防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   1055号 (2021年7月15日発行)
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より精強な部隊を目指して

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創立66周年記念行事
<札幌病院>
 6月12日、自衛隊札幌病院(病院長・鈴木智史陸将)は、自衛隊札幌病院創立66周年記念行事を挙行した。昨年は新型コロナウイルス感染症の流行状況を踏まえ中止となったが、今年は新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため規模を縮小し、職員のみによる記念式典と病院の歴史資料等に関する展示を実施した。鈴木病院長は式辞で「この2年間を振り返り特筆すべきは新型コロナウイルス感染症対応である。ダイヤモンドプリンセス号関連の災害派遣から始まり、最近では自衛隊大規模ワクチン接種センターへの医療従事者の派遣など、感染流行当初から現在までの長期間にわたり、職員一丸となって、国及び地域レベルにおける新型コロナ感染症対策の重要な一翼を担っている。そのような環境の中でも、陸上自衛隊は、いついかなる事態が起きても国民の生命・財産及び領土を断固として守り抜く態勢を維持しなければならない。今後も、この自衛隊札幌病院が、各種事態に「即応」するとともに、取り巻く環境の変化を先読みしつつ、適切かつ柔軟に「進歩」を重ねて益々発展し、自衛隊衛生における中核型基幹病院、また地域の公的医療機関として、職員一同がその責務に「誇り」をもって勤務し国民、地域の住民、隊員及び家族の負託により一層応えられるよう、「信頼される自衛隊札幌病院の創造」に邁進していく」と述べた。
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自衛官候補生課程修了式
<第2普通科連隊>
 第2普通科連隊(連隊長・古賀理都靖1陸佐=高田)教育隊(教育隊長・上坂弘毅2陸佐)は6月25日、新型コロナウイルス対策のため参加者を部内関係者のみとして「令和3年度自衛官候補生課程修了式」を挙行した。
 約3カ月にわたり自衛官の基礎となる訓練を同期一丸となって乗り越え修了式に臨む53人の自衛官候補生たちの顔つき、動作は見違えるように成長した。式のなかで連隊長は「『為すべきことを為し』、部隊活動の基礎である団結・規律・士気の重要性を学び自衛官候補生として必要な知識及び技能を修得するとともに、体力・気力を着実に涵養したものと確信する。この高田の地で培った同期の絆、支援をしてくれた先輩隊員等への感謝の気持ちを忘れることなく国民の期待と信頼にこたえられる立派で強靭な自衛官に成長し、それぞれの部隊で活躍することを祈念する(要旨)」と式辞を述べ自衛官候補生の門出を祝した。
 修了式後、坂井自衛官候補生は「自立した自衛官になれるよう新たな環境でも鋭意努力していきたい」と抱負を語った。自衛官候補生らは7月1日付で2等陸士に任命され、自衛官として各職種に応じた専門的な教育を受ける。

創立64周年記念行事
<岩手駐屯地>
 岩手駐屯地(司令・香川賢士1陸佐)は6月20日、「県民と共に未来へ」をテーマに岩手駐屯地創立64周年記念行事を挙行した。
 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から一般開放は中止し、御来賓及び関係者のみで感染予防を徹底したうえでの開催となった。記念行事には、岩手県知事 達増達也氏をはじめ9名の市町村長(釜石・八幡平・滝沢・雫石・葛巻・紫波・矢巾・普代・一戸)を招待した。来賓を代表して達増達也岩手県知事、熊谷祐三自衛隊協力会岩手県連合会会長の2名から祝辞が贈られ、来賓の方々に隊員の勇姿と即応機動する陸上防衛力構築のための、陸上自衛隊の取組みの一端を見てもらうことができた。
 岩手駐屯地の部隊による観閲行進では、年々活躍の場を広げる女性自衛官による徒歩行進、続いて東北方面特科連隊教育隊による徒歩行進は、士気旺盛な自衛官候補生が3カ月間の訓練の成果とその志の高さを証明してくれた。訓練展示では、日々の訓練の成果を緊迫感溢れる本番さながらの訓練を披露することができた。また、装備品展示を通じて陸上自衛隊の取組みの成果について理解してもらうことができた。
 岩手駐屯地は、「駐屯地の活動は、関係協力諸団体並びに周辺地域の皆様等のご協力・ご支援の賜物と深謝すると共に部隊に対する理解と信頼、親近感の醸成を図る事ができた」としている。

チーフWAC制度
<幌別駐屯地>
 幌別駐屯地(司令・畠山義仁1陸佐)は、6月21日に女性自衛官会同を実施した。
 WLB推進のための働き方改革、女性の活躍推進のための改革に伴う駐屯地の「チーフWAC制度」施行に向けて、駐屯地最先任上級曹長(小松准尉)が主導して、制度の在り方や、女性自衛官同士がお互いに協力し合えるようなネットワークを構築するために生活や勤務環境について率直な意見を出し合った。
 第13施設群と諸隊が駐屯する小規模な駐屯地であるため、女性自衛官の数が少ないがゆえの問題等について、これらの枠組みを活用し改善・向上が期待される。
 このように現場のリアルな声を出し合い、今の自分たちのことはもちろん、今後入隊してくる女性たちが自衛隊に魅力を感じ、幅広い職域の中でやりがいを持って勤務できるような道を作っていく。

