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自衛隊ニュース   960号 (2017年8月1日発行)
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美ら島レスキュー2017
15旅団
沖縄県と初共催、米軍・関連機関と連携図る

 7月19日と20日、陸上自衛隊第15旅団(旅団長・原田智総陸将補=那覇)は、那覇駐屯地等で沖縄県全体の防災意識及び連携体制の向上を図る事を目的に、沖縄県との共催による大規模災害対処演習「美ら島レスキュー2017」を実施した。

県内最大の防災訓練
 「美ら島レスキュー」は、沖縄県において大規模な地震および津波に対処するため、県内の各市町村及び警察、消防、企業等関連機関が参加する大規模な防災訓練。平成25年に第15旅団主催で行われてから5回目の今回、初めて県との共催になった。19日には翁長雄志沖縄県知事が演習会場の1つである駐屯地体育館を訪れた。
 また在沖米軍も今回から本格的に参加した。4軍約20名が日米共同調整所において、各関係機関との図上演習を初めて行い、在日米軍沖縄地域調整官ローレンス・ニコルソン中将も視察に訪れた。
 参加機関は回を重ねるごとに増加、今回はほぼ全ての市町村から103機関607名、全体では約1200名と過去最多、「必要な機関がほぼ出揃った(原田旅団長)」演習となった。2日間の図上演習、実動演習により、沖縄県主導の対処能力の向上、在沖米軍を含む各機関の有機的な能力の発揮が図られた。
【M9・最大震度6強・津波高7mを想定した演習】
 被害は沖縄で最も大きい震災とされる、沖縄本島南東沖3連動を想定(「25年沖縄県地震被害想定」参考)。午前10時に発生したマグニチュード9・0、最大震度6強、津波の高さ最大7メートルの地震への状況付与を行った。
 初日の図上演習は、被害情報が不明瞭な発災直後〜6時間までを想定。限られた情報の中、情報収集重点地域や大津波警報解除後の応急救助重点地域等を検討・確認した。2日目は発災後24時間〜31時間までを想定。拡大する被害状況を次々と付与、応急救助活動やインフラ復旧に係る供給先の優先順位、輸送要領の決定・調整を確認した。図上演習に密接に関連した、応急救助訓練、応急復旧訓練、応急医療拠点運営訓練等の実動訓練が、今夏一番の炎天下のなか駐屯地体育館から離れた那覇訓練場等で実施された。

大規模災害から沖縄を守る
 沖縄県知事公室長は、「想像した以上にリアルで各機関が緊張感を持っていた。時間が経つ程に人力の配置の仕方や優先順位のつけ方が少しずつ解ってきて、自衛隊、警察、海上保安庁への要請や情報収集等の手順の方法等が見えてきた。今後も継続して万が一の事態に備えたい」と演習の必要性を述べた。
 原田旅団長は「想定していた問題点を全て洗い出せた」と演習の手応えを述べ、「米軍の参画ということでは、米軍施設を使用するために調整すべきこと等が明確になり、県側もそれを認識することができた。その意味では思い通りの成果が出た」と振り返った。一方課題として、「陸海空統合任務部隊となった場合のメカニズム作り」を挙げ、「今後の5ヵ年計画にしっかりと折り込んでいきたい」と述べるとともに、「今後も我々の能力を高め、県も沖縄にあるアセットをフルに使えるようなメカニズムを作ってもらいたい」と、引き続き、県・自衛隊・在沖米軍・関連機関等が協力して沖縄の防災に取り組む事に期待感を示した。


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