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   2005年6月1日号
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“崇高な使命胸に”
<舞鶴教育隊>
海上自衛官317名入隊式
加藤舞鶴総監「素直に、そして前向きに」
 舞鶴教育隊(司令・中田高芳1佐)では4月7日、桜の花に迎えられ、江守舞鶴市長・加藤舞鶴地方総監をはじめ部内外来賓や学生の父兄約400名が見守る中、第30期一般海曹候補学生基礎課程66名、第15期海曹候補士課程118名、第339期練習貝課程133名の合わせて317名の入隊式を挙行した。
 式典は、舞鶴音楽隊の演奏による国歌斉唱、自衛官任命、宣誓と続き、舞鶴地方総監からは「素直に、そして前向きに学んで欲しい」「自衛官としてだけではなく社会人としても立派に成長して欲しい」と激励の訓示が、司令からは「海上自衛官としての基礎をしっかり身につけて欲しい」との式辞があり、最後に、海上自衛隊歌「海をゆく」を斉唱して式典を終えた。
 引き続き、隊員食堂で激励会が催され、教育隊調理員の心尽くしの花見カレーライスで家族団欒のひとときを過ごした。約10日間で見違えるように逞しくなった我が子を目の当たりにして、感嘆の声を上げる父兄と学生たちの姿に、平素厳しく指導にあたる鬼教官の表情もこの時ばかりは優しい眼に変わっていた。
 学生たちは式典で、力強く大きな声で宣誓した崇高な使命を噛み締め、心機一転、今後の訓練に臨む意気込みを見せていた。

<八戸>
日本太鼓で激励
85名が2等陸士に
 八戸駐屯地・第4地対艦ミサイル連隊(連隊長・阿部友己1陸佐)担任の平成17年3月新隊員課程前期教育入隊式が4月10日、駐屯地体育館で行われ、85名が自衛官としての第一歩を踏み出した。
 式では来賓や父兄、各地方連絡部の広報官、学校関係者らが出席する中、阿部連隊長が真新しい制服に身を包んだ85名に対して2等陸士に任命した。
 入隊者を代表して岩谷祐規2士が元気よく申告した。
 阿部連隊長は「自らの意志で入隊を決意し自衛官になるという心構えの下、意欲あふれる姿に接し、教育担任官として大変うれしく思っています。教育開始にあたり3点要望します。第1は『自衛官としての心構えを確立せよ』、第2は『自衛官として必要な体力を練成せよ』、第3に『同期の団結』です。3ヵ月後、自信に満ちあふれ一層逞しくなった諸官の顔が見られることを期待します」と式辞を述べた。
 八戸市長(代理)をはじめ関係者からの祝辞に続いて、新たな門出を祝い、八戸陣太鼓による激励演奏が行われた。
 入隊式後、隊員食堂に場を移し祝賀会食が行われ、第9音楽隊の華やかな演奏の中、10日ぶりに見る我が子のりりしい姿に驚きと喜びの声があがっていた。

練習鑑「あさぎり」、遭難者を救助
 練習艦あさぎりは、4月21日午後5時18分ごろ、広島湾白石灯台付近で転覆した小型船舶の上で救助を求めていた男性(漁業)を発見・救助した。
 あさぎりは、当日の訓練を終了し、仮泊予定地の柱島沖に向かうため、この海域を南下していたところ、左見張が、白石灯台の浅瀬付近で転覆していたボートの上で手を振っている男性を発見、直ちに海難発生現場に急行し、内火艇により男性を無事救助するとともに海上保安庁に通報した。艦内で手厚い介護と健康チェックなどを行い、異状がないことを確認した後、到着した海上保安庁の巡視船に引き渡し、元の任務に復帰した。
 男性は、漁業のため当日午後5時頃、阿多田島を出港し、白石灯台付近に魚網を投入しようとしたところ、急激に船が傾き転覆、その後、転覆した船底上で救助を待っていた。
 介護を受けながら、男性は「日没も近く、航行する船舶はあるものの、なかなか発見してもらえず非常に不安な思いに襲われていたが、あさぎりに発見され、まさに九死に一生を得た思い」と語り、安心した表情を浮かべた。
 退艦時には「見張りをきちんと行っている自衛艦だからこそ発見してもらえたと思う。艦内に入ってからも、艦長をはじめ、乗組員のみなさんが暖かく迎えてくれて非常に感激しました。ありがとうございました」と言い残し、巡視艇により帰路についた。

防衛庁職員採用試験のお知らせ
6月1日号紙面をご覧ください

生徒教育の充実図る
<少工校>
体育大会を開催
 少年工科学校(校長・別所利通陸将補)は4月29日、体育大会を開催した。この大会は、生徒第2期生が入校した当時の各職種学校3校(通信、武器、施設)による対抗方式の体育大会に始まり、その後湘南高等学校通信制体育大会、そして現在の体育大会に至る伝統的行事の1つで、連日連夜にわたる生徒会体育大会実行委員の綿密周到な計画準備により実行された。
 開会式では、大会会長の学校長が訓示で生徒達に『元気溌剌』『融和団結』『安全管理』を要望した。
 競技は、1・2・3年合同の対称区隊9個のチームによる対抗戦で、団体種目(リレー、棒引き、綱引き等)、学年種目(1年生:203高地〔区隊対抗で攻撃防御方式により相手のタグを争奪〕、2年生:棒倒し、3年生:騎馬戦)などの総合点で競われ各チーム間の熱い戦いが始まった。また応援の部では、応援・看板もそれぞれ採点の対象として、事前に準備された各チームオリジナルの応援やベニヤ板に描かれた闘志溢れる応援看板が披露された。
 大会結果は、対称区隊総合の部優勝第1区隊、同応援の部応援優勝第5区隊、看板優勝第4区隊、学年種目1学年203高地優勝第4区隊、2学年棒倒し優勝第9区隊、3学年騎馬戦優勝第5区隊がそれぞれの栄冠を勝ち取った。
 閉会式では、学校長から「年度開始約1カ月で実行委員長を核心とし整斉と大会が運営され、要望事項は全て達成された」など労いの言葉が贈られ大会は無事終了した。
 100家族が授業参観
 少年工科学校は4月28日、授業参観を実施した。
 この参観日は、翌日実施される体育大会と併せ、来校した家族に対し授業参観や懇談会を実施し、生徒教育の現況について理解を得るとともに生徒家族と生徒教育(指導)の現場にある区隊長、指導教官等との意見交換を行い生徒教育の充実に資することを目的としている。
 この日は、北は北海道、南は鹿児島から来校した約100家族は、生徒食堂での昼食と家族団欒の後、6・7時限目の一般基礎学(普通高校科目)、専門基礎学(電子基礎・電子技術)、生徒隊科目(射撃予習)を参観し、我が子の授業風景を目に焼き付けた。
 授業を参観した1年生の家族の1人は「家から離れ、学校でどのような授業を受けているのか、またそれに付いていけるのか心配でしたが、授業の雰囲気も良く少し安心しました」と明るい口調で語っていた。一方、家族が来校した1年生の生徒は「少し恥ずかしい気持ちと緊張感はあったが、来てくれたことに感謝しています」と嬉しさを隠せない様子だった。
 授業参観後、区隊懇談・個別懇談で意見交換を行い、生徒教育の充実が図られた一日だった。

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