令和3年度戦闘団訓練検閲
<第1普通科連隊>
 第1普通科連隊(連隊長・小倉好文1陸佐=練馬)は、5月23日から6月4日までの間、東・北富士演習場において、第1師団が実施した「第1次師団訓練検閲(徒歩行進に引き続く陣地防御)」を受閲した。
 検閲受閲に先立ち5月20日、練馬駐屯地で実施した出陣式において、戦闘団長(連隊長)は「本当に戦い抜けるか、その答えを出せ」を隊員に要望し、総合戦闘力を最大限に発揮する為の答えを各隊員が導き出すよう示唆した。あわせて本戦闘団訓練検閲の作戦名を「つつじ」とした。つつじは6月に咲く花であり駐屯地の所在する練馬区の区の花である。また、英語の花言葉はtemperance(自主自律)であり、一つ一つの花は小さいが肩を寄せ合い団結していることから命名された。
 本訓練検閲は40kmの夜間徒歩行進に引き続き、4夜5日で堅固な反斜面陣地を概成させ、敵部隊を迎え撃つタフな戦闘となった。各隊員は戦闘団長の統率の下、困難な状況においても一致団結し、任務の達成に邁進した。
 本検閲を通じて各級レベルで得られた気づきや教訓を速やかに反映し、首都防衛の任務の完整に努める。

第1次師団訓練検閲
<第4師団>
 第4師団(師団長・末吉洋明陸将=福岡)は、6月18日から29日までの間、第1次師団訓練検閲を、第40普通科連隊(小倉)・第4飛行隊(目達原)・第4音楽隊(福岡)に対して、受閲部隊所在駐屯地・富野弾薬支処・日出生台演習場・十文字原演習場及び同周辺において実施した。
 本訓練検閲は、実動対抗演習を通じて、防衛任務遂行に必要となる指揮官及び部隊・隊員の練度を評価し、じ後の練成の進歩向上を促す目的で行われた。
 当初、18日から20日の間に応急出動準備等を行い、21日には日出生台演習場へ前進し、各部隊とも防御準備へ移行した。第40戦闘団は防御準備から防御戦闘を、第4飛行隊は第40戦闘団に対する直接支援を、第4音楽隊は師団指揮所の警備(支援)を行った。更に、29日に十文字原演習場において、戦闘射撃及び至近距離射撃を実施した。
 今回受閲し、表彰された第40普通科連隊本部管理中隊の中原瑠衣3陸曹は「本訓練検閲に通信小隊中継組長として受閲しました。連隊の無線通信系を途絶えさせないように円滑な中継に心掛けました。組員とともに中継組として表彰されたことを大変嬉しく思います。今後も現状に満足することなく、向上心を持って訓練等に臨んでいきます」と述べ、また、第4中隊の永久3陸曹は「今回副分隊長として参加し、事前の準備を綿密に行い、分隊長の指示に迅速に対応することが出来ました。今後も分隊長を的確に補佐して、任務遂行のため訓練等に臨んでいきます」と述べた。第4飛行隊通信班の湯川聖士3陸曹は「優秀隊員受賞に伴い、日々の訓練の成果が出せ、通信班としての任務を果たせたと思います。引き続き後輩隊員の見本となれるよう精進していきます」と述べ、また、第4音楽隊訓練陸曹の田中2陸曹は「野外訓練の計画・教育を担当し、部隊の指揮所警備能力の練度向上を図り、先行班では副班長を務め、3度の陣地変換を行い、確実かつ迅速に索敵を実施しました。今回得た教訓を糧に今後も更に努力・精進していきます」と表彰を受けた喜びと訓練に対するこれからの意気込みを述べてくれた。

令和3年度自衛官候補生課程教育修了式
<第43普通科連隊>

 第43普通科連隊(連隊長・中尾圭1陸佐=都城)は、6月25日に、駐屯地体育館において自衛官候補生52名の修了式を実施した。
 修了式は、新型コロナウイルス感染症を考慮し、自衛隊関係者のみで実施され、候補生達は、それぞれ新たな任地への告達を受け、連隊長褒賞を木場翼候補生が、射撃優秀賞を矢野鉄平候補生が、また、体力優秀賞を谷迫匠真候補生がそれぞれ受賞した。
 教育修了にあたり連隊長は、「初心を忘れるな」「感謝の気持ちを忘れない」「これからも同期を大切にしてもらいたい」と激励の言葉を贈るとともに、「諸官らの雄姿をご家族の皆様は見ることが出来なかったが、連絡を取り合い、これまでの経験等を話してもらいたい」と家族へ感謝の意を表した。
 自衛官候補生を代表して山下祐左候補生は、「修得すべき数々の教育を受け、基本教練・自衛隊体操・25キロ行進等、入隊するまで決して味わうことのできない貴重な体験と、基礎的な知識及び技能を修得することができました。自信を持って次の特技課程教育に臨めると確信しております。真に役立つ隊員になるために日々精進することを誓います」と答辞を述べた。
 連隊長褒賞の木場翼候補生は、「時間に追われる日々の中、辛いと感じることが多かったが、この経験で時間の使い方を学びました。今後は、一日一日を大切に取り組んでいきます」
 射撃優秀賞の矢野鉄平候補生は、「強く心に残ったことが2つあり、1つ目は、射撃優秀賞であり、これからの射撃に自信を持って訓練することができます。2つ目は、25キロ行進で同期で声を掛け合い最後まで一致団結し、踏破できたことは、とてもいい経験になりました。今後は、水陸機動団において、人に負けない、自分に負けないように努力します」
 体力優秀賞の谷迫匠真候補生は、「厳しくも熱い愛情を注いで頂き、たくさんのことを学ぶことができました。訓練を共にした同期の絆は私の宝物となりました。これから第1空挺団という新たな任地で目標を持ち、更に精進したいと思います」とそれぞれ固い決意を語った。
 教育期間中に、自衛官としての団結、規律、士気を学び、戦闘訓練、射撃訓練など経験したことのない必要な戦技の基本を修練し、新たな任地へと飛び立って行った。


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