12月21日、海上幕僚監部大会議室において海上自衛隊先任伍長の交代行事が執り行われ、第7代海上自衛隊先任伍長に北口武史海曹長(前自衛艦隊先任伍長)が指定された。
海上幕僚監部での交代行事には、海上幕僚長をはじめ、海幕各部課長、統幕最先任・陸自最先任上級曹長・空自准曹士先任、東京近郊の先任伍長、海幕勤務の海曹士・事務官等約150名が参加した。同盟・同志国の米第7艦隊最先任上級兵曹長、在日米海軍最先任上級兵曹長、在日豪大使館部官室付総務補佐も駆け付けた。また退任する第6代海上自衛隊先任伍長の東和仁海曹長のご家族もその最後の姿をそばで見守った。
交代行事を前に、2019年12月から4年間にわたる在任期間中の功績が認められ、酒井良海上幕僚長から東曹長に対して、第3級賞詞が第3級防衛功労章を添えて授与された。
「先任伍長はもっと頑張れる」
続く交代行事では、指定解除された第6代・東曹長が酒井海幕長に先任伍長識別章を返納。その識別章を新たに指定された第7代・北口曹長の左胸に酒井海幕長が自ら取り付けた。
東曹長は、12月に初めて海曹士が主体となって開催した「西太平洋海軍シンポジウム上級下士官会同(WPNS SELWIG2023)」について、「海曹士の手であれだけのことができた、という事を皆さんにも見て頂けました」と振り返り、「先任伍長はもっと頑張れます。もっともっと先任伍長達を活用して下さい」と力強く挨拶を締めくくった。
東曹長から熱い思いを託された北口曹長は、海上自衛隊先任伍長は海幕と部隊を繋ぐ架け橋としての役割が重要だと強調し、「先任伍長は何を求められ、何を期待をされているのかをその都度考え、その期待に応えるために全力を尽くしていきます」と決意を述べた。
令和5年に制度創設20周年を迎えた先任伍長。「WPNS SELWIG2023」の成功を置き土産に退任した東曹長の志を引き継いだ北口曹長の下、次の10年、20年に向けて新たなスタートを切った。
▽北口武史曹長略歴
昭和47年3月生まれ、大阪府出身。平成2年に海上自衛隊入隊(佐世保288期練習員課程)。同25年に護衛艦「さざなみ」先任伍長、同29年に練習艦隊先任伍長、令和元年に護衛艦隊先任伍長、同4年に自衛艦隊先任伍長、同5年12月から現職。 |