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自衛隊ニュース   1032号 (2020年8月1日発行)
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第38次派遣海賊対処行動航空隊帰国
中東地域の情報収集活動にも従事

 1月19日からソマリア沖アデン湾で活動を行っていた第38次派遣海賊対処行動航空隊(司令・稲生修一2海佐、海自第5航空群を基幹、約60名)が任務を完遂し帰国した。新型コロナウイルスの影響で、使用する機体P-3C哨戒機のみを4月に交代させ、要員については延期となっていた。また、38次隊から「中東地域における日本関係船舶の安全確保に必要な情報収集活動」も付与された。今回、任務に従事した指揮官のコメントが寄せられた。

海賊対処任務等を終えて
 海賊対処任務等を完遂し、本日、成田空港に到着した。本年1月11日にP-3C2機が那覇基地を出発してから、本日まで約半年の派遣となり、7月上旬に任務を39次要員に引き継ぐことができた。新型コロナウイルスの影響等もあり、これまでよりも長期の派遣となったが、全隊員が無事に帰国することができ、安堵している。また、今次派遣から情報収集任務が追加されたが、派遣前から中東地域の情勢などを踏まえ、部隊の安全確保も含め、現場で想定される各種状況に対応するうえで必要となる教育訓練等を実施し、万全の態勢で臨んだことから、問題なく任務を遂行できたものと考える。さらに、過酷な気象条件かつコロナ禍の中での勤務となったが、一人ひとりの隊員が高い意識を持ち、それぞれの持ち場をしっかりと守ってくれたおかげで無事任務を完遂することができた。隊員を支えてくれたご家族の皆様、そして温かい声援を送って頂いた国民の皆様に、隊員を代表して心から感謝するとともに御礼を申し上げる。ソマリア沖・アデン湾における警戒監視は、各国部隊が実施しているが、我々の実施してきた警戒監視は高い評価を受け、隊員の高い士気の源となったと考える。

新型コロナ防護対策について
 部隊については不要不急の会議や部外の交流行事への参加の取りやめ、また派遣された隊員については、うがい手洗いの徹底、検温の実施、マスクの着用、現地人との接触回避等、拠点内の医療従事者(医官)による具体的な指導を行い、感染防止に万全を尽くして活動を行った。また、現地の生活環境及び勤務環境は平素から感染症対策の観点から衛生面での配慮がなされており、消毒等の処置がとられている他、診療施設において常時受診が可能な体制となっている。万が一、隊員に罹患(の兆候)が生起した場合は、拠点内の診療施設等での隔離、仏軍病院等の医療支援などにより隊員の状態に応じ適切に対処できるよう留意した。隊員が一丸となり、総員が海賊対処行動の重要性を理解し、日々ストレスを溜めることなく様々な創意工夫をこらすことで、円滑に任務を完遂できたものと考える。

隊員の士気の維持について
 任務の重要性は個々の隊員が十分に理解しており、隊員は海賊対処に参加する事に誇りを持って任務を遂行してくれた。何より、国民の皆様や、護衛を実施した船舶等からの「ありがとう」という感謝の言葉を伝え聞くと、長期間家族と離れ任務に就いているストレスや、猛暑、砂塵の中での疲労が解消され、隊員の高い士気と緊張感を維持し続けることができた。新型コロナウイルス感染防止の観点から、拠点内での生活を余儀なくされたが、電子メール、手紙等を活用して、隊員と留守家族の皆様との連絡を密にすることで、お互いの現状を知り得る態勢を確立し、様々な心配事を早期に解消して、ストレスが生じないように配慮した。


護衛艦「たかなみ」帰国報告
派遣情報収集活動水上部隊
 7月13日、中東地域で初めての情報収集活動を行い、6月30日に帰国した、第1次派遣情報収集活動水上部隊(指揮官=第6護衛隊司令・稲葉洋介1海佐、護衛艦「たかなみ」要員約200名)の帰国報告が防衛省大臣室で行われた。
 中東地域における情報収集は、今年1月から航空部隊(P-3C哨戒機×2機)が、2月からは水上部隊(護衛艦1隻)が「中東地域の日本関係船舶の安全確保に必要な情報収集強化」を目的に活動を実施中。1次隊の護衛艦「たかなみ」は2月2日に海上自衛隊横須賀基地を出航後、同月6日からオマーン湾・アラビア海北部などで約8000隻の船を確認する等の活動を遂行した。6月9日に第2次水上部隊の護衛艦「きりさめ」と任務を交代し、6月30日に約5カ月間の任務を終えて横須賀基地に帰港した。稲葉司令の「異常ありません」との報告を受け、河野太郎防衛大臣は「初めての情報収集活動を無事に終えることができて本当に良かったです」と労いの言葉をかけた。派遣情報収集活動は今年12月26日までを予定されている。

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