防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   991号 (2018年11月15日発行)
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初冬季導入訓練開始
冬季戦技教育隊
 冬季戦技教育隊(隊長・山口尚2陸佐=真駒内)は、10月2日から、北海道大演習場西岡地区真駒内射場地域のローラースキーコース及び手稲オリンピアスキー場(1972年の札幌オリンピックでアルペン競技が行なわれた)において、冬季の積雪地訓練に向けたローラースキーによる初冬季導入訓練を開始した。
 積雪地部隊が任務を遂行するためには、全隊員のスキー機動能力の向上が必要不可欠であり、各隊員が重装備を携行して、積雪寒冷地において、あらゆる雪質・地形を安全・確実かつ迅速なスキー機動及び最小限の疲労により克服する能力が求められる。したがって、各部隊の上級スキー指導官及び部隊スキー指導官が各隊員に対し、より短時間で効果的な指導が非常に重要となる。
 そのため、雪の降る前から、クラシカルタイプのローラースキーでは、平地滑走を、フリータイプでは平地滑走及び斜面技術を、ツインインラインスキーでは両脚荷重での滑降技術を練成し、視覚教材(ビデオ)による個癖矯正、指導に際しての着眼等、意見を交換しながら指導技術を向上させた。また、各指導官が効率的な指導をするための展示・指導要領を案出した。
 冬季戦技教育隊は、冬に向けて、全国の積雪地部隊が効果的な冬季訓練のための情報をいち早く提供できるよう、また日頃の成果を最大限に発揮できるよう、万全の態勢で臨む。

キャンパス・コンサート、官公署基地見学
<空自・目黒基地>
 10月25日、航空自衛隊目黒基地において、「目黒基地キャンパスコンサート・官公署基地見学」が行なわれた。
 コンサートは、基地所属隊員の士気及び帰属意識の高揚を目的とし、空自主催で海上自衛隊東京音楽隊を招聘する混成イベントとして実現した。昼休みのひととき、会場の学校棟中庭は約550名もの職員・学生で溢れ、メインボーカルの三宅由佳莉3海曹など6名の音楽隊員により、アンコール曲「ハナミズキ」を含む計7曲が披露。サプライズで参加した音楽隊長とともにコンサートを盛り上げた。
 終演の際、統合幕僚学校長・出口佳努海将の挨拶で、音楽隊の存在意義と大切さについて触れ、会場全体の士気が高まった。コンサート終了後は、多くの観覧者から音楽隊員に記念撮影やサインが求められ、交流を深めていた。
 また同日、目黒基地に対する理解促進を目的として、近隣官公署職員を対象とする基地見学を実施した。災害時の自衛隊活動の一環として、野外炊飯展示や東日本大震災の慰問演奏で活躍した音楽隊コンサートの観覧、緊急時における地域住民の避難経路の確認が行なわれたほか、空自で盛り上がりを見せる献立「空あげ」を喫食するなど、様々な体験を通じて自衛隊・基地に対する理解を深めた。
 今回のイベントを企画した空自幹部学校総務班長は、「首都圏大規模災害への備えや2020年東京オリンピック国家行事を控え、近隣部隊や官公署との連携が不可欠となる。目黒基地を知っていただき交流を深めることにより、様々な活動の連携が円滑になれば。今後も基地の発展に尽くしていけるよう新たな企画を模索していきたい」と話した。

機略縦横(6)
第14旅団最先任上級曹長 木村庄司准陸尉

 上級曹長制度が運用に入り、少しずつ定着し前進しているが、まだまだ鋳薔薇の道でもある。また、我が第14旅団は陸自の魁部隊として、第8師団と共に改編され変化に適応しようとしている。今このふたつの物事に理想はあっても答えはないと思っている。時代の流れ、特質・環境の変化に適応することが、今我々の明確な答えだと考える。しかし変えて良いもの、いけないものはある。本質は何かを理解し、第14旅団長要望事項の「誇りを持ち、心身を鍛え、力を結集せよ」を強く意識するとともに、何のためにどうあるべきかに、自らを含め、微力ながら隊員の育成に貢献できるよう行動する。
 世界最古の国、日本国が日本国であるために、変化に適応できる強い部隊の精進は続く。

【訂正】990号「機略縦横」で誤りがありました。正しくは「木村庄司准陸尉」です。お詫びして訂正するとともに、再掲載させて頂きます。


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