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自衛隊ニュース   959号 (2017年7月15日発行)
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九州北部大雨に災害派遣
捜索・生活支援活動等続く
 7月5日に発生した九州北部の記録的な大雨による災害派遣を自衛隊は行っている。7月10日現在、人員約4,060名、車両約475両、航空機17機が活動している。派遣部隊は以下のとおり。陸自→41普連(別府)、40普連(小倉)、4後支隊(福岡)、2高特科団(飯塚)、西方特科隊(湯布院)、4特連(久留米)、5施設団(小郡)、4戦車大隊(玖珠)、4施大隊(大村)、4飛行隊(目達原)、4通大隊(福岡)、4師団司令部(福岡)、4偵(福岡)、8通大隊(北熊本)、西方通信群(健軍)、西方航空隊(目達原)、3後支隊(千僧)、14後支隊(善通寺)、1後支隊(練馬)、福岡地本、大分地本 海自→第22航空隊・第72航空隊(大村) 空自→芦屋救難隊、新田原救難隊、春日ヘリ隊、2高群(春日)、西警団(春日)及び九州防衛局(関連記事2面)

南西航空方面隊 新編
航空自衛隊
 7月1日、沖縄県那覇市にある南西航空混成団が南西航空方面隊(司令官・武藤茂樹空将)に格上げ、生まれ変わった。これは、南西諸島周辺空域の防空態勢を強化するためで、航空方面隊の新編は56年ぶり。これに伴い南西航空警戒管制隊も南西航空警戒管制団(南警団)となった。
 式典には、宮澤政務官、杉山空幕長、前原総隊司令官、横尾南警戒団司令らを初め多くの来賓が参加。初代南西航空方面隊司令官となる武藤司令官は「伝統を継承しながら、多様化する任務を3200人の隊員とともに一致団結し責務を完遂する覚悟だ」などと決意表明した。
 これで北部・中部・西部・南西の4個航空方面隊が総隊隷下で構成されることになる。南西空は隷下に、司令部・第9航空団・南西航空警戒管制団・第5高射群・南西航空施設隊・南西航空音楽隊を持つ。

CTF151司令部要員が帰国
司令官・福田海将補に第1級賞詞
 7月4日、防衛省大臣室で、第151連合任務部隊(CTF151)の司令官を務めた第4護衛隊群司令・福田達也海将補の帰国報告及び第1級賞詞の授与式が執り行われた=右写真。
 CTF151は、ソマリア沖アデン湾等で海賊対処を行う多国籍連合任務部隊。福田海将補以下11名は、司令部要員として今年3月から同隊司令部に派遣され、福田海将補は司令官として11カ国の部隊や関係機関等との連絡調整を実施し、海上交通安全の確保、関係諸国との信頼深化につとめた。また3月に生起した、5年ぶりの海賊による商船乗っ取り事案においては、下火になっている海賊行動の中、事前の対処訓練を怠らずに行った成果を発揮し、適切に対処した。同司令官を自衛官が務めるのは2人目だが、実際に海賊事案に対処したのは福田海将補が初めて。
 稲田朋美防衛大臣は「開かれ、安定した海洋を守るという我が国が掲げる国家安全保障戦略上の重要な課題に強い信念を持って、取り組んで頂いたことに、深い敬意と感謝を表したい」と労いの言葉を贈った。
 翌5日、福田海将補は、河野克俊統合幕僚長に対して帰国報告を行った〓左写真。河野統幕長は「今回、貴官の強いリーダーシップのもとCTF151として海賊抑止策を具体的に調整し、また派遣海賊対処部隊等と連携して海賊事案に適切に対処する等、各国との信頼関係の醸成に寄与するとともに、強く国際社会に貢献したことは称賛に値する」と労を労った。
 その後行われた会見で福田海将補は、「3つのC(コミュニケーション・コーポレーション・コミットメント)をモットーに、関係各国及び関係機関との綿密な連絡調整を実施して強固な協力関係を構築することで、日本が率いるCTF151の司令官としての役割を十分に果たすことが出来た。その任務を果たすことによって、海賊対処という崇高な責務にコミットできたと考えている」と4ヵ月にわたる任務を総括した。

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