防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2013年7月1日号
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静岡、京都、沖縄に1級賞状
平成24年度優秀地本表彰
「地本長のもと全職員一致団結の賜」(小野寺大臣)
「関係協力団体等とも喜び分かちあって」(君塚陸幕長)
2級受賞は全12コ地本

 平成24年度「優秀自衛隊地方協力本部表彰」が6月18日、防衛省で行われた。本表彰は、全国50コ地本の中からこの1年間で特に好成績を収めた地本を表彰するもので、小野寺五典防衛大臣が第1級賞状を静岡、京都、沖縄の3コ地本に、君塚栄治陸上幕僚長が第2級賞状を12コ地本に授与した。
 第1級賞状を授与する大臣表彰は大臣室で江渡聡徳副大臣、左藤章大臣政務官、西正典事務次官、君塚栄治陸上幕僚長、河野克俊海上幕僚長、中島邦祐航空幕僚副長、三村亨人事教育局長が陪席して行われた。
 小野寺大臣は「自衛官等募集業務において、募集基盤の拡充に努め良質の隊員を確保するとともに、退職予定隊員の就職援護や予備自衛官の管理についても格段の努力を傾注するなど業務全般にわたり優秀な成績を収めた。これは、地方協力本部長の統率のもとに全職員が一致団結して任務の遂行に努めた賜でありその功績は誠に顕著である」と授賞理由を述べ、3地本長に「ご苦労様でした」などのねぎらいの言葉をかけながら賞状と副賞の楯を授与した。
 式典の後、小野寺大臣は陪席者とともに受賞した地本長と懇談し、地域の特性に応じた各地本の地道な努力に対し感謝の意を述べた。
 大臣表彰に先立ち午前中には、第2級賞状を授与する陸幕長表彰が番匠幸一郎陸上幕僚副長、山崎幸二陸幕人事部長、村川豊海幕人事教育部長、柿原国治空幕人事計画課長、兒玉恭幸陸幕募集・援護課長が陪席する中、陸幕会議室で行われた。君塚陸幕長は賞状と副賞を授与した12地本長(1地本は代理出席)に対し「厳しさを増す環境の中、全部員が一丸となって成し遂げた成果及びそのための努力は受賞に値するものである。今回の受賞について部員はもとより関係協力団体等ともその喜びを分かちあってもらいたい」と述べた。


立場の違い学びあう
PKO事務局と研究交流会開始
統幕学校国際平和協力センター

 統合幕僚学校国際平和協力センター(センター長・小橋史行1陸佐)は、5月20日、統合幕僚学校で内閣府国際平和協力本部事務局国際平和協力研究員等(高橋次長以下12名)との研究交流会を行った。本会は、自衛官・文民で立場の異なる双方の研究員が国際平和協力活動に関しそれぞれの視点で平素から調査研究した内容等を発表、討議することで双方の研究内容、各種活動の現場経験等を共有するとともに、立場の違いからくる視点と成果の違いについて理解を深めそれぞれが実施する教育・訓練・研究の参考として質的向上を図り、今後の研究活動の資を得ることを目的として開始したもの。
 研究会では先ず、センター主任研究官・中野2空佐が、エジプトPKOセンター(CCCPA)が実施した平和維持・構築入門コースへ講師として派遣された際の成果・経験・考察について報告した。続いて、内閣府・岡田研究員が、アフリカのセネガルでカナダ平和支援訓練センター(PSTC)が実施した民軍連携(CIMIC)コースへ文民講師として派遣された際の成果・経験・考察について報告した。質疑応答では、経験や専門が異なる双方の研究員から、それぞれの発表内容について積極的に質問され、国際平和協力活動の分野における我が国のアフリカ諸国に対する直接貢献・間接貢献の在り方を考える有意義な時間となった。小橋1佐、高橋次長共に、研究交流の重要性を認識し、今後、月1回のペースで研究交流会を継続発展させることを確認し、散会となった。
 小橋1佐は「今後は国内外の部外研究機関とも同様の研究交流会を計画し防衛省・自衛隊のセンターとして研究成果を積極的に発信していきたい」としている。


