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2009年11月1日号 |
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エア・フェスタ開催 |
《浜松基地》 |
サンダーバーズ登場など見所満載 |
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悪天候にもかかわらず大勢のファンが来場した |
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ダイナミックな曲技飛行を披露したサンダーバーズ |
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10月17日、浜松基地ではエア・フェスタ浜松2009が浜松防衛団体連合会との共催で盛大に行われ、地元浜松市民はもとより全国から訪れた多くの航空ファンが、様々なイベントを楽しんだ。
今年は、米空軍アクロバットチーム「サンダーバーズ」のアジア・太平洋ツアーで浜松基地を訪れることが告知されており、全国の航空ファンの注目を集めた。
当日朝は生憎の曇り空だったが、基地所属機の展示飛行のほか、第11飛行教育団所属T―7練習機3機による航過飛行、第6航空団所属F―15戦闘機2機編隊、飛行開発実験団所属F―2支援戦闘機1機が大空でダイナミックな飛行を披露し、来場者はその迫力に感嘆の声を上げた。
昼が近づくと雨が降り出しサンダーバーズによる曲技飛行の中止が懸念されたが、演技のカテゴリーを変更して5年振りに浜松の空を飛行した。
編隊を組んだまま離陸する『ダイヤモンド・テイクオフ』に始まり、2機が交差した後散開する『クロスオーバー・ブレイク』、回転しながら急上昇する『バーティカル・ロール』などの技が次々に披露され、最後は6機が次々とターンする大技『デルタ・ピッチアップ』で締めくくった。
はなのこ保育園の園児による鼓笛隊パレードは雨のため残念ながら中止となった。
中部航空音楽隊と浜松基地カラーガード隊「フラッガール☆」による旗の演技は、屋外から格納庫内に場所を変更して行われ、エア・フェスタに花を添えた。
正午から第1格納庫で行われた祝賀会には榛葉賀津也・防衛副大臣、塩谷立・衆議院議員、城内実・衆議院議員、斎藤進・衆議院議員、斉木武志・衆議院議員、鈴木康友浜松市長を始め、多数の来賓が出席し、エア・フェスタの開催を祝った。
午後には、浜松救難隊による救難展示が行われ、救難隊員の技術の高さに来場者から拍手が送られた。
総来場者は昨年を上回る約12万人(主催者発表)を数え、昨年から始まった「ゴミ持ち帰り運動」も来場者のご理解、ご協力を得られ、盛況の内にエア・フェスタは終了した。 |
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国緊隊が帰国 |
被災地で約920人を診療 |
スマトラ地震 |
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10月20日、インドネシア西スマトラ州パダン沖の地震災害で派遣された自衛隊の国際緊急援助隊が帰国した。
同隊は統合連絡調整所(所長・中臺充彦1陸佐以下21名)と医療援助隊(隊長・長川真治2陸佐以下、医官3名を含む12名)で編成され、10月5日から同17日まで現地で活動した。
医療援助隊はパリアマン市クドゥ・ガンティン村で医療活動を行い、診察した患者数は合計で919人にのぼった。一方、統合連絡調整所の隊員は、パリアマン市とパダン市で関係機関と連絡調整などを行ったほか、岡田克也外務大臣等の視察などに対応した。
@防衛省で帰国報告
国際緊急援助隊は10月20日午前7時過ぎに成田空港に到着したあと、防衛省で出迎えを受けた。医療援助隊長の長川2佐と統合連絡調整所長の中臺1佐が順次「任務を終了し、異常なく帰国しました」と報告、折木統幕長から労いの言葉がかけられた。 |
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雪月花 |
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テレビドラマ「不毛地帯」を見た。山崎豊子さんの原作は510万部を突破した超ロングセラーで何回も映画やテレビになっている。大本営参謀中佐だった主人公が極寒と重労働の11年のシベリア抑留をおえて帰国し商社で活躍する内容だが、2次防(実際は1次防・昭和33年〜35年)でのロッキード・グラマンをめぐる次期戦闘機の受注争いが主題になっておりリアルだった。昭和48年の「不毛地帯」連載が始まった時からモデル探しがかまびすしかった、サンデー毎日を待ちかねて買ったことを思い出す。主人公の壱岐正が伊藤忠の瀬島龍三氏で、政官に太いルートを持つライバル会社の鮫島辰三が日商岩井の海部八郎氏だというのは定説になっているようだ。瀬島氏は最近(07.9没)まで各種のセミナーなどで講演をされていたので防衛省の人たちにもファンは多かった。物静かなお人柄ながらやはり威厳があった。対する防衛庁の貝塚官房長は当時、海原の前に海原なし海原の後に海原なしと言われた海原治のちの国防会議事務局長、壱岐の友人で陸士同期・川又空将補は空幕長に上りつめた源田実氏ではないかと言われた。事実は小説より厳しくその後の2次防(昭和37年〜41年)ではバッジシステムの導入で繰り広げられた激しい商戦は今でも語り草になっている。自衛隊専門紙の記者が怪文書がらみで逮捕されたり商社には自殺者も出したほどだった。これからも自衛隊は装備の充実を図らなければならない組織である。「俺は私利私欲ではなく、いま国のために何が大切かを考えて行動する」川又のセリフはよかった。 |
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