2月7日、陸上幕僚監部において、家族支援の実務者レベルの能力向上を目的として家族支援担当者会同が実施された。家族支援担当者会同は平成21年度以来実施しており、今回で10回目となった。家族支援担当者会同には、陸上総隊司令部、各方面総監部、各部隊、各機関における家族支援担当者、計42名が市ヶ谷駐屯地に集合し参加した。
【大規模災害が頻発した平成30年度の教訓を共有】
今年度は平成30年7月豪雨災害や北海道胆振東部地震災害などの大規模な災害が頻発したことから、会同においては、陸上幕僚監部の家族支援班が今年度発生した災害における教訓として、災害等発生時における隊員家族の安否確認等について、より迅速かつ能動的な家族支援が必要であると説明した。特に、隊員家族の安否確認等に当たっては、関係部外団体等から協力を得ることが必要であり、平素からの留守家族名簿を最新の状態に整備すること、各団体との役割分担を整理すること及び訓練を充実させることが重要であると強調した。また、平素から関係部外団体等との調整を容易にするため、具体的に施策を推進すると説明した。
次いで、各方面総監部の家族支援担当者が、平成30年7月豪雨災害及び北海道胆振東部地震災害において実施した隊員家族の安否確認に関する関係部外団体等との調整内容や、北海道胆振東部地震災害においてブラックアウト下に実施した緊急登庁支援等の教訓、並びに各部隊等において実施している取組みや訓練の成果を説明した。
最後に、家族支援の教訓や今後の施策について意見交換を実施し、家族支援担当者相互の認識の共有を図った。
部隊から会同に参加した担当者は、「会同で学んだ事項及び各部隊の取り組みを参考として、今後の業務に反映したい」などと所見を述べた。
【来年度以降は集合訓練として訓練対象・時間を拡大】
陸上幕僚監部は、家族支援に関する関係部外団体等との協力などの新たな施策の徹底及び各部隊に対する斉一な施策の進捗を図るため、これまで10回実施してきた会同を来年度から集合訓練と位置付け、対象及び訓練時間を拡大して実施することとしている。また、関係部外団体等と意見交換を継続実施しつつ、施策の実効性の向上に努めることとしている。 |