防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   1022号 (2020年3月1日発行)
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米海海軍兵学校「シップセレクション」
過去最多46名が初勤務地に日本を選ぶ
 1月30日(現地時間)、米海軍兵学校(アナポリス)において「シップセレクション」と呼ばれるイベントが行われた。本イベントは、士官候補生が卒業後に自分が赴任する艦艇を成績の良いものから順に選ぶ、年に一度の大イベントだ。
 今年は、日本に配備されている米海軍艦艇が士官候補生の成績優秀者から初めて選ばれたほか、日本に配備されている全ての米海軍艦艇が士官候補生から選ばれ、過去最大の男性26名、女性20名、合計46名が最初の勤務地として日本に赴任する。
 なお、本イベントで日本に配備されている米海軍艦艇を最初に選んだ士官候補生に対して、米国で勤務している海上自衛官(米国防衛駐在官の興梠1佐、兵学校連絡官の前山2佐と服部2佐)から居合刀が贈呈された。会場は盛大な歓声に包まれ、強固な日米同盟を感じる一幕となった。

海峡を挟んだ家族会初来隊
<海自下関基地隊>
 12月13日、晴天の下、下関基地隊(司令・佐藤恭弘1海佐)は福岡県北九州市八幡西区所在の自衛隊家族会八幡西地区会に対し、掃海艇及び顕彰資料室(えびら)の研修支援を実施した。
 基地概要説明では、初めて耳にする下関基地隊の歴史や、掃海艇の危険を伴う任務内容に興味津々で聞き入るとともに、関門海峡での機雷にまつわる歴史については「何故木造船?」、「何故機雷は関門海峡に?」等、かつてない積極的な質問がなされていた。
 第43掃海隊(司令・林哲史2海佐)所属の掃海艇「とよしま」(艇長・古土井一志1海尉)の掃海艇見学では、木造船の掃海艇に驚きを隠せず童心に戻ったように、手で実際に触れ、終始笑顔で初めて見る色々な物に見入っており、盛況のうちに研修を終了した。
 見学者の笑顔に接し、海上自衛隊、下関基地隊を知っていただくことに安堵するとともに、今後とも下関基地隊を隣接県の各協力団体等にもPRを続けていく。

年末年始イベントが好評
2月からは新作を上映中

<浜松広報館>
 浜松広報館は、昨年12月15日には、「クリスマス缶バッチプレゼント」企画を実施した。毎年恒例の企画で、毎回楽しみにしている来館者の姿も見え、開門前からたくさんの来館者でにぎった。午前と午後に分けてそれぞれ30組を対象としたが、受付後概ね30分くらいで定員に達するなど、その人気の高さが伺えた。クリスマスの季節でもあるため、トナカイのカチューシャやサンタ帽などの小物を使ったりして、季節感溢れる思い出の缶バッチとなった。
 そして、年明け1月19日には中部航空音楽隊による「アンサンブル・コンサート」を開催した。コアなフアンが多い中音隊のコンサートは毎回大人気で、開催時刻前は駐車場が満車になるほど。会場には、約200名の来館者が集まり、用意した椅子は満席で、展示格納庫2階フロアにも人が集まり、中部航空音楽隊の奏でる音楽に耳を傾けていた。演目は大人も子どもも楽しめるもので、「サウンドオブミュージック」や「花は咲く」「パプリカ」など、おなじみの音楽で、寒い季節にもかかわらず心に暖かい風が吹き込んだようだった。
 2月1日からは、全天周シアターにおいて、久しぶりに新しい作品が上映開始となった。題名は「"運ぶ"という使命」。輸送部隊の活動の様子を描いたもので、普段眼にすることのない器材や人員運搬の様子を紹介しており、大変興味深い作品となっている。
 皆様もぜひ一度ご覧いただきたい。

航空保安管制競技会
<航空保安管制群>
優勝
航空管制部門:千歳管制隊
飛行管理部門:飛行管理隊
 航空保安管制群(司令・渡部琢也1陸佐)は2月4日から6日までの間、第5術科学校(小牧基地)において「令和元年度航空保安管制競技会」を実施した。
 競技会は、年度練成訓練の成果と航空保安管制業務に係る各部隊の能力を評価し、技量向上を促すことを目的として、昭和46年度から実施しており、今回で39回目の開催となった。
 競技は、航空管制部門と飛行管理部門で構成されており、航空管制部門では、飛行場管制業務に係る競技とターミナル・レーダー管制業務に係る競技を隔年で実施している。今年度はターミナル・レーダー管制業務に係る競技を実施した。
 航空管制部門には、ターミナル・レーダー管制及び着陸誘導管制業務を行っている8個部隊(千歳、三沢、松島、百里、浜松、小松、美保、築城)及び着陸誘導管制業務を行っている4個部隊(入間、小牧、芦屋及び新田原)が、飛行管理部門には、4個部隊(飛行管理隊(府中)、千歳、春日及び那覇管制隊)が、それぞれ参加した。
 航空管制部門は1個部隊4名でチームを編成し、想定飛行場における緊急発進機及び緊急着陸機の迅速かつ適切な取扱いと悪天候下で多数の航空機を同時に管制する状況を付与し、安全性と効率性を重視した活動が行われているかを評価した。飛行管理部門は1個部隊2名でチームを編成し、飛行管理情報処理システムの障害を想定した飛行計画入力や識別不明機対処、行方不明機対処、警戒管制部隊に対する航空機移動情報の送付など、過去事例に基づいた状況を付与し、正確性と迅速性を重視した活動が行われているかを評価した。
 今年度の競技結果は、航空管制部門で、千歳管制隊が優勝、百里管制隊が準優勝、入間管制隊が第3位となった。飛行管理部門で、飛行管理隊(府中)が優勝、那覇管制隊が準優勝となった。

