下で活動される機会も多く、常に熱中症の危険にさらされていると言っても過言ではありません。
 防衛省・自衛隊全体としての対処方針・指示の徹底、また、現地部隊長等指揮官の的確な判断・対応が益々肝要になっています。このことは、隊員を甘やかすこととは全く次元を異にします。
 地球の温暖化が加速の一途をたどる中にあって、益々ヒート・アイランド化して行く日本列島。今や、筆者が3年間暮らした日本の真南約5,000キロにある熱帯の国・東ティモールよりも暑い日本の夏なのです。
 仮に隊員に対する熱中症対策にさえ遺漏があるとすれば、自衛隊は、いかなる事態の生起に際しても国民の負託に応え得る精強な自衛隊とは、決して言い得ません。
 この夏のもう一つの「警戒」は、新型コロナウイルスの感染拡大です。7月19日、厚生労働省が公表した全国約5,000の定点医療機関から7月8日〜14日の1週間に報告された感染者数は5万5072人。1医療機関当たりは11・18人であり、前週7月1日〜7日の8・07人の1・39倍。5月上旬から10週連続しての増加となっています。入院者数は3,081人(前週2,357人)、ちなみに6月10日〜16日は1,390人でしたから、入院患者数も約1か月で2・2倍以上に増えています。
 テレビ等では、専門家が「広がりやすい変異株のKP・3が主流であり、11波に入っている。感染やワクチンによる免疫を逃れる力が強い」等の解説を行っています。現に、筆者の身近でも、2回目のコロナに感染して苦しんでいる人がいます。既に3回も感染している方がいるとの報道もあります。コロナ感染による激しい後遺症に見舞われてい
る皆さんも多数おられます。
 更に、この夏、猛暑の下、感染者が症状の似た熱中症と勘違いしてしまい、結果として感染を拡大させるリスクも懸念されています。
 林官房長官は、7月19日の記者会見で、「過去の状況を踏まえると、今後、夏の間に一定の感染拡大が生じる可能性があると認識している。せきエチケットや換気、そして手指消毒などの感染対策をお願いしたい」旨、述べています。なお、同長官によれば、現時点で医療の逼迫が生じることはないとのことです。
 熱中症そしてコロナ感染。お互いに、自らの身体は自らが守るセルフ・ディフェンスです。併せて、ご両親や祖父母の皆さん・お知り合いの方々等、ご高齢の皆さんには注意喚起のお声掛けをして参りましょう。
 この時期、隊員や本紙読者の皆さんのお子さんやお孫さんたちの学校も夏休みに入りました。それぞれに思い出いっぱいの夏休みを過ごしていただきたいと思います。しかし、熱中症やコロナ感染の危険に加え、残念ながら、既に全国各地から水の事故等の悲しいニュースも報じられています。街中、海や山・川、旅行など、どこにでも潜んでいる危険に対する「警戒」を怠らないで頂きたいと思います。
 ここで、かつて沖縄にて米軍や自衛隊の基地問題等に従事した筆者の頭に、どうしても浮かんでくるのが、在沖縄米軍人による少女や女性に対する暴行事件です。ごく一部の軍人によるものとはいえ、断じてあってはなりません。事件発生の都度、米側は遺憾の意や再発防止を徹底する旨表明しています。しかし、その後も続き、先般も事件は起こりました。
 在冲米軍は、以前から沖縄県民の「良き隣人」であるべく努めて来ています。もう何度も聞き飽きたと言ったら言い過ぎでしょうか。掛け声だけでなく、名実ともに、階級や軍歴・年齢の如何を問わず、一人ひとりが、米国を、米軍を代表しているんだとの気概を持った健全な社会人、「良き隣人たれ」と訴えたいと思います。
 決して遠くの隣人ではなく、身近な、真の「良き隣人」であって欲しいと願わずにはいられません。このままでは、在冲米軍人を「警戒」せよ、そんな言葉さえもが頭に浮かんで来るのを筆者は払しょくすることができません。
 
