「まさか自分が」と思っていた定年退官を迎え、その後早くも一年が過ぎました。私は現在、居住しているこの三沢市内の「NPO法人 障害者地域生活支援センター ぴあ三沢」で就業し、主にデイサービス及び、グループケアホームの自立の為の生活支援を担当しております。民間の経験もない中で、上手く職場の方々と一緒に仕事ができるのかとの思いを持ちながら、「まあなんとかできるだろう」と、定年退職日まで軽い気持ちでいました。
自衛隊では輸送職一筋で、まったく業務内容が違うとは予想していたものの、やはり初めて体験することばかりで、自分の不甲斐なさに戸惑う事もありました。
しかし、職員の皆さんに暖かく迎えていただいたうえに励まされ、施設利用者の皆さんの頑張る姿や、ご家族の方々からの感謝の言葉をいただき、今後とも福祉の仕事に従事していこうという決心ができました。微力ではありますが、誰かのためにお役に立てるならうれしいことと思いながら勤務しております。
百年に一度と言われている不況で定年退職を迎えてしまい、自分ができることは何か途方に暮れていた中で再就職ができたのは、自衛隊在職中から援護担当者の方々とお互いに理解できるように、よく話し合ったからだと思います。また、今の仕事が未経験の業務だったことが、かえって私の性格に向いていたこともありました。
この仕事も自衛隊同様に日々勉強しなければならず、苦手な研修もこなさなければなりません。また一からの始まりでしたが、これからはさらに資格もとれるよう、自分自身も努力をして、人や社会に貢献していけたらと考えております。そして、かつて私を目標としてくれていた現役自衛官である息子にもまた誇れるように、生き生きと仕事をしているところを見せたいものです。
最後に、自衛隊時代お世話になった皆さんと、背中を押して頂いた方々への感謝と共に、時々空を見上げて三沢基地の飛行安全をお祈りしております。
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