海上自衛隊幹部学校(学校長・大塚海夫海将)は6月19日から6月30日の間に開催される、米海軍計画作成手順の普及を目的とするAPNIC(Asia Pacific Navy Planning Process International Course)2017を支援し、初日の19日には開講式を海上自衛隊幹部学校で開催した。
APNICは大規模災害等の事態に多国籍の海軍が共同して効率的に活動するために必要となる計画の立案手順をインド・アジア太平洋諸国の海軍士官に教育する2週間のプログラムで、米海軍大学の教授陣が教育を担当し、幹部学校はこの取り組み全体を支援する。
昨年に引き続き2回目となる今回は、新たに6か国が趣旨に賛同、14カ国から36名の海軍士官等が参加している。
この日は、米海軍大学校長ジェフリー・A・ハーレー少将も遠路、米国東海岸から駆けつけ、参加者を激励した。強固な日米連携を示すこととなった開講式は、海上自衛隊と強い絆で結ばれている米海軍の駆逐艦「フィッツジェラルド」で殉職した乗員に対する黙とうで始まり、ハーレー少将と大塚海将が式辞を述べた。
両校長が米海軍と海上自衛隊の厚い信頼関係に根差すこの取り組みの意義や必要性を強調し、「インド・アジア太平洋地域の安全保障環境は、志を同じくするパートナー間でのより一層の協力を必要としており、このプログラムを通じて強い絆を育て、現実に必要とされるときに備えることを希望する」と大塚海将が締めくくった。
【参加国】オーストラリア連邦、バングラデシュ人民共和国、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国、インド、日本、大韓民国、マレーシア、ニュージーランド、ペルー共和国、フィリピン共和国、シンガポール共和国、タイ王国、ベトナム社会主義共和国、アメリカ合衆国) |