5月24日から6月4日、陸上自衛隊中央音楽隊(隊長・樋口孝博1陸佐)は、ドイツ連邦共和国の3カ所(デュッセルドルフ、ハーメルン、ベルリン、ライプツィヒ)でドイツ連邦軍参謀軍楽隊の隊員と合同演奏を行った。これは、日本で初めてベートーヴェンの交響曲第九番が当時の徳島県鳴門市の坂東俘虜収容所でドイツ人により演奏されてから今年100周年を迎えるにあたり、「DAIKU2018」と称して企画されている記念事業の一つ。中音からは志賀2佐(指揮)、持丸3尉(連絡幹部)、矢口2曹(トランペット)、林2曹(トロンボーン)、加藤2曹(テューバ)、平木3曹(トランペット)、上原3曹(ホルン)、松永士長(ソプラノ)が参加し日本とドイツの交流を深めた。ドイツ連邦共和国日本国大使公邸での公演を聞いたピアニストの倉澤杏菜氏は「管楽器のみでの編成はこの曲に相応しくとても煌びやかだった。少し難しい歴史をテーマに持ちながらも、むしろそれがドイツと日本の絆を深くしているような、そんな温かな雰囲気の会場。最後の両国国歌演奏後の息を呑む様な沈黙がお互いをリスペクトするような厳粛な空気に鳥肌が立った」と述べている(月刊ショパン7月号より)。 |