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   2005年4月1日号
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イラク5次群、着実に任務遂行
 イラク南部サマーワで人道復興支援活動を行っている陸自第5次支援群は、オランダ軍フェアウェル・パーティで柔道、剣道の武道展示や日本太鼓の演奏などを行い、これまでの尽力に感謝するとともに、日蘭互いの友好を一層深めあった。また、現地の公共施設補修工事の状況確認やマムラハ診療所竣工式、イギリス・オランダ指揮転移式に出席するなど、全派遣隊員が積極的にその任務をこなしている。太田清彦群長は3月17日、ムサンナ県知事を表敬、記念品を贈るとともに今後の支援方針などについて意見交換した。

創隊43周年を祝う
<第32普通科連隊>
観閲台上の武藤連隊長の前を堂々の行進
 第32普通科連隊(連隊長・武藤正美1佐=大宮=)は3月13日、鬼塚隆志化学学校長、埼玉県議、県市職員、OBをはじめ来賓、関係者多数を迎え、「創隊43周年行事」を盛大に実施した。
 午前11時、寒風吹きすさぶ駐屯地グラウンドに全隊員が整列する中、執行者の武藤連隊長が登壇、お互いに敬礼した。次いで、3隊員が掲げる国旗が入場、出席者全員で声高らかに国歌を斉唱した。
 武藤連隊長がジープで巡閲したあと式辞に立ち、第1師団No.1の評価を受けた実績(市街地訓練、国際貢献活動、中越地震災派、防衛庁・自衛隊創立50周年行事、13年ぶりの銃剣道大会優勝、全自柔道大会初優勝など)に触れながら「これも日々の訓練の賜。諸官らの頑張りに敬意を表したい」と隊員を称えた。また、17年度は激動の年になると予想、首都圏防衛のため「常在戦場の心構え」「一日一生の気概」をもって埼玉県や地域と連携しながら「32連隊らしい行動をとり輝かしい1年にするよう」要望した。
 引き続き、来賓を代表して深井埼玉県議と彦坂第15代連隊長が連隊の活躍を称える祝辞を述べたあと、感謝状贈呈者と来賓の紹介、祝電披露が順次行われた。
 観閲パレードでは、部隊指揮官の高山昭彦副連隊長を先頭に各中隊が堂々の行進、観客の大きな拍手の中、壇上の武藤連隊長と力強く敬礼を交わした。
 東方音楽隊の演奏に続いて訓練展示が始まり、実戦さながらの「市街地戦闘訓練」が観客席前のグラウンドで展開された。上空に飛来したヘリコプターから隊員が降下、建物内にたてこもる武装工作員3名を撃滅する際には、黄色い爆煙や銃声が響き渡り、観客の一部には思わず耳をふさぐ姿も。最後に、工作員3名が無事拘束されると、観客から大きな拍手が沸き起こった。
 引き続き、場所を移して祝賀会食が催され、「さあ行け! 誇り高き近衛戦士よ」の垂れ幕のもと来賓や関係者多数とともに32連隊創隊43周年を祝った。
 なお、記念式典に先立って、装備品展示や連隊会総会も行われ、終日、OBや家族連れで賑わっていた。

<論陣>
ホームドクターこそ"健康"の元
健康ブームの実際を見る
 E型肝炎予防、心筋梗塞はこうして生じる。ガン予防食品――世はまさに"健康ブーム"である。新聞も最低1回は『体と健康』特集面を掲載し、読者を病魔から守る記事に注目を集めている。テレビは毎日正午から「思いっきりテレビ」=日本テレビ系=で、例のみのもんたさんが「病名」をあげて、その対策、特に食事どきのおかずで病気を防ぐ手段を、医学、薬学、栄養挙の有名研究者の説明で、やさしく、おもしろく番組を構成し、人気を集め、高い視聴率をあげ、同系列の人気番組になっている。「このまま、ほおっておくと大変なことになりますよ!」というおそろしい予告で視聴者を引きつけている健康テレビ番組もある。毎週火曜日午後8時からテレビ朝日系で放映されているビートたけしの「たけしの本当は怖い家庭の医学」である。心筋梗塞の前兆、動脈硬化の前ぶれなどを「手足のしびれ」などの例から医学的に説明していく。たけしのおどし調に迫力があるので、視聴者は内容に引き込まれているそうだ。
 毎日、宅配される新聞にも「医学記事」は多い。「ことしはスギ花粉が猛烈に多い。花粉症は注意を」など時季的な記事が多いのは当然だが、心臓移植、ハンセン病に対する政府の対策の遅れ、HIVに対する若者の心得、西ナイル熱とはどんな感染病か。介護予防という新しい考え方。突然、あなたを襲う心筋梗塞などのほか、医療機関の選び方からペットの夜間救命医の開設、市民健康講座の紹介まで実にくわしい記事が掲載されている。ひとつの新聞の5日分だけでこれだけの記事なのだから、全国紙、地方紙を合わせると、1日でぼう大な医学、医事記事が読者に送られていることになる。
 新聞の広告にも医学関係、病気についての本の広告は多い。「ガン再発、転移をやさしく治す方」「うつ病の地獄からの生還」「ヘルペス、帯状疱疹の悩み」「手足のしびれ」「耳なり、難聴の苦しみ」「不整脈の克服」「足の静脈瘤は切らずに治せ」「ガン告知それからの生き方と治療法」その他、週に10冊程度の「病気本」の広告が掲載されている。
 書店には「健康コーナー」が特設されている。大きな書店のコーナーは、小さな街の本屋の全書籍分ぐらいの「医学関係書」「病気本」がずらりと並び、積まれている。どれも、健康を気にする人なら、ちょっと読んでみたいようなタイトルである。「身体から革命を起こす」「5つのチベット体操」「通院をやめれば病気は治る」「体をゆるめると必ず健康になる」「免疫革命」「股関節、肩関節体操」などなど。雑誌も多い。「健康365」「はつらつ元気」「壮快」「いい病院全国ランク」など、月刊誌、ムックなどが所狭しと並んでいる。どの本もカラフルで"医学特有な権威ぶったところ"はない。年配者が、ちょっと手にして買って帰る気持ちになるような編集にしてある。
 病気になったら病院に行く。当り前のことである。ただ、先日、日赤病院と某大学病院をのぞいて驚いた。待合室は正に人だかりである。長イスが何十もあるが、隙き間はほとんどない。杖をついた人が何人も柱に寄りかかっていた。呼ばれて各科に行っても人々の列。一人の患者さんの話では「結局1日がかりの病院通いだったが診察時間は20分だった」そうだ。「急患のときは救急車で乗りつけるのが一番かな?」などと思ってしまった。大病院は技術的には進んでいるし、重病の場合には必要不可欠かも知れないが、普段から近くにホームドクターを作っておくのが最高である。現役中は転勤などの関係でホームドクターは無理かも知れないが、年齢的に落ち着いたらホームドクターを作っておく必要がある。肉親(親、兄妹)の病歴、自分の病歴、いまの症状などを気軽に打ち明け、相談できる"近所のお医者さん"が、日常生活には絶対必要である。いまは医師会と大病院との連携も密になってきているので、お医者さんが、大病院に紹介状を書いてくれる。これを持っていくと、無紹介で朝早く大病院の門をくぐり、何時間も待たされることもない。ファックス、メールで"情報"を送ってくれることもある。健康ブームの中で最も大切なのは"ホームドクター作り"である。

東富士を撮り続けて…
富士本屋写真部
佐藤欣一氏(写真提供)
〈シリーズ 18〉
雄大な富士をバックに
M-41
昭和30年代 89mm ロケットランチャー発射砲

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