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自衛隊ニュース   1116号 (2024年2月1日発行)
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令和6年能登半島地震に係る災害派遣
被災者に寄り添い、きめ細やかな生活支援

 1月1日に発生した石川県能登地方を震源とする最大震度7の地震から1カ月が経とうとしている。防衛省・自衛隊は陸自中部方面総監を長とする統合任務部隊(JTF)を編制して災害派遣にあたっている。現在は、避難所から被災地以外の施設に移動する二次避難の支援や、給水・給食・衛生等の生活支援にシフトし懸命な活動を行っている。1月14日からは、防衛省がPFI方式で契約している民間船舶「はくおう」等に被災者や地元支援者のための休養施設を開設、17日と19日には在日米陸軍の航空機UH60が空自小松基地から能登空港まで支援物資を輸送、20日からは陸海空音楽隊が慰問演奏を開始している。

 岸田首相の「被災地に寄り添ったきめ細やかな生活支援を行うように」との指示のもと、「ニーズ把握隊」を編成。隊員が避難所等を回り、被災者から直接吸い上げた要望を支援内容に反映させている。物資の提供以外にも、対面でのやりとりによって生まれる交流が被災者の不安を和らげている。被災者が少しでも笑顔になれるように…厳しい寒さの中、被災地に寄り添った支援は続く。
 活動実績(1月24日時点。数字は延べ)
【人命救助】約1040名【衛生支援】診療約650名、患者輸送約710名【輸送支援】糧食約191万1000食、飲料水約119万本、毛布約1万7000枚、燃料9万1000リットル等【給食支援】約6万5000食【給水支援】約2700トン【入浴支援】約7万7000名【「はくおう」利用者】約650名【道路啓開】県道1、6、52、57,266,285各号,国道249各号等の一部区間

給水支援継続中<34普連>

 第34普通科連隊(連隊長・兜智之1佐)は5日から現地に部隊を派遣し、断水が続く石川県珠洲市において給水活動を実施している。
 派遣部隊は5日午前10時に人員18名、車両5両をもって板妻駐屯地を出発。現地到着後は第1後方支援連隊(練馬)に配属され、珠洲市において給水活動を開始した。
 現地は時折、強い寒気により降雪や吹雪となる中、隊員たちは困難な生活を送る被災者のため、避難所等を巡回しながら懸命な給水活動を継続している。


大雪で立ち往生した640台を救出
 1月23日からの大雪のため、名神高速道路の岐阜県関ケ原ICから滋賀県堺付近で約5キロ、車両約1200台が立ち往生。24日午後3時に岐阜県知事から第10師団長に対して災害派遣の要請がされた。速やかに部隊を派遣し、午後5時45分には第35普通科連隊の初動対処部隊(ファスト・フォース)35名を含む約300名が関ケ原IC付近で活動を開始した。人力による除雪、乗員に対する水や食料等の配布を行い、民間車両640台を救出。夜通しの活動により、翌25日午前4時、滞留が解消されたことから撤収要請を受け、活動を終えた。

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