平成24年度「業務改善提案」で私の提案が陸上幕僚監部で採用となり、大変光栄に感じております。
　今回の提案内容は「特定特別防衛秘密の関係職員指定簿の改善」で、解除する際に管理者が確認するための押印欄等の追加による様式を改善致しました。
　私がこの考えに至った経緯は、以前より私自身、疑問を持っておりましたが、陸幕の規則を改正する手段が思い当たらなかったことによります。ある日、指導受けの際「厳格な管理をすべきものであるのに、これで適切なのか」「疑問を感じているならそのままにせず、定められたものであっても不備事項については提案をしてより良いものに改善すべき」と、ご指導をいただき改善提案をすることになりました。
　採用となるまで、実は2回提案を致しました。1回目は平成21年度に不採用となりました。しかし、ここであきらめず翌年度に再提案をした結果、陸幕へ上申していただけることになり、採用となりました。
　やはり業務を行う上で常に問題意識をもって行うことが重要であり、また疑問が生じたらそれを疑問として留めておかず、行動に移さなければ何も変わらないと感じました。固定観念にとらわれず疑問が生じ問題点であるならば、それは改善すべきだと思います。また自分では些細なことに感じることであっても、実は重要なことかもしれません。そういったことを改善することによってより効率的、適切な業務を行うことができると思います。
　今後も問題意識を持つことを心がけ、隊務運営の向上に寄与できるよう業務に取り組んでいきたいと思います。

　今年の予備自衛官招集訓練は、三重県久居駐屯地にて参加させていただいた。10代の頃から父親に自衛隊への入隊を勧められていたが、遊び人だった私は父親からの勧めを断り、好き放題の人生を送っていた。しかし「父親の勧めを実現させたい」と思った私は、30歳を過ぎてから思い切って予備自衛官補として入隊させていただいた。
　そこで受けた予備自衛官補の教育招集訓練は、決してやさしいものではなかった。しかし厳しい訓練によって多くの隊員が日々成長し、立派になっていく姿が見られた。今思えば、あの厳しさがあったからこそ今世人界(こんじょうにんかい)の深い思い出となり、また「父親の教えを守るべきであった」と反省することができたのである。
　私は関東の駐屯地にて予備自衛官招集訓練を受けてきた。そのため三重県での訓練は初めてであり、多少の不安もあったが、訓練内容は関東と全く同じであり、現職隊員との新たな出会いもあり、改めて陸上自衛隊の組織力と面白さを感じることとなった。
　今の日本の情勢は決して良いものではない。新聞やテレビなどのメディアでは、政治に問題があるとか、毎日が批判的なニュースばかりであるが、本当に問題があるのは、日本国民一人ひとりの心の持ち方ではないだろうか。
　私たちは生命を尊重し、国際情勢にもっと目を向ける必要がある。そのためには「未来を担っていく青年が一人でも多く予備自衛官招集訓練に参加し、国防に対する理解を深めることが大切である」と考えるのである。

　現在、私の主人は第13施設中隊で勤務しています。普段は職場のことはあまり口にせず、家を留守にする演習や当直などの必要なことだけを伝えてきます。
　今年1月9日の夕方、自宅で家事をしながら何気なくテレビを観ると、ニュースで自衛隊の訓練を放映していました。以前は東日本大震災での自衛隊の活躍を特集した番組などを、よく目にしていましたが、最近はあまり見かけないので自衛官の妻として少し寂しく感じていました。
　そのニュースで放映された自衛隊の訓練は、主人が勤務する第13施設中隊が、広島市内の太田川で自衛隊のボートを漕ぎ、速さを競うものでした。よく見ると先頭をゆくボートの一番前、険しい表情で漕いでいる主人の姿を見つけました。
　日頃、家事の手伝いや子供と一緒にいるときは緊張感もなく、のんびりした顔をしているのに「職場では、こんな顔もするのだな」と、主人の違う一面を見ることができました。
　自宅では職場のことをあまり話してくれませんが、あのテレビ放映を観て、仕事に対するひたむきさを感じました。これからも体調を崩さないように頑張ってもらいたいと思います。