ふれあいコンサートinこまつ
<空自小松基地>
 1月25日に、小松基地(司令・門間政仁空将補)主催の「ふれあいコンサートinこまつ」が石川県小松市公会堂において開催された。
 主催者の門間司令は、冒頭の挨拶で「今回のコンサートは、基地として記録のある限り「初めての試み」です。来年の2月1日で小松基地は60歳となりますが、今後も皆様にますます愛される基地になるように頑張って参ります」と述べた。
 コンサートは中部航空音楽隊と小松明峰高校吹奏楽部による計3部構成であり、演奏が始まると、県内外より集まった約800名の来場者から大きな拍手や歓声が送られていた。
 終わりには、総司会を務めた小松市観光大使「こまつ姫御前」の川端葵さんより中部航空音楽隊長へ花束が贈呈され、アンコールを含めた計13曲、約2時間のコンサートは大盛況であった。

古鷹山の林道整備を実施
<海自第1術科学校>
 第1術科学校(学校長・丸澤伸二海将補)は、2月5日・6日の2日間、江田島市のNPO法人古鷹フレンドシップと協力して江田島市の古鷹山(394m)登山道周辺の林道を整備した。
 古鷹山フレンドシップは平成30年1月、江田島市民と海上自衛官との交流を深めることを目的に設立され、古鷹山登山道の整備や柑橘類の収穫等といった活動を通じて共生の場を企画している。
 特に、平成31年3月には江田島湾から広島湾につながる津久茂瀬戸を見下ろす場所に初級幹部の鹿島立ちを祝う「練習航海の安全を願う塔」を建立している。この塔の高さは6mで「御安航を祈る」ことを意味する国際信号の「UN」の旗をデザインしたもの。
 古鷹山は、旧海軍兵学校以来、心身鍛錬の「道場」として旧海軍兵学校の将校生徒や海上自衛隊の学生が駆けて登った名峰であり、この経験を持つ多くの者にとっては、特別な思い入れがある「母なる山」である。
 古鷹山の林道は、「平成30年7月に生起した西日本豪雨災害の土砂崩れの影響で、通行が規制されていたがこの度、啓開工事が終了したことに伴い、第1術科学校から延べ約100名の職員が参加し、古鷹フレンドシップ会員と一緒になって邪魔になる木材の除去や側溝の土砂の撤去などの作業を行った。
 この作業に従事した隊員は、「鍛錬の場である古鷹山への恩返しができたようで嬉しいです」と語り、古鷹フレンドシップ理事長からは「大変きれいになりました。これで登山客も気持ちよく登れるようになりました。ごくろうさまです」との労いを受けていた。
 第1術科学校は、今後も地域との共生を目指して、江田島の環境保全にも可能な限り取り組んでいく。

スノーバスターズ2020
<空自千歳基地>

 1月26日、千歳市営住宅地区において、除雪ボランティア活動「スノーバスターズ2020」が行われ、徳重広為智千歳基地司令をはじめ175名が参加した。
 「スノーバスターズ」は青空東北会(構成する4団体(千歳青年会議所、空自千歳基地、陸自東千歳駐屯地及び同北千歳駐屯地)の一文字を取った名称)が主催した。
 スノーバスターズは毎年、高齢者住宅町内会から要望があった地域の除雪ボランティアを行っており、今年の参加者は総勢約587名に上った。近年は、近隣中学校や企業など多くの団体が趣旨に賛同し参加しており、重機を所有する会社に無償で支援をいただいている。
 当日は、前日の降雪とは打って変わって晴れ間の見える天候となり、開会式がとみおか公園で行われ、まずは参加者全員で記念撮影。その後、担当エリアへ前進し、住民と交流を図りながらスコップやスノーダンプ(両手で扱う除雪道具)を使い、次々と降り積もった雪を運び出し生活道路を確保した。


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