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   2007年12月1日号
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寄せ書き
米国射撃訓練に参加して
第8特科連隊情報中隊 陸士長 鈴木田峻吾
 今回が初めてとなるFH70の米国射撃訓練に参加させていただき、非常にうれしく思います。私は特科気象手として参加しましたが、初めて行く海外で、しかも国内では経験したことのない気候での訓練は、実戦的でいい勉強になりました。
 ヤキマ演習場は空気が乾燥しており、空がほとんど曇らず目視による観測が通常より長くできたので、新米の自分にはとても良い教育の場となったとも思っています。生活に関しては、乾燥と強い日差しに困りました。顔は荒れてしまうし、昼間の訓練はサングラスなしではとても厳しいものです。しかしポジディブに考えれば、洗濯物は良く乾くし汗もすぐに蒸発してしまうので、汗かきの自分には良かったかもしれません。
 最後に、部隊配属1年目にして、北方協同転地演習と米国射撃訓練という2つの大きな訓練に参加するという名誉をいただき、自分は誰よりも恵まれた自衛官だと感じました。帰国後は、今回の貴重な経験を活かして、国防任務に更に邁進したいと思います。

米国射撃訓練に参加して
野戦特科部隊指揮官 2陸佐 小野 真嗣
 平成19年9月4日から26日までの間、米国ワシントン州のヤキマ演習場において実施されている米国射撃訓練(CALFEX2007)に砲身砲部隊が初めて参加することとなり、野戦特科部隊指揮官として参加させていただく機会を得ることとなりました。この米国射撃訓練自体は、すでに15年にわたる歴史があり、戦車部隊をはじめとして対戦車ヘリコプター部隊や対戦車誘導弾部隊等が参加して、各装備の性能を最大限に発揮した実弾射撃訓練を行ってきていましたが、そこに我がFH部隊が参戦した形となり、その結果連隊戦闘団級の火力戦闘を一連の状況下で訓練する機会ともなりました。いわば各部隊毎の訓練から連携訓練へと軸足を移す変換点の最初の部隊として参加したわけであり、射撃部隊指揮官としても戦闘団の火力調整者としても、非常にやりがいのある立場に重責を感じつつ、初めての者が許される挑戦もやってみたいと、80名の隊員とともに米国に降り立ちました。
 以来部隊一丸となり、厳しい日程や米国の風土によるストレスをものともせず米軍はじめ関係機関等の協力のもとに、陸上自衛隊初の93式長射程弾の射撃を含む長射程射撃や5000mを超える長距離観測射撃などを行い、数々の「初めて」を経験するとともに、貴重な資料を得ることができました。また師団連携射撃では、一連の状況での戦闘団火力の統制・調整を行い、これに基づいて各部隊が実弾射撃を実施するという画期的な訓練を経験できました。
 今回の訓練では、部隊として貴重な成果と教訓を得ることができましたが、私も含めて参加した隊員一人ひとりが感じた数々の成果や教訓が、何にもまして貴重な財産になると感じています。出国前から関係機関と調整を行い、我々と装備を完全な形で現地に送っていただいた方々や、現地で常にサポートしていただいた関係各機関の方々、そして留守を預かり我々に激励をいただいた部隊、家族や山吹会・後援会の皆様に心より感謝を申し上げます。

