第10師団(司令部=守山駐屯地)は、3月29日、国土交通省中部地方整備局(名古屋市)において、中部地方整備局長(佐藤寿延氏)と第10師団長(酒井秀典陸将)との間で「大規模災害時の情報交換に関する協定」を締結した。
この協定は南海トラフ巨大地震等の大規模災害を想定し、災害発生時に中部地方整備局と第10師団相互の円滑な連携を具現化するためのもので、平成24年2月に締結した協定を改定し締結したものである。
今回の締結に伴う一番の改定内容は、中部地方整備局と第10師団司令部の両庁舎間で災害に派遣する連絡員用の通信回線を相互に整備したことである。この通信回線により、陸上自衛隊の隊員が派遣先の国土交通省の庁舎内で、自衛隊の各種システムや内線電話が使用できるようになったほか、第10師団司令部においても国土交通省の防災端末(映像情報共有化システム※1及びDiMAPS※2)が使用可能となり、相互に情報共有が可能な態勢が整った。
これにより発災時に災害派遣部隊の指揮にあたる師団長が国土交通省のライブカメラやDiMAPSから現地の被災状況を守山駐屯地においてリアルタイムで把握できるようになり、状況判断が速やかにできる環境が強化された。
第10師団は、今後も中部地方整備局と協力連携し、大災害への備えを万全に整え、師団地区内の民生の安定にまい進していく。
※1道路や河川に設置されているライブカメラを電子地図上から選択閲覧できるシステム
※2国土交通省が各種災害情報の把握に用いるシステムで、土砂崩れ等の発生情報や、道路、水道等の各種インフラの現況のほか、航空機や車両(人員)が収集した写真等をリアルタイムで把握可能 |