防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
スペーサー
自衛隊ニュース   2013年7月1日号
-
1面 2面 3面 4面 5面 7面 8面 9面 10面

地域とともにあり
全国各地の創立記念行事で"精強自衛隊"の姿を示す
-
桜まつりに1万人

 4月20日、仙台駐屯地で創設55周年記念行事「桜まつり」が行われ、約1万人の来場者が訪れる賑わいをみせた。「桜の見頃が過ぎるのでは」と心配されたが、ソメイヨシノや枝垂れ桜、山桜等約750本の桜が見事に咲き誇り、訪れた人々を魅了した。
 駐屯地司令(高橋勝夫陸将補)は「東日本大震災において皆様方のご支援・ご協力により、隊員たちが任務を完遂することができたことに心より感謝するとともに、今後も起こり得る『死を覚悟して行かなければならないような場面』において、隊員とその家族をどうぞよろしくお願いいたします」と挨拶の中で述べた。
 イベント会場では満開の桜の下で、お花見をしながら昼食を楽しむ多くの家族連れが見られた。また曹友会主催による子供広場、方面特科隊による「すずめ太鼓」、駐屯地カラーガードクラブによる演技、ヘリコプター体験搭乗抽選会、業者による各種アトラクションなどが行われ、来場者を楽しませた。

-
鳴り響く「和」の心

 同じ20日に松本駐屯地では創設63周年記念行事が行われた。過去最多となる1万4315人の来場者で大いに賑わい、自衛隊に対する地域住民の関心の高さを物語る結果となった。
 駐屯地司令(後藤孝1陸佐)は挨拶の中で「団結、規律、士気を高め、地域とともにあり信頼される駐屯地の育成に邁進していく」と述べた。
 観閲行進では長野県旗を先頭に人員約400名、車両約80両、航空機4機の観閲部隊が威容を示した。 催し物も多彩で中でも駐屯地太鼓クラブ「松本アルプス太鼓」が今年で2回目となる「滝ヶ原雲海太鼓」との合同演奏を行った。中央に据えられた6尺(約180cm)の桶胴太鼓は見る者を圧倒。隊員約20名の迫力ある演奏は大勢の来場者を魅了した。両太鼓クラブは、これに先立つ一週間前にも滝ヶ原駐屯地創立39周年記念行事で共演、勇壮な太鼓演奏を披露した。

-
風雪の中で威容を示す

 翌4月21日には霞目駐屯地で「輝け、みちのく!」をキャッチフレーズに創立56周年記念行事が行われた。
 この日は、あいにくの雪模様。誰もが荒天行事と考えていたが、駐屯地司令(椿裕一1陸佐)は「実施可能」と判断。時間までに準備を完了した。「敵ゲリラの拠点を制圧する」との想定で行った訓練展示は予定通り開始。司令は雪に濡れながら待機する訓練展示部隊に「実施!」の命令を与えた。
 吹き付ける雪で白くなったヘリコプターやトラックが一斉にエンジン始動、眼前から逐次移動を開始した。トラックによる人員・物資空輸、対空戦闘、ヘリコプターによる航空偵察、ホイスト、スリング(第22普通科連隊との協同による)、リペリング、オートバイ空輸がテンポ良く展開された。
 災害派遣を想定した訓練展示を、今年は有事対応としたことには「自衛隊が大震災で国民の期待に応えられる活動ができたのは、最も厳しい有事という状況下で訓練しているからだ。その想いを何とか来場者に伝えたい」という司令のメッセージが込められていた。

-
フォークリフトが隊列を組んで行進

 5月19日、霞ヶ浦駐屯地で開設60周年・関東補給処15周年記念行事が「感謝、そして未来へ——地域とともに60年」をテーマに行われ、天候にも恵まれて快晴の中、1万1000人が駐屯地を訪れた。
 駐屯地司令(櫻木正朋陸将)は挨拶の中で「首都直下地震や南海トラフ地震などの大規模災害など、あらゆる場において自衛隊は国民の"最後の砦"として整斉と任務を遂行し、日本国の平和と安全を守っていく」と述べた。
 観閲行進では、関東補給処の特性でもあるフォークリフトの観閲行進が行われ、1トン、3トン、5トン、25トンのそれぞれのフォークリフトが隊列を組んで堂々の行進を披露した。
 飛行場地区ではCH—47による地上滑走の体験試乗や装備品展示、OH—6、OH—1、AH—64による飛行展示が行われ人気となった。

-
災害派遣で感謝状 知事から群司令へ

 5月25、26の両日、海自大村航空基地では開隊56周年記念日行事が行われ式典、祝賀会、体験搭乗、展示飛行などのほか、小月教育航空群所属の第64期航空学生によるドリル展示も行われた。
 25日は長崎県知事、大村市長ら多数の来賓を招き記念式典。引き続いて、災害派遣の実績が開隊以来今年3月中旬に4500回に達したことにより、長崎県知事から行事執行官の第22航空群司令・日向錦次郎海将補へ感謝状が贈呈された。
 翌26日には基地開放が実施され、県内外から訪れた多数の来場者が各種イベントを満喫した。最後に大村湾のシーレーンから救難飛行艇US—2が離水し、飛行場の上空を通過してフィナーレを飾った。

-
全隊員一丸となり5万人を魅了する

 5月26日、空自静浜基地では航空祭が行われた。
 第11飛行教育団のT—7型初等練習機をはじめT—4、RF—4、F—2、F—15、C—130などの航空機による展示飛行に加え、基地開設55周年の節目を今年迎えることもあり静浜基地では5年ぶりとなるブルーインパルスによる曲技飛行が行われ、航空祭を多いに盛り上げた。
 地上展示ではUH—60をはじめとする多数の陸海空のヘリコプターが揃ったほか、C—1輸送機の貨物室見学、静浜基地の歴代練習機の展示もあり来場者の好評を得た。
 晴れ渡った静浜の空の下、全隊員が一丸となり航空祭を作り上げ、訪れた5万人の来場者を魅了した。

-
スカイホーネット 迫力の演技に歓声

 同じく26日、北宇都宮駐屯地で開設40周年記念行事が開催された。同駐には陸自航空学校宇都宮校があり、駐屯地司令(大西裕文1陸佐)は「隊員一同、教育訓練に励むことができるのも、地域住民をはじめ関係する皆様のご理解、ご協力があってのこと」と謝辞を述べた。
 昨年同様、今回も「来場者に、より楽しんでもらおう」との趣旨から観閲式は行わず、航空行事を充実させた内容となった。毎年恒例のメインイベントであるスカイホーネットの飛行展示(OH—6D×5機、UH—60JA×1機)は午前と午後の2回行われ、大迫力の演技に歓声が上がった。
 近隣の住民から全国各地の航空ファンまで、1万2000人を超える来場者で会場は大いに賑わった。


NEXT →
(ヘルプ)
Copyright (C) 2001-2013 Boueihome Shinbun Inc