横浜・鶴見駅西口ショッピングモールで5月20日「第9回全国氷彫刻展夏季大会予選会」(日本氷彫刻会主催)が開催され、ホテルグランドヒル市ヶ谷からは高橋壮紀さんと木村周三さん2名(ともに洋食課)が出場した。
大会では135kgの巨大な氷を1時間の制限時間内で氷の彫刻に仕上げ、その芸術性を競う。制作開始前高橋さんは「この10分前くらいの時間が一番緊張します」とひと言。いっぽう木村さんは「制作する作品が崩れないか心配」と緊張の表情。
開始の合図と同時に選手たちの手が一斉に動き出す。初めからノコギリでどんどん削られる作品もあれば、氷に簡単なスケッチがされるものなど、10分経過する頃には作品の大体の形が見てわかるほど。氷が溶け出さないうす曇の天候が制作に好都合のようだった。休日の中多くの通行人に見守られ、競技終了の頃には会場は夏のような陽射しに変わっていた。
大会参加も勉強
高橋さんは「朝陽を浴びて…」を完成させ、天に向かうような伸びやかな女性の像を作品に表した。木村さんは「歌舞伎な蛙」にユーモアを込め、折れないように気を配ったカエルの足を安定させて彫ることに成功した。完成作品を前にして木村さんは「良かった点は練習で上手くいかなかった部分が本番で初めて成功したこと」と振り返りながらも、すでに次回の新たなデザインを思案しているようだった。大会に参加し、他選手の氷彫刻の数々を観察するのは貴重な勉強になるそうだ。また高橋さんは「顔の形を彫るのが難しく、部分的な練習もしました。今回改めて作品全体のバランスを考えました」とそれぞれの反省とこれからの抱負を語ってくれた。
氷彫刻がズラリと並んだ会場は時おり涼しい風が吹き抜け、道行く人はゆっくり歩を進めながら、35体の氷の芸術作品に見入っていた。
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