防衛ホーム新聞社・自衛隊ニュース
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自衛隊ニュース   2008年7月15日号
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仏海軍、初の函館寄港
日仏相互の歴史認識深める
「じんつう」乗員とスポーツ交歓も
《函館基地隊》
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関係者の出迎えを受け、仏海軍最新鋭艦が函館に初入港
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 仏海軍試験・測定船「ディプイ・ド・ローム」(4500トン)が、親善と乗員の休養のため5月21日から25日までの間、函館に寄港した。入港歓迎行事では、大湊音楽隊が演奏する中、ホストシップの護衛艦「じんつう」乗員及び函館基地隊隊員並びに函館日仏友好協会会員ら約80名が参列し、函館基地隊司令(飯尾俊政1佐)と函館日仏友好協会会長の入港歓迎あいさつの後、艦長のアンリ・ダグラン中佐があいさつし艦長と乗員代表に花束が贈呈された。
 同艦長は、あいさつの中で「函館寄港は初めてだが、仏国と函館の縁は約150年前にさかのぼり、幕末の1855年、仏軍艦『シビル号』の艦内で疫病がまん延したため、当時の箱館奉行は人道的観点から上陸を認め、実行寺(箱館の寺院)を養生所として治療に努めた結果、重病の6人は亡くなったが、大半の乗員は回復し大変お世話になった。また、滞在中は函館の素晴らしい文化や自然を楽しみにしている」と謝辞を述べた。当日は、同艦長主催の昼食会及び夕刻からのカクテルパーティーが行われ、参加者一同フランス料理とワインに舌鼓を打ち、日仏親善で大いに盛り上がった。
 22日には、同艦乗員とホストシップの「じんつう」乗員とのスポーツ交歓(バレーボール)が行われ、両チームともファイト溢れる白熱したプレーを見せた。試合は、僅差の好ゲームで展開し、海自側の1勝2敗という、仏側に花を持たせる格好で終了した。また、試合後、北海道名物のジンギスカンパーティーが催され、日仏相互の会話も弾み、思い出に残る楽しいひと時を過ごした。また、夕刻には、同艦艦長は函館市の外国人墓地において、函館で病死した仏海軍同胞が眠る墓石に献花し、追悼の意を捧げた。
 23日には、同艦とホストシップとの相互訪問(艦艇見学)が実施され、仏海軍最新鋭艦の快適な居住性(乗員は4人部屋)と省力化が図られたハイテク装備を目の当たりにした海自隊員から、羨望の声が上がっていた。
 25日、同艦は大湊音楽隊による「蛍の光」に送られ、函館基地隊隊員と函館日仏友好協会会員との帽振れの中、静かに函館を後にした。

バレーボールで地域婦人と交流
《松山駐屯地》
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 松山駐屯地は6月1日、地域の婦人バレーボールチームを招いて「第七回駐屯地レクリエーションバレーボール大会」を開催、地域婦人層との交流を深めた。
 大会は、各チーム総当たり(試合時間12分)のリーグ戦で、総得点の多いチームが優勝となり、当日は8個チームにより、約3時間の熱戦が繰り広げられた=写真。
 コート内では、各チームとも日頃の練習の成果を遺憾なく発揮し、お互いに声をかけ合い、汗を光らせ、真剣さの中にもユーモアが溢れ、終始、楽しく溌剌とプレーしていた。
 成績は、チーム名「ふれんず」が昨年2位の雪辱を晴らし、6勝1敗での「優勝」を飾った。試合後は、隊員食堂の部隊食で会食を行い、試合内容を振り返りながら和気あいあいとバレー談義に花を咲かせた。

32普連4中隊が17年ぶり野戦検閲
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 第32普通科連隊(連隊長・下東1佐=大宮)は、6月14日から16日の間、東富士演習場で第4中隊に対して二夜三日の連続状況下で「陣地攻撃における普通科連隊内第一線中隊としての行動」を課目とした訓練検閲を実施した=写真。
 14日朝、大宮駐屯地で隊容検査を実施し、午後2時に状況を開始、車両行進により東富士演習場に移動した。引き続き徒歩行進に移行し約30kmを全隊員が踏破した。
 15日早朝、第4中隊は集結地へ進入するや、速やかに安全化を図り、CT主力の整斉とした集結地占領に寄与した。
 攻撃準備においては、第4中隊長は戦車小隊等との綿密な調整や夜間の偵察を確実に実施して、攻撃命令を下達し、16日早朝より敵陣地に対し攻撃を開始した。
 鍛え上げられた機動力と綿密に調整した火力を集中する中、隊員は迅速かつ勇猛に突撃するとともに、絶え間ない攻撃により敵陣地に突破口を形成して、敵機械化部隊を撃破し、午前9時状況を終了した。
 第4中隊は17年ぶりの野戦での中隊検閲だったが、中隊長・春日1尉を核心に団結強固にして日頃の訓練成果を遺憾なく発揮し任務を完遂した。

前期新隊員、富士の裾野で総合戦闘訓練
《34普連教育隊》
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 第34普通科連隊新隊員教育隊(教育隊長・佐野松太郎2佐=板妻)は6月6日、東富士演習場の道路の台周辺において前期教育の集大成ともいえる総合戦闘訓練を行った。
 総合戦闘訓練は、戦闘状況下における小銃手の各個動作、射撃と運動の連携、突撃準備及び突撃を主要訓練項目として実施した。
 この日は天候にも恵まれ、各区隊長が隊容検査を実施し新隊員の訓練に臨む気迫と準備状況を確認、午前9時に総合戦闘訓練の状況が開始された。
 新隊員たちは、これまでに習得した各種動作を的確に実施するとともに一躍進ごと隊員相互に連携を図り、演習場に響き渡る大きな声と躍動感溢れる動きで勇猛果敢に演習場を駆けめぐり、3ヶ月間の集大成を飾った。

防衛協会青年部会が生活体験入隊
《7普連》
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 第7普通科連隊(連隊長・岸良1佐=福知山)は5月16、17の両日、京都府防衛協会青年部会員の隊内生活体験入隊を実施した。
 今回、体験入隊に参加した防衛協会青年部会員は京都市在住であり、我が国の防衛に関して高い意識を持ち、会社の経営者等も多く含まれ、49歳から28歳までの男女(男性12名、女性7名)19名が参加した。
 午前10時、駐屯地に着隊した体験入隊者達は、正面玄関で記念写真を、会議室で概要説明を受けた後、早速午後から長田野演習場に移動し、訓練を開始した。
 訓練は基本教練に始まり、救急包帯での止血法や4名1組で担架を使用する野外衛生教育、更に、2コ班に分かれ滑走路東側の錯雑地に潜伏するゲリラを捜索する訓練を真剣な表情で行った。
 ゲリラ捜索の訓練では、ゲリラが仕掛けたワナ線と生い茂る草木に行く手を阻まれながら潜伏するゲリラやゲリラの遺留品等に見立てた目標物を捜索するなど、隊員が実施する捜索訓練の一端を体験した。
 翌17日は、朝から車両で駐屯地北側約5kmの距離にある三段池公園へ移動し、2名1組で約20kgの背のうを担ぎ駐屯地を目指す徒歩行進訓練を実施した。
 途中、明智光秀が建立した福知山城に立ち寄り休憩。史料館見学とともに、天守閣から駐屯地までの経路を確認しつつ額から流れる大粒の汗を拭っていた。
 今回訓練に参加した青年部会員達は「貴重な体験ができました。又来年も来ます」と駐屯地を後にした。


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