5月16日、統合幕僚監部指揮通信システム部(部長・佐伯精司海将補)指揮通信システム企画課(課長・高屋文明1空佐)内にサイバー企画室が新設され、同室に、年度末の新編に向け、サイバー防衛隊(仮称)準備室が立ち上げられた。同日付で初代サイバー企画室長に市田章1海佐が着任した。
サイバー企画室は、
・統幕内の関連規則の整備、業務要領の検討等サイバー防衛隊(仮称)新編に係る準備
・統合運用による円滑な任務遂行を図るためのサイバー攻撃等への対処に係る施策
等を主な業務内容とし、市田室長以下8名で構成。16日には、指揮通信システム課の扉に「サイバー防衛隊準備室」と墨書された木看板を設置するセレモニーが行われ、小野寺五典防衛大臣、江渡聡徳防衛副大臣、岩崎茂統合幕僚長らが出席。「予算の面も含めサイバーの部分でもしっかり対応していきたい」(小野寺大臣)、「(年度末のサイバー防衛隊(仮称)の設立に向け)遺漏のなきよう準備をしっかりとしていきたい」(岩崎統幕長)などと、サイバー攻撃対処施策に関する意気込みが改めて語られた。
▽サイバー防衛隊(仮称)の概要
防衛省は、日々高度化・複雑化するサイバー攻撃の脅威に対応するため、防衛大臣直轄の共同の部隊である自衛隊指揮通信システム隊(隊司令・筧豊隆1海佐)隷下部隊として、平成25年度末に「サイバー防衛隊(仮称)」を新編予定。防衛省・自衛隊のネットワークの監視とサイバー攻撃事案発生時の対処を24時間体制で実施するとともに、各自衛隊に分散しているサイバー攻撃等に関する脅威情報の収集と調査研究を一元的に行い、その成果を省全体で共有する。隊員数は約90名を予定。 |