　主人が珍しく自衛隊の訓練について話をしてくれました。1月9日に広島市内の太田川で「漕舟」の訓練をやるので観に来ないかということでした。
　自衛官である父親の働いている姿を「ぜひ見せてやりたい」と思い、2人の息子を連れて観に行きました。
　寒い中、皆で団結して舟を漕いでいる姿はとても勇ましく、観ていて感動しました。
　2人の息子も父親の姿を見つけると、大きな声で応援したり、自衛隊の車に興味を持って近づいたりと大はしゃぎで、主人が帰宅すると舟を漕ぐ真似をやってみせたりと、大変喜んでいました。
　私も主人からの話を聞くだけでは分からないことがあったのですが、実際の訓練を見学でき、とても良かったです。
　今後もこのような機会があれば、また子供たちを連れて観に行きたいと思います。

　大阪府で毎年、実施されている日本拳法の大会「ジャパンオープン」には、大阪府が日本拳法発祥の地ということもあり、大学生や大学のOB、社会人など30を超える団体が参加します。
　ジャパンオープンは過去22回開催され、滝ケ原は2度参加し、どちらも決勝で敗退という苦い思いをしてきました。そこで「今回こそは優勝するぞ」と強く心に決め大会に臨みました。
　私は団体戦の中堅として決勝戦まで戦いました。今まで結果が残せず悔しい思いをしてきましたが、今度こそ、チームの中で自分がどういう役割を果たせばチームの勝利につながり、結果を残せるかを考えながら戦っていきました。
　予選リーグでは、チームが劣悪な中、自分が絶対に勝たなければ負けてしまう状況において勝って流れをつくり、次の副将・大将につなげるという気持ちで戦い続け、一度も負けることなく、決勝戦まで勝ち進む事ができました。決勝の舞台では、緊張もありましたが、チーム一丸となって戦い、優勝した瞬間は安心と喜びで一杯になりました。この結果は、一人一人の仲間を信じた団結力であり、皆で勝ち取った優勝だと確信しています。
　今後の目標は、団体戦に強いチームを作り、3月9日に実施される全国自衛隊拳法大会において必勝を期すことで、良い成果を出せるように努力していく所存です。
　最後に、支援していただいた方々には、本当に感謝しています。ありがとうございました。

　3週間にわたる補助担架員集合教育を修了し、第一線救護という重要な知識・技術を身につけることができました。とくに戦闘地域の前線から患者集合点まで傷病者を後送する想定の訓練では、チーム一丸となり任務を遂行し達成感を得ることができました。
　また、教育は衛生科隊員の教官・助教の指導の下、行われたこともあり、私の知らない数多くの経験談を聞くことができました。
　今回の教育で学んだことは基礎的事項であるので、今後は自分自身の努力でスキルアップをしていきたいと思います。そして将来自信を持って指導できる陸曹を目指して日々精進していきます。

　私は平成24年5月、2補を最後に定年退官しました。退職前、妻に名古屋への転勤の話が浮上し、名古屋に転居も決め、名古屋付近に再就職を希望していたところ、援護から名古屋市内の物流会社のお話があり、幸いにも採用していただくことができました。会社には定年・任満からの自衛官も多く昨年、防衛大臣から表彰も受けました。その点で私も入社に抵抗感がありませんでした。
　職務は品質保証で、今のところISO関係の仕事が中心です。私は、最初は整備特技で転換して補給特技となったのですが、ISOは整備のTO制度を一般化したようなところがあり、会社は物流業務ということで仕事にも抵抗感がなく、様々な人から聞いていた就職事情からすると、非常に幸運だったと思います。2補援護室に対して感謝するばかりです。
　しかし、民間企業ということで、自衛隊と文化の違いといったものを感じ、戸惑うことも多いです。また、私は名古屋市内にある本社で勤務していますが、各事業所は大江や小牧と離れた場所にあるため、車で回る必要があり、その状況にようやく慣れたところです。まだまだ、これからというところで、しっかり根を張っていきたいと思います。
　会社は現在、国内にしか事業所はありませんが、三菱重工のMRJが飛び始めると、外国の航空会社への部品の供給の関係で、国際展開が必要となり今後、語学力も要求されてくるのだと思います。現在、会社としては定年退官者には即戦力となりうる人を、また満期者には将来、職場のリーダーに育つ人を要望しています。
　最後に教訓を一つ。自衛官のときに修得した行政書士などの資格は一切無駄になってしまいましたが、何事にも挑戦するという前向きの精神は役に立つと思います。