防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   1040号 (2020年12月1日発行)
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(防衛ホーム英語教室)
ウエル ゲト スルー ジス トゥゲザー
We'll get through this together!
皆で一緒に乗り越えよう!

 師走です。11月後半に夏日という異常気象から、一気に冷え込んできた感じがあります。空気の乾燥、寒による換気の不徹底による新型コロナウイルス感染拡大が、現実になってきています。新生活様式は、不便や体に辛いことを実行しなければなりません。日本は、対策がうまくいっている国の一つです。報道の感染者数に一喜一憂するのではなく、感染対策を実行しながら、新しい楽しみを見つけていくのも素晴らしいことです。紅葉の中、早朝の出勤時の散歩で、今生きている人々は、時代に選ばれた人だと思いました。特に、私の勤める大学の学生の就職相談では、「君たちは選ばれた世代だ!」と叱咤激励しております。

 さて、今回の表現は、"We'll get through this together!"「皆で一緒に乗り越えよう!です。thisは、ここでは、新型コロナウイルス感染による影響を意味していますが、会話する人との共通の問題ということで理解していたければ良いと思います。get throughは、「乗り越える、克服する」という意味です。クリスマス前のひと時、静かに生活を見直してみるのも、活力が湧いてきます。このフレーズを、一人で呟いてみてください。勇気が湧いてきますよ!言葉には、人間を奮い立たせる効果があります。人の脳には、つぶやいた言葉を実行しようとする働きがあります。

 すでに街では、クリスマスソングが流れ、街が華やいでいます。新生活様式が定着し、新しい文化が生まれつつあります。そう考えれば、時代に選ばれた私たちは、しっかりとその変化に対応していく必要があります。これからのキーワードは、「変化への対応」です。ワクワクしてきます。楽しく、陽気に、ストレスの少ない生活をお過ごしください。それでは、皆さん。See ya!
<スワタケル>


「頑張っています」新しい職場
活躍するOBシリーズ
愛媛県西条市役所 深見 聡志
深見氏は、平成30年1月に愛媛地方協力本部を准陸尉で定年退官。55歳(記事作成時)

 私は、平成30年1月に自衛隊愛媛地方協力本部を最後に定年退職し、同年4月から愛媛県西条市役所危機管理課で地域防災アドバイザーとして勤務しています。退職前、援護担当者から西条市役所のお話をいただいた時には、自己開拓した企業からすでに内々定をいただいている状況で、一度は丁重にお断りをさせていただきました。しかし、市長の防災にかける熱意と地本担当者のご支援により、「地元のために」と決心し採用していただくこととなりました。
 東日本大震災以降、大型の災害が日本各地で相次いで生起している現状において、採用に際して市長からの要望は、「公助の限界が露呈している状況であるが、まだ職員が口に出すことは難しい。しかし、自助(個人のスキルアップ)、共助(地域コミュニティによる防災力の向上)を図るため、どんどん積極的に町へ出て説明会を開いてほしい」というものでした。
 今までは私自身、「困ったら市が何とかしてくれる」と思っていたのに、真逆の立場で「自分たちで何とかしようよ」と話をすることとなり、初めての説明会で厳しい言葉を頂戴したときは、激しく落ち込みました。
 しかし、上司、同僚の温かい励ましとアドバイスを受け、回数をこなすにつれ、「家具の転倒防止やったよ」という声や、「今度、防災まち歩きをやるから参加して」など成果がみえてきて少しずつ手ごたえを感じているところです。
 西条市は、海抜0メートルの地域から標高1982メートルの石鎚山を有する地域まで、海と平野と山がそろった風光明媚なところです。言い換えると、地域ごとに災害の内容が違うということになります。そのためにも私自身のスキルアップが必須であると認識し、防災に関する書籍や聴講などにより知識を増やし、実際に現地を訪問して勉強しています。
 最後になりましたが、これから退職を迎える方に必要なことはただひとつ、「謙虚さ」だけだと思います。自衛隊生活で培った礼儀、規律、協調、勤勉等すべて通用します。しかし、組織の中で長く過ごすうちに身についた「当たり前(こうあるべき)」は、他の組織にとっては不必要なものも多数あります。やはり謙虚に新隊員のときの意識、覚悟が重要だと実感しています。

防衛ホーム俳句コーナー
水槽に泳げる河豚の眼と合へる     制野 和子
息災の身をさづかりし冬至風呂     榎  利風
埋火の残り香へ手をかざしをり     川端 初枝
大ぎように川鵜羽乾しゐる冬至     富岡めぐみ
孫の肩包む襟巻編み上げし       馬場 美雪
青空を映す水面に散る紅葉       大谷  弘
山茶花や太刀洗石残す家        尾野千惠子
なげしには槍の掛けある白障子     後藤知朝子
苔の生す石に根方に紅葉散る      福本 祥子
のんびりと湯もみ見て夕紅葉見て    松野 藤枝
笹鳴や隠れ家めきし蕎麦処       折口 桂子
短日の暗き山家の厨口         堀川 利枝
雪吊の裾を池面に一つ松        佐賀あかり
冬耕の棚田を空に積み上ぐる      江川 隆子
喪に籠る遠く微かな除夜の鐘      杉山ふく美
叡山の里坊巡り納め句座        山岡仁美子
綿虫を芽茸門に見失ふ         水谷美智子
風花の華やかに舞ふ湖の街       丸岡 泥亀
選 者 吟
冬ざれやさづかりし句をふところに   畠中 草史

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