魁の風
Central Readiness Force 中央即応集団
信頼される整備員に
第9後方支援連隊(八戸) 陸士長 武石峻一

 私は現在、南スーダン派遣施設隊(第3次要員)でPKO活動に従事しています。任務は施設機械整備であり道路補修などで使用している建設・土木機材を整備しています。南スーダンは気温が高く土質も硬く日本とは大きく作業環境が異なるため、機材にも大きな負担が加わっています。日本で行っている整備周期以上の点検及び予防整備を実施し機材の故障を未然に防ぐよう心がけています。施設機材の整備は部隊の任務に直結するため大変やりがいをもって実施しています。
 私が南スーダンで憂いなく任務に集中できるのも、派遣に対して背中を押して送り出してくれた原隊の方々、そして家族のおかげです。2月には待望の長男が生まれ、父親としての責任が増すとともに日々の任務の励みにもなっています。また、この派遣中に陸曹候補生の指定を受け、これまで指導してくれた原隊の方々に深く感謝しています。
 残りの派遣期間、日々努力を惜しむことなく一つでも多くの事を学び成長したいと考えています。そして、帰国後はここで培った技術をさらに磨き、誰からも信頼される整備員として部隊に貢献できるよう頑張りたいと思います。

食文化を伝えあう
東北補給処多賀城燃料支処 2陸曹 吉清水 大

 私は南スーダン派遣施設隊(第3次要員)で給養陸曹として勤務しています。私の任務は、主に献立の作成、食材の現地調達、調理・配食の指導、使用食材の見積等です。南スーダンで最も大変なことは、現地調達する生鮮野菜の鮮度が日本と比べると劣るため、献立や使用する食材の変更をしなければならないことです。糧食補給陸曹や炊事要員と連携して知恵を出し合い、毎日おいしい食事を提供できるよう心がけています。
 最も印象に残っているのは、約1ヵ月間実施した調理実習衛生指導です。日本のNPO法人であるJCCP(日本紛争予防センター)が行う職業訓練の一部を派遣施設隊が受け入れ、南スーダン人3名の実習生に対して衛生管理、調理器材の使用要領、食材の裁断や調理などを教育しました。この際、日本と南スーダンの食文化を相互に伝え教わることができ、大変貴重な経験をしました。
 残りの派遣期間、隊長要望事項の「任務完遂、無事帰還」を胸に、自らの任務に邁進し、派遣施設隊が南スーダン共和国の発展に貢献できるように、私も食事の面から支えるとともに、全員無事に帰国したいと思います。

防衛運転で任務完遂を
第9後方支援連隊(八戸) 3陸曹 鈴木辰也

 私は南スーダン派遣施設隊(第3次要員)で装輪操縦手として勤務しています。派遣された当初は乾季で毎日40度を超える厳しい暑さとの闘いでした。4ヵ月経ち雨季に入り気温は下がったものの高湿度の日が続き現在も気象は決して過ごし易いものではありません。当地の交通事情は日本と比べると余り良くなく交差点に信号が無いばかりか全てロータリー方式で小さな交差点では古タイヤがロータリーの中心の目印として使われています。また、逆走や急な割り込みは当たり前。日本と全く異なる環境での車両操縦は当初非常に不安でした。自分自身が事故を起こさないよう気を付けても巻き込まれる可能性があるからです。現在はそれを回避するため同乗者と連携し周囲の安全確認を行ったり車間距離を十分にとったり、道を譲ったり様々な防衛運転に心掛けています。
 日本で待っている原隊の方々や家族のためにも、無事故で任務を完遂して無事日本に帰国できるよう、残りの派遣期間も安全運転に努めていきたいと思います。


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