米国射撃訓練に参加して
第3大隊第5中隊 3陸曹 切畑光治
 この度、第2砲砲班長として米国射撃訓練に参加しました。今回の射撃は砲身砲の特科部隊では初めてであり、また日本では実施できない広大な米国ならではの射撃ということもあり、私にとって大変貴重な体験となるであろうと直感しました。
 実際にこの米国射撃訓練準備間も、チェックリストの作成、検数の準備、検数の受検、大分港での船積、そして夏季休暇後の連携訓練等、全てにおいて貴重な体験、経験をさせていただきました。米国準備期間、私たちの支援をしてくれました方々、大変ありがとうございました。
 さて私は1次隊で日本を離れ、日付変更線を超えてカナダのバンクーバーに入国しました。国境を超えタコマ港付近のホテルに宿泊し、各部隊の装備を荷降した後、ヤキマ演習場へ向け前進しました。アメリカに入国し感じたことは、全てにおいて「デカイ」につきるということです。ヤキマ演習場に到着し宿営準備を終えた後、翌日に陣地偵察、物品資材を区分けし、車両毎に積載等しているうちに主力が到着、いよいよヤキマ(南)の陣地での射撃が始まりました。砲班長としてこの射撃間、班員をケガさせることなく無事に終わらせることを念頭に置き、一致団結士気を高め、頑張りたいと思います。
 第2砲班長というプレッシャーをはねのけ、任務を淡々とこなし、広大な地アメリカで「ギラギラ」してたいと思います。

米国射撃訓練に参加して
第1大隊第2中隊 陸曹候補生 稲形佑一
 今回9月3日から行われた米国射撃訓練に参加することとなり、不安と期待を胸に日本を出発しました。
 まず初めに実感したのがアメリカまでの距離でした。飛行機で8時間、バスで6時間、また日付変更線を超えることによって時差ボケも体験しました。次にヤキマ演習場の広さです。弾着地だけでも日出生台演習場がすっぽり入るほどの広さで、目に入るものすべて日本のものと比べてケタ違いであり、圧巻でした。
 9月6日から射撃訓練に入り、日本ではできない射撃をして今までに無い衝撃と威力を肌で感じることができ、非常に勉強になりました。また天候の心配もしていましたが、雨が降るどころか雲すらほとんど無く、常に乾燥していて適度の水分を補給しないと喉がカラカラになり、改めて水の大切さを知りました。
 最後にこの訓練に参加して、米国の広大さ、習慣の違い、実弾射撃と挙げればいろいろありますが、すべて貴重な体験であり、この先陸曹になる自分にとっては非常に勉強になりました。この先この様な海外での訓練や任務があったならば、率先して参加していきたいと思っています。

「頑張っています」新しい職場
活躍するOBシリーズ
(株)マツダレンタカー那覇 垣花利彰
価値観見直し、精進
垣花氏は平成15年3月、第6高射特科群(八重瀬)を3陸曹で任満退職。29歳
 私は現在、(株)マツダレンタカーでサービス業務を中心に様々な仕事に従事しています。もともと今の仕事に興味があったわけではありませんが、友人からの紹介と、大型免許を取得していたことで、現在の会社にマイクロバスの運転手として就職することになりました。
 就職前は民間企業で働くことに若干の不安もありましたが、今では会社の雰囲気にも慣れ、予想外に早く職場に適応できたのではないかと思っています。
 就職してから今までの間、仕事を辞めようと思ったことは一度もありません。その理由は、自衛隊に在職していた時の価値観を吹っ切り、気持ちを切り替え、職場の環境に早く適応することに心掛けたからだと思います。
 人間誰しも一つの仕事に長く携わり年齢を重ねていくと、自分の価値観にとらわれ、嫌なこと、面倒なこと、自分の価値観と違うことなど敬遠しがちになると思います。私が再就職時に心掛けたことは、今までの価値観を全てクリアーにすることでした。もちろん、自衛隊で学んだことで現在も活かされていることも多くあります。中でも「大きな声ではっきりと挨拶すること」と「節度ある動作」は民間企業で勤務するうえでその存在が一際目立ち、相手に対し好印象を与えることができます。
 そこでこれから退職を予定している後輩たちに伝えたいことが3つあります。それはどんな職業に就いても常に「元気」「素直な心」「感謝の気持ち」を大事にすることを心掛けてほしいということです。これが実行できる人とそうでない人とでは、今後大きな差が出てくると思います。
 最後に再就職からはや4年、マイクロバスの運転手から、今では多くの先輩、部下ができ、多忙な中にも充実した日々を送っています。まだまだ学ぶことも多く、時には辛い時もあると思いますが、確固たる信念を持って日々精進していきたいと思っています。

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