防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   965号 (2017年10月15日発行)
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第7次派遣海賊対処行動支援隊
(基幹・第43普通科連隊)
派遣隊員たちの声
 2月から8月まで、東アフリカにある灼熱のジブチ共和国で、第7次派遣海賊対処行動支援隊(基幹・第43普通科連隊=都城)として活動し、様々な経験を経て帰国した隊員達の声を2回に渡って掲載します。
警衛隊長 3陸佐 岩切 靖
 私は、今年1月から8月までの間、第7次派遣海賊対処行動支援隊警衛隊長として海賊対処行動に参加しました。まずは、この任務を実施する上で、関係諸団体並びに各部隊の協力を得て任務を完遂することができました。また、この任務を理解し静かに帰国まで応援してくれた国民の皆様、そして、隊員家族の皆様に感謝申し上げます。
 はじめに、海賊対処行動の必要性について述べたいと思います。海賊行為は、海上における公共の安全と秩序の維持に対する重大な脅威となります。特に、海洋国家として国家の生存と繁栄の基盤である資源や食料の多くを海上輸送に依存しているわが国にとっては看過できない問題であります。
 このため、ソマリア・アデン湾の海域において、派遣海賊対処行動水上部隊(DSPE)及び派遣海賊対処行動航空隊(DAPE)が航行する船舶を直接護衛及び警戒しています。
 そして、派遣海賊対処行動航空隊を効率的かつ効果的に運用するため、ジブチ国際空港北西地区に活動拠点を整備し、平成23年6月から運用しています。この活動拠点において水上部隊及び航空隊が海賊対処行動を実施する上で必要な活動拠点の管理業務及び警備を派遣海賊対処行動支援隊(DGPE)が実施しています。この中で私は支援隊に所属し、警衛隊長として約50名の隊員とともに任務に従事しました。
 派遣間、警備事案もなく淡々と任務を完遂できたのは、隊員一人一人が与えられた任務を理解して、全員が気を抜くことなく最後まで厳正に任務を遂行し、力を結集した証であると思います。
 また、この派遣間にジブチ独立40周年記念行事に参加し、ジブチ治安関係機関及びジブチ駐留各国軍とともにパレードが実施できたこと、そして、共に海賊対処行動に携わっている航空隊とともにパレードが実施できたことは国内外に統合任務部隊であることをアピールでき大変有意義なものでした。
 最後に、私達の派遣間、それぞれの部隊で訓練・業務の傍ら、家族支援等派遣隊員を支えてくださった各部隊及び協力諸団体並びに関係機関の皆様、そして、何より不在間家庭を守って頂いた隊員家族の皆様に心より感謝申し上げます。
 皆様の任務への理解及び激励のおかげで任務を完遂することができました。引き続き、ご指導・ご鞭撻宜しくお願いします。有り難うございました。
2陸尉 瀬戸口 裕二
 私は、縁あって2月から8月までの間、第7次派遣海賊対処行動支援隊要員としてジブチ共和国での任務に就いた。私自身初めての海外派遣であり、勤務環境に対する多少の不安とこれから始まる未知の生活への期待が入り混じる中、ジブチ共和国に降り立った。約半年間のジブチ共和国での任務を通じて、職務上、諸外国の部隊や現地人との交流の機会が多く、常に新しい出会いと発見の連続であった。
 拠点警備においては、現地雇用役務を指導監督しながら177日間警備任務を遂行した。現地役務は、全員イスラム教徒であり、文化も言葉も全く異なり、戸惑うこともあった。イスラム教徒特有の1日5回のお祈りや、ラマダン時期の断食、同じ国民でも部族が違えば話す言葉が違う等、多くの驚きがあった。しかし、お互いに文化を尊重し合い、理解することで良好な信頼関係を醸成しつつ任務に就くことができた。
 各国軍隊との交流においては、フランス海兵隊の訓練場視察、ジブチ共和国40周年記念パレードへの参加、各種スポーツイベントにおける交流を通じ、ジブチ軍をはじめ、米仏伊西独等、他国軍との交流機会に恵まれ、自身の見識を深めつつ非常に有意義な時間を過ごす事ができた。特に印象に残ったことは、現地雇用役務とのコミュニケーションである。彼らには、英語を話せない職員も多く存在し、どうしても英語を話せる職員に指示が偏ってしまい皆等しくコミュニケーションをとることが不可能であることに気づいた。そして、自分の意思を如何に全職員に伝えるかということを考え、自分が彼らの懐に飛び込んでコミュニケーションをとることが一番の近道だと気づき、彼らにソマリ語を習って簡単な日常会話や、警備に関する指示をソマリ語で実施ように習慣づけた。すると、彼らとの信頼関係もより深いものとなり、良好な状態を維持することが出来た。
