1月30日、防衛省庁舎講堂において、陸上自衛隊最先任上級曹長交代行事が執り行われ、第9代陸上自衛隊最先任上級曹長に綿引光佐准尉が指定された。
交代行事には、陸上幕僚長をはじめ、陸幕各部長官、海自先任伍長、空自准曹士先任、陸上総隊・方面隊等の最先任上級曹長、陸幕勤務の准曹、市ヶ谷所在部隊最先任上級曹長等及び准曹士の約240名が参加した。また、在日米陸軍最先任上級曹長、在日米第3海兵機動展開部隊上級曹長も駆け付け、多くの参加者の中、静寂な雰囲気で行われ、森下陸幕長からの離着任最先任紹介、離着任最先任の挨拶が全国各駐・分屯地へ一斉放送された。
交代行事の始まりに表彰が行われ、2022年1月から2年1か月にわたる在任期間中の功績が認められ、陸上幕僚長から村脇准尉へ第3級賞詞が防衛功労章を添えて授与された。
引き続き、指定解除された第8代陸自最先任村脇准尉が森下陸幕長に識別章を返納、新たに指定された第9代陸自最先任綿引准尉の右胸に森下陸幕長が自ら取り付けた。
「人的戦闘力の骨幹は、我々准曹士だ」
村脇准尉は、「強靭な陸上自衛隊の創造の具現に向け、准曹士の皆さんへ『前へ』を要望事項とし、自ら考え判断し行動できる隊員の育成を図ってきました。我々准曹士ひとり一人が、危機感と問題意識を持ち、自律分散する中においても行動できるよう自ら考え判断し行動できる隊員になること、そして、そのような『状況判断し行動できる隊員』を育成していく必要があり、陸上自衛隊の現場において、人的戦闘力の骨幹は、我々准曹士です」と力強
く述べ挨拶を締めくくった。
「我々の存在意義を自覚」
村脇准尉から熱い思いを託された綿引准尉は、「陸上自衛隊の屋台骨である我々准曹士隊員は、強靭な陸上自衛隊の創造を具現化し、その責務を完遂し得る実力を養うため、常に情勢認識に基づいた強い危機感と我々の存在意義を自覚し、強い使命感を持って、日々の隊務に臨む事が必要です。陸上自衛隊全ての准曹士隊員の先頭に立ち、強靭な陸上自衛隊の創造を具現・推進させるために、信念を持って皆さんと共に前進・連携していきます」と決意を述べた。
【綿引光佐准陸尉略歴】昭和48年9月生まれ、秋田県出身。平成4年に陸上自衛隊入隊(第21普通科連隊(前期教育)、第6戦車大隊(後期教育))。平成30年「第21普通科連隊」最先任上級曹長、平成31年「第9師団」最先任上級曹長、令和3年「東北方面隊」最先任上級曹長、同6年1月から現職 |