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自衛隊ニュース   2013年3月15日号
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よき心とよき体
"メンタルヘルス"サポートに全力
東部方面隊
「しなやかな隊員に」
 「よき心とよき体」を維持するためにメンタルヘルスケアの技法を普及—陸自東部方面隊(方面総監・渡部悦和陸将=朝霞)は昨年から「自己管理能力向上施策」に取り組んでいる。隊員が「"いざ"のときに平素の能力を発揮できるように」、「心を病む隊員、自殺する隊員の数が、目に見えて減るように」ストレス対処のためのメンタルヘルスケアの技法を方面隊全隊員に広める。今年1月から3月まで指導官の養成を行い、方面各部隊の中隊等に中級指導官を配置、また方面総監部及び師団、旅団司令部に上級指導官を配置する。(竹内 智)
 指導官養成訓練では、独自に作成したメンタルヘルスケアの技法普及ツールのDVDを活用しながら、方面総監部の人事部や医務官などで構成する「方面隊服務ケアチーム」が隷下各部隊から集まった隊員を中級は2日間、上級は3日間にわたって教育。
 プログラムでは「呼吸法」、ストレッチやヨガなど「動作法」、"いいとこ探し"など「イメージ・コントロール」等の『不安ケア』を中級の修得能力とし、"過去の力""7〜3バランス"など『自信ケア』等を上級の修得能力としている。
 渡部総監は「自己の心と体を完全にコントロールできる強くて、しなやかな隊員になってもらいたい。いまの自衛隊には絶対に必要」と自らリーダーシップをとる。総監は着任前から勉強を重ね構想を練ってきた。
 昨年4月から7月までの間、渡部総監はじめ隊員や事務官ら67名が参加し1日1時間基準で55回の「総監部・付隊戦闘ストレス対処集合訓練」を、陸自衛生学校(三宿)の協力を得て、実験的に行い訓練後のアンケートなどから成果を確認した。
 この訓練の成果をもとにメンタルヘルスケアの技法普及ツールとして、衛生学校教官が映像の中で具体的に分かりやすく指導するDVDを作成し、今年1月から指導官養成訓練の試行実施の運びとなった。
 隷下部隊の隊員を教育している方面総監部人事課総括班長の河本俊哉2陸佐は「確実な手応えを感じている」と自信をみせた。
 方面総監部人事部長の秋葉瑞穂1陸佐は「東部方面隊発で、すべての方面隊に、この施策を普及させたい」と抱負を語った。

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