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自衛隊ニュース   1117号 (2024年2月15日発行)
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笑顔のために 雪まつり等支援
 北海道の冬の風物詩と言えば、各地で開催される雪まつりや氷まつりだろう。
 今年も自衛隊が、雪像・滑り台・氷のレリーフ等の制作、雪・資材運搬等の支援を行っている。このような支援は地域住民との信頼関係の醸成や、雪中での土木作業訓練の貴重な機会として、長年行われているものだ。

さっぽろ雪まつり<18普連>
 第18普通科連隊(連隊長・上原直樹1佐=真駒内)は、1月7日に雪像制作部隊としての編成を完結し、北海道最大のイベント「さっぽろ雪まつり」における大雪像制作を本格始動させた。
 今年で第74回目となる「さっぽろ雪まつり」の開催は、2月4日から11日までで昨年は、国内外から約175万人が会場に訪れた。
 制作部隊の隊員は「人々に感動と希望を与えることのできる大雪像を制作する」という強い信念を堅持するとともに、制作隊長(第3中隊長・橋本1陸尉)がスローガンとして掲げる「雄飛(伝統を継承し、その先へ)」を合言葉に、2月3日の大雪像引渡式に向け厳寒の中、昼夜を問わず隊員一丸となり大雪像の制作を進めた。雪像は無事に引き渡され、会場では大きな話題を集めた。

おびひろ氷まつり<4普連>
 第4普通科連隊(連隊長・南條衛1陸佐=帯広)は、1月4日から28日までの間、帯広のまつり推進委員会が主催する「第61回おびひろ氷まつり」の協力担任官として、氷雪像(すべり台・氷のレリーフ)制作に協力した。
 おびひろ氷まつりは帯広市の3大祭りのひとつであり、冬の風物詩として地域の人々から60年以上にわたり親しまれている行事である。
 今回の制作隊は、第4普通科連隊が基幹部隊となり、第5特科隊、第5後方支援隊、第5施設隊、第5飛行隊、第5通信隊、第5情報隊、第5高射特科隊、第5化学防護隊、第5旅団司令部付隊の帯広駐屯地に所在する10コ部隊31名の隊員で編成され、部隊間の連携や隊員相互の意思の疎通を図り、厳冬季の中、一丸となって約1カ月に渡り、氷雪像制作の任務を遂行した。
 今年は、例年に比して積雪量が少ないことから、すべり台の制作計画を一部変更して、土台部分をまつり会場の斜面を利用することにより、昨年と同じ約11メートルの長さのすべり台を制作した。あわせてアーチ状に形取った高さ約4・35メートル、横幅約7メートルの氷のレリーフを制作した。
 主として氷を使用しての制作作業のため、日々の気温や直接差し込む日差しを考慮し、創意工夫を凝らしながら、知識と経験を活かして制作にあたった。
 また、制作期間中には、数多くの協力諸団体等の皆様から激励や慰問をいただき、このまつりに対する地域の方々の期待の大きさを感じるとともに、まつりのテーマである「北国の冬にぬくもりとよろこびを」を胸に隊員一人一人が来場した地域の方々が喜び、笑顔になることを想い浮かべ、期日までに氷雪像を無事完成させた。
 期間中の1月26日から28日の3日間は気温が高く、すべり台の滑走面の氷が溶けてしまったが、開催時間後に補修をするなど適切に対応し、すべり台利用者は約1万7500人(まつりの来場者数延べ約16万人)と大好評で、多くの子供たちの笑顔で溢れ、まつりの盛り上げに大きく貢献することができた。

美唄雪んこまつり<美唄>
 美唄駐屯地(司令・木村健一1陸佐)は、2月3日及び4日に行われた「第71回美唄雪んこまつり」の運営協力を行った。会場は、子供達の弾ける笑顔が雪と共に降り注いでいた。
 隊員は、楽しい思い出の架け橋となり無事任務を終えた。

元町冬のふれあい祭り<丘珠>
 丘珠駐屯地(司令・三笠展隆1陸佐)は、1月27日、元町まちづくり連合会が主催する「第13回元町冬のふれあい祭り」を支援した。
 「元町冬のふれあい祭り」には、北部方面管制気象隊(隊長・長義和2陸佐)及び丘珠駐屯地キャラクター「たまちゃん」が参加した。
 会場である札幌市東区の元町会館前広場で、チューブ滑り支援及び雪像作り(文字型抜)の支援をして、会場を盛り上げた。近傍の高校生や中学生も本祭り支援で参加しており、休憩時間には自衛隊の活動範囲の広さに興味を持ちながら熱心に質問等をしていた。
 当日は、暖かな日差しが感じられる天気であり、会場内では沢山の子供達が元気に走り回る中、地域住民の方々と交流を深め、行事の盛会に寄与することができた。

フィジー軍へ能力構築支援
野外衛生訓練の教官を育成
 2月12日から26日まで、自衛隊中央病院の医官等4名がフィジー共和国軍のブラックロック基地で衛生分野の能力構築支援を行う。フィジー軍の要請によるもので令和4年に続いて2回目。今回の目的は、現地において国連PKO派遣要員に対する野外衛生訓練の教官を育成することにあり、あわせて太平洋島嶼国では初めて、女性が紛争予防や平和構築に参画するWPS(女性・平和・安全保障)の観点からセミナーを実施する。
 8日には派遣要員の田中雄也1陸佐(中央病院)、黒木裕道1陸曹(衛生学校)、松沢朝子インド太平洋地域協力企画官WPS国際連携調整官、新田大道インド太平洋地域参事官付らが鬼木副大臣に対して出国報告を行った。鬼木副大臣は「諸官の経験に基づくプロフェッショナルな知見を共有して来てほしい」と激励した。

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