第2師団(師団長・渡部陸将)は1月14日、雄大な十勝岳連峰を仰ぎ見る上富良野演習場で「平成21年度師団冬季戦技競技会」を実施した。競技会は積雪寒冷地部隊として冬季の作戦行動に必要な戦技能力の向上を図り、隊員の士気高揚、団結力の強化を図ることを目的として部隊対抗方式で実施された。13個部隊が参加し、激しい競技が繰り広げられた結果、連隊クラスのAグループで第25普通科連隊、大隊クラスのBグループで第2高射特科大隊、隊クラスのCグループで第2師団司令部付隊がそれぞれ栄冠を勝ち取った。
当日は天候に恵まれ、選手・統裁部約2800名と旭川市、名寄市、留萌市、遠軽市、上富良野町から各首長をはじめ約200名の自衛隊協力者等の応援に訪れた。開会式で統裁官は、「勝利のために全力を尽くせ」「安全管理」の2点を要望するとともに、訓練成果を正々堂々と存分に発揮するよう訓示した。(写真=部隊の名誉と誇りをかけて競技会に臨んだ選手たち)
競技種目は部隊機動の部、アキオ曳行の部の2部門で行われ、高低差の激しいコースを克服し選手たちは激走した。
今回の競技会は、統裁官が会議出張のため陸上幕僚監部(市ヶ谷)において競技会を統裁する前例のないものになったが、C4I2部隊実験実施部隊(先進師団)として、これまでの成果などを統裁に反映・進化させるべく市ヶ谷と上富良野演習場の間にネットワークシステムを構成、テレビ会議(音声・カメラ映像の伝送)により選手の滑走映像・自己位置情報、競技会成績をリアルタイムに統裁官に報告し、統裁を容易にするなど、北鎮(防衛任務)と先進(部隊実験任務)が融合した進化し続ける強靭な第2師団として整斉円滑に競技会を終了することができた。
また、統裁の状況は市ヶ谷において北部方面総監をはじめ陸上幕僚監部の各部課員等に広く紹介された。 |