防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   1023号 (2020年3月15日発行)
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過酷な環境を乗り越えよ
冬季遊撃教育
<冬季戦技教育隊>
 冬季戦技教育隊(隊長・山口尚2陸佐=真駒内)は1月10日から同年2月26日までの間、第11期幹部・上級陸曹特技課程「冬季遊撃」教育を実施した。
 冬季遊撃教育は、山岳積雪地で生存機動し冬季の遊撃行動に必要な知識及び技能を修得させることを目的として、各部隊から選りすぐられた32名の学生が、厳冬の環境下、主力から離れて独立的に行動し、困難な任務を完遂できる冬季遊撃部隊の隊員となるべく厳しい教育に取り組んだ。
 北海道積丹半島の南側に位置するニセコ地区で前段教育が開始され、豪雪地域における山岳気象、寒冷地衛生、雪崩遭難者救出法、山岳スキー技術及び雪中露営の各種スキルを習得させた。後段は北海道大演習場に移動し、冬季爆破訓練、遊撃戦闘(襲撃、伏撃)等を機能別に訓練し、教育最後に四夜五日に及ぶ総合訓練を実施した。
 担任官の「部隊の代表としての自覚を持て」「自己管理を追求せよ」の要望事項を具現した学生32名は全員無事卒業し、「遊撃隊員」としてのスタートラインに立った。今後は原隊の地域的環境、部隊長の指針や隊員の特性に合わせて教育成果を普及することが課題となる。

防衛医科大学校卒業式
医官・看護官・技官としての一歩を踏み出す
 3月7日、防衛医科大学校(長谷和生学校長)は、河野太郎防衛大臣臨席のもと、医学科第41期及び看護学科第3期学生の卒業式を行った。
 国歌斉唱の後、医学科卒業生70名、看護学科自衛官候補卒業生71名、看護学科技官候補卒業生41名が一人ずつ名前を呼ばれ、各代表1名に対し長谷学校長から卒業証書が手渡された。その後、医学科卒業生は「医師の誓い」を、看護科卒業生は「看護師の誓い」をそれぞれ力強く読み上げた。
 長谷学校長は式辞で、「防衛医科大学校を卒業したという誇りをいつまでも持ち続けるとともに、母校である防衛医科大学校の発展を願い、愛し続けてほしい」と餞の言葉を贈った。河野大臣は、厳しさを増す我が国の安全保障環境に加え、自然災害や新型コロナウイルス等世界的な脅威となっている感染症に立ち向かうために、自衛隊の衛生機能の充実と強化が求められているとし、「国民の負託に応えられるよう、たゆまぬ努力を期待する」と訓示した。その後、医学科の花戸郁也学生が卒業生を代表し、感謝の意と決意の答辞を述べた。
 任命式・宣誓式では陸上・海上・航空幕僚長から任命を受け、防衛大臣に宣誓を行った。
 全ての式が終了した後、会場に残った卒業生たち。今年はコロナウイルス拡大防止の観点から、部外からの来賓や父兄の参加が見送られた替わりに、インターネットで式の様子がライブ配信された。卒業生全員が体育館後方にあるライブ用カメラを向き、そのうち一人が代表して家族への溢れんばかりの感謝の気持ちを伝えた。そして全員が一斉に帽子を宙に投げ、新たな一歩を踏み出すように体育館を飛び出していった。

つばさ会が激励品を贈呈
新型コロナウイルス災派隊員のために
 空自OB隊員で構成される団体「つばさ会」(会長片岡晴彦)の理事2名が3月4日、防衛省を訪れ、北川英二空幕厚生課長に新型コロナウイルス感染拡大防止で災害派遣活動中の隊員に対する激励品を手渡した。
 同会は、会員相互の親睦を図るとともに、必要に応じて航空自衛隊の諸業務に対する協力及びその活動に対する支援を実施し、あわせて社会に対する貢献等を行い、もって会員の福祉と航空防衛力の発展に寄与することを目的としており、今回、災害派遣対応中の隊員に対する支援として実施された。
 空幕を訪れた両理事(若林秀男専務理事・田中幹士理事)は「激励品が少しでも災害派遣に従事する隊員への励ましとなれば」と語った。

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