北原 巖男(きたはらいわお) 元防衛施設庁長官。元東ティモール大使。現日本東ティモール協会会長。(公社)隊友会理事

3自で下士官交流
<対島警備隊>

 対馬警備隊(隊長・鏡森直樹1陸佐)は6月17日から18日にかけ対馬在島陸・海・空の3自衛隊の下士官交流を実施した。
 対馬に在島する陸・海・空自衛隊の下士官同士の団結と対馬を守る自衛官としての資質や識能の向上を目的として陸自対馬警備隊最先任上級曹長の田中克哉陸曹長が音頭を取った。
 当日は、晴天に恵まれ、海自から対馬防備隊先任伍長、空自からは第19警戒隊准曹士先任を始め、陸・海・空総勢37名の下士官が駐屯地に集まった。
 大半が初対面であり緊張気味な雰囲気の中、陸自最先任からこの企画の趣旨と全般の流れを説明後、警備隊長の講話から始まり、駐屯地見学、会食、装備品展示及び下士官懇談が実施された。
 警備隊長講話では、対馬の国防や統合の重要性等が説明され、参加した海曹からは「貴重なお話を聞くことができ、下士官同士の連携強化の重要性を学ぶことができました」との感想が聞かれた。また、装備品展示では、陸自が保有する武器や車両を海・空自隊員に実際に触れて体感してもらいながら説明した。駐屯地見学では、駐屯地の福利厚生などの生活環境について共有し合った。
 2日目は、陸自の小火器射撃を見学した後、最後の課目である対馬市博物館研修で対馬の文化と歴史を学んだ。古代から受け継がれている対馬の守りを知ることができこの地で勤務できていることに誇りを持つとともに、改めて対馬を守る重要性を感じることができた。
 今回この企画を考案した陸自対馬警備隊最先任上級曹長は、「普段交流の少ない陸・海・空自衛隊の下士官の親睦を深めることができました。また、懇談ではテーマを『対馬を守るために』と掲げ、それぞれの立場での意見が飛び交い下士官としての資質と使命感を向上することができました」と振り返った。
 また、今回の下士官交流では、海・空自衛隊の女性自衛官の参加もあり、対馬曹友会女性部会との交流も深まり、これからの島内女性自衛官の活躍も楽しみだ。

【対馬という島は】

 対馬は国境の島、防人の島と言われており大陸との距離は約50キロと肉眼で拝見できるほどで、九州本土との間に位置している。古代より大陸との文化・経済の交流点、そして国土防衛の最前線であり「辺要の地」と呼ばれ、大陸と日本との大きな争いに巻き込まれてきた数々の深い歴史を有しており、国防の重要な役割を担ってきた島だ。


上級陸曹特技課程
「国際活動」
 国際活動教育隊(隊長・曽根勉1陸佐=駒門)は5月14日から6月7日の間、「第57期上級陸曹特技課程『国際活動』」を実施した。
 上級陸曹特技課程「国際活動」とは、国際平和協力活動等に関する基礎的な知識・技能を付与して、将来の国際分野で活躍する人材を養成するものである。
 本教育では、PKO等の警備活動に係る技能教育(実習)を主体に、基本的な個人携行火器の取扱い要領(WSOP)、武器使用権限等国際活動及び派遣業務に関する基本的な事項について段階的に教育を実施した。
 また、米海兵隊(キャンプ富士)において、即席爆発装置(IED)教育を受けるとともに、諸職種共同センターのギャザー先任上級曹長から、実体験に基づく講話が行われ、学生の識能の向上及び資質の向上を図った。
 さらに、教育で得た識能、資質を発揮する場として「総合実習」を実施し、教育の総仕上げを行った。実習には、過去のPKO派遣を模した教育用想定を用い、国際平和協力活動等における警備部隊の行動について、宿営地警備、同行警備及び活動関係者の保護を、4日間をもって実施した。
 学生14名は、全ての教育を無事修了、教育目標を達成して、特技「国際活動」を付与された。

陸曹候補生課程
新隊員特技課程

「施設」教育開始
 施設教導隊(隊長・長岡睦1陸佐=勝田)が担任する、第22期陸曹候補生課程後期「施設」及び令和6年度新隊員特技課程「施設」の教育開始式が7月4日に勝田駐屯地講堂で挙行された。
 執行者である施設教導隊長は訓示において、施設科としての任務の重要性や本教育の目的及び特性を述べるとともに「目標を持て」「日々前進」「同期の絆を大切にせよ」の3点を要望した。
 22名の新隊員は、緊張した面持ちであったが、申告、教育隊旗授与を整斉と行うとともに執行者訓示を受け、自然と精悍な顔つきとなり、本教育履修にあたり決意を新たにした。
 本教育は約3カ月という短い期間であるが、区隊長を核心に基幹要員は情熱と愛情をもって的確な指導を行い、立派な施設科隊員を育成すべく善導する所存である。

1ヘリ団で新隊員後期教育開始
 7月2日、木更津駐屯地(司令・廣瀬敏彦陸将補)において「第1ヘリコプター団新隊員後期教育開始式」が行われた。全国各地において新隊員前期教育を終えた隊員十数名が、同開始式に臨んだ。
 開始式は第1ヘリコプター団の主力機であるCH47チヌーク及びV22オスプレイを前に行われ、航空科最大かつ最前線部隊に配置された新隊員は、不安の中にも希望に満ち溢れた表情であった。
 また、開始式において第1ヘリコプター団長の廣瀬陸将補は、「まずはやってみよ」と「団結」の2点を要望、「航空科隊員としての一歩を、失敗を恐れず勇気をもって踏み出してほしい。また、ここに集う同期を大切にして、お互いを励まし合い・助け合って困難を乗り越えてもらいたい」と訓示を述べた。
 本教育は、9月上旬までの約2カ月間行われ、修了後には第1ヘリコプター団の各部隊へ配置される。

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