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自衛隊ニュース   952号 (2017年4月1日発行)
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東部方面隊日米共同災害対処訓練
ヘリ、揚陸艇で負傷者、物資等を搬送
米軍の揚陸艇LCUに陸自の救急者を乗船させる
 東部方面隊は、3月16日から17日の間、横浜ノース・ドック(神奈川県横浜市)で、方面隊日米共同災害対処訓練(担任官‥東部方面総監・森山尚直陸将)を実施した。
 本訓練において、在日米陸軍と共同し、大規模震災発災時、特に初動での災害情報活動、救援部隊、救援物資等の輸送及び救護活動を実施して、事態対処能力の向上を図った。
 東部方面隊からは第1師団(練馬)、東部方面通信群(朝霞)、東部方面航空隊(立川)、東部方面衛生隊(朝霞)、東部方面情報処理隊(朝霞)が参加した(人員約70名、車両約20名、航空機3機(UH-1))。一方米陸軍からは、第1軍団(前方)(相模総合補給廠)、在日米陸軍航空大隊(座間)、在日米陸軍医療局(座間)、第10地域支援群(相模補給廠所在の隷下部隊から)が参加した(人員約60名、車両約10両、航空機2機(UH-60、揚陸艇1隻)。
 訓練は、被害が最大とされる風速8m/sの風が吹く冬の夕方に、東京都心南部直下を震源とするマグニチュード7・3の地震が発生した、との想定のもと(1)災害情報収集、(2)孤立地域への初動部隊等輸送、(3)救護所における救護活動、(4)帰宅困難者及び支援物資輸送について、日米共同で海空路を活用して行われた。
 救護所では、3つの天幕が張られ、1つ目の天幕でトリアージ(患者の重症度や緊急度により優先順位を決める行為)を実施、残り2つの天幕で重症度に応じて治療施設を区分し、効率的な治療が行われた。日米の隊員が、陸自の救急車から負傷者を担架で運び出し、天幕の中では陸自の医官が、日米の隊員に指示を出しながら治療にあたる緊迫した様子が見られた。処置後、重傷者はヘリポートへ陸送され、米陸軍ヘリUHー60で自衛隊中央病院等に空輸された。
 米陸軍第1軍団(前方)が開設した現地指揮所では、天幕の中に日米合わせて20名程が詰めており、日本語と英語が慌しく飛び交っていた。東日本大震災等で活躍した、陸自の映像伝送ヘリが捉えた映像等から、指揮所内のホワイトボードに、被災情報、特に部隊の展開に影響を及ぼすような道路、港湾等の情報等が逐次書き込まれた。それらを反映した地図を囲み、双方の隊員が情報の共有を図って調整を行った。
 支援物資・帰宅困難者輸送訓練では、米陸軍汎用揚陸艇(LCU)を使用した。帰宅困難者として記者団15名と、若洲海浜地区への増援として救急車2台が乗船し、若洲海浜公園〜大磯港間を想定して湾内を約1時間旋回した。艇長のローディー上級准尉は「これまでの経験を活かして、災害救援、人道支援を行っていきたい」と訓練への意気込みを語った。
 今回の「東部方面隊日米共同災害対処訓練」は、過去の大規模災害時における日米連携の重要性を鑑みて、平成26年から東部方面隊単独で行ってきた「災害情報訓練」に、日米共同要素を加えた発展型として実施されたもの。東部方面隊として災害対処実動訓練を日米共同で行うのは今回が初めてである。

主力輸送機C-2美保基地に配備
歓迎の放水アーチをくぐる Cー2
 C-2初配備機出迎えセレモニーが、3月28日午前11時、美保基地(司令・北村靖二1空佐)において基地所属隊員及び基地協力団体総出で行われた。10時50分、初配備機の姿が見えると「お〜〜」という声と拍手が一斉に沸き上がった。着陸し、放水アーチをくぐり、全長43.9m全幅44.4m全高14.2mの大きな機体をゆっくりと定位置に着けた203号機と204号機。1月に新設された格納庫の前で、北村司令に乗組員より空輸完了報告を行った。3月27日に防衛装備庁がC-1輸送機の次期輸送機であるXC-2の16年間に亘る開発を完了したと発表し、これによりC-2の配備が可能になったため、岐阜基地にある飛行開発実験団より3機(205号機は午後4時半に着陸)がこの日に配備された。自衛隊の大規模な輸送、展開能力を確保することが出来るようになった。
 20年度までに10機のC-2が美保基地に配備される予定。「C-2輸送機美保基地配備記念行事」は3月30日に行われる。

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