 この派遣間、多くの人と出会い、異国の文化や考え方に触れ、貴重な経験を積む事ができた。そしてこの派遣を通じて語学に対する関心も強くなり、次なる目標もできた。この半年間の任務の中で出会った全ての人に感謝すると共に要員選考に伴い、選出して頂いた43連隊長と中隊の運用訓練幹部の私を快く送り出してくれた第4中隊長に心より感謝したい。そして、ここで培った経験を部隊に還元できるようこれからも努力していきたいと思う。
3陸曹 池口 拓磨
 私が今回の派遣を通じて感じたこと、それは「コミュニケーションの大切さ」、「日本の素晴らしさの再確認」、そして「家族への感謝」の3つです。
 私は、国外へ出るのが生まれて初めてであり海外派遣で1番不安だったのが言葉の壁でした。私の任務は拠点警備なのですが、現地役務と接する機会が多く、任務上会話をしなければいけない事が多々ありました。私は英語も仏語も出来ないので身振り手振りの日本語で話していました。最初は何を言っているか分かりませんでしたが、だんだん表情や仕草だけで何となくこういう事を言っているんだろうなぁと理解することが出来る様になってきました。コミュニケーションをとり、得られた事がたくさんありました。現地の人達との友情はもちろん、文化や思想の違い、生活の仕方やテレビ等では知れない事も教えてもらえたりと色々と学べることができました。コミュニケーションをとらず淡々と過ごしていてはここまでの情報や知識は得られなかったと思います。これは派遣間だけではないと思うので日本でも今まで以上に色んな方達とコミュニケーションをとり自分の見聞視野を広げていきたいとおもいます。
 2つめの「日本の素晴らしさ」については、治安や気候はもちろんなのですが、道路の交通・整備状況、食べ物の美味しさ、草花や木の多さとその美しさ、店員の接客態度等取り上げればキリがありませんが、やはり日本はかなり恵まれているんだなぁと感じざるをえません。ジブチに来て日本にある当たり前は当たり前ではない事に気付かされました。人に対する優しさ、お互いを思いやる心が今の日本を創っているんだと強く感じて、私はこれまで以上に日本が大好きになりました。日本で生まれ日本人でいられることが誇りで、とても嬉しい事なんだと再認識できました。
 3つめの「家族への感謝」についてですが、私には妻と娘が2人(長女4歳、次女2歳)います。妻も仕事をしているので私が家を空けることはかなりの負担をかけることになりますが、妻は私が派遣に行く事を快く承諾してくれました。私が派遣で様々な経験ができたのも妻、娘、親戚家族が支えてくれたおかげだと感じています。妻が毎日送ってくれる娘達の写メや動画に何度も励まされました。支えてくれて帰りを待っていてくれる家族がいる事に感謝の気持ちでいっぱいです。帰国したら家族孝行をがっつりしたいと思います。
 今派遣で培った経験を活かしてこれからもどんどん人とコミュニケーションをとり自分の幅を広げ、大好きな日本と家族を護り続けられるように日々精進していきます。
 最後に派遣前訓練から派遣の半年間に渡り私達を支援して下さった方面・師団・連隊・中隊・関係諸団体の皆様、本当に有難うございました。これからも頑張ります。
陸士長 寺本 昂平
 私は、第7次派遣海賊対処行動支援隊派遣要員として、本年の2月から約半年間、ジブチ共和国での自衛隊活動拠点で警備任務を行いました。
 日本とは全く違う厳しい環境の中、決して経験することが無い50度を超える酷暑に慣れるまでに時間を要しました。又、拠点で働く現地のスタッフや業者と共に勤務する上でうまくコミュニケーションがとれず不安に思うときもありましたが、日が経つにつれジェスチャーを交えながらも会話ができるようになりました。
 この半年間、警備任務だけではなく、現地の方たちに日本の文化や武道を教えたり、他国軍とのスポーツ、文化交流で様々な文化や言語に触れ、又、日本代表としてジブチ共和国独立40周年記念式典のパレードにも参加し、とても貴重な経験をすることができました。
 私自身、陸士で海外派遣を経験し、慣れないことも多々ありましたが、それと同じくらい沢山の事を学ぶことができました。このような経験ができたのも、同じ班の先輩方や、部隊の上司、先輩、同期たちそして陰ながら応援してくれた家族のお陰です。この恩を、どのように返したらいいのか分かりませんがこれからの部隊生活で今回の経験を活かし、部隊のために貢献することが恩返しだと思います。
 このジブチ派遣の半年間は、思い出となりました。私を、第七次派遣要員として選抜して頂いて、本当にありがとうございました。

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