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   2007年12月15日号
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日中防衛交流
中国艦艇が初訪日
晴海埠頭に接岸する「シンシュウ」(11月28日)
 中国人民解放軍海軍艦艇が11月28日、親善訪問のため東京港・晴海埠頭に寄港した。中国海軍艦艇の訪日は戦後初めてのことで、今年8月の日中防衛相会談における艦艇の相互訪問の合意に基づき、両国の理解を深めることを目的に行われた。防衛分野だけでなく、音楽隊の合同演奏やスポーツ交歓など積極的な交流が図られた。
 28日午前10時、中国軍南海艦隊副司令官の肖新年少将指揮する旅海級ミサイル駆逐艦「シン(深)シュウ(土へんに川)」が晴海埠頭に入港し、続いて歓迎行事が行われた。吉川榮治海幕長は挨拶の中で、「今回の『シンシュウ』入港は、海上自衛隊と中国人民解放軍海軍との相互理解と友好関係の進展のみならず、日中両国間の信頼関係の強化と友好親善関係の促進につながるものと確信しております」と歓迎の言葉を述べた。続いて肖少将が「『シンシュウ』が搭載しているのは345名の乗員のみならず、13億人の中国国民の友好感情、調和と平和の念願です。これから4日間の訪問を通じて、中日両国の相互信頼は一層深められ、友好関係は前に進むものと信じています」と挨拶した。行事終了後には、ホストシップを務めた「いかづち」甲板で歓迎レセプションが開かれ、和やかな雰囲気のなか両艦の乗員は交流を深めた。
 翌29日は肖少将や「シンシュウ」艦長の朱建達大佐らが防衛省で吉川海幕長を表敬訪問した。また、「シンシュウ」「いかづち」の乗員らはサッカー、綱引きで交流。チームは艦での仕事内容で決め、日中混合のチーム分けをしたり応援も日中2ヶ国語で行われるなど、友好ムードを盛り上げた。30日には横須賀基地で補給艦「ときわ」の見学、「シンシュウ」艦上でのレセプションが行われ、一連の交流行事を成功裡に終えた「シンシュウ」は12月1日、晴海埠頭から出港し帰国の途についた。

戦車射撃競技会で能力の向上図る
《7師団》
 第7師団(師団長・用田和仁陸将)は11月19日から23日までの間、北海道大演習場島松地区第1戦車射場で「機甲部隊としての骨幹戦力たる戦車射撃能力の向上及び団結の強化」を目的とし、師団戦車射撃競技会を実施した。
 昨年度に引き続き第7師団計画の戦車射撃競技会だったが90式戦車の部及び74式戦車の部に、各戦車を装備する全道の機甲部隊が全て参加して、機甲部隊の頂点を目指してしのぎを削った。本年度の競技会は、演習弾と多目的対戦車りゅう弾の2弾種の戦車砲弾及び車載機関銃を一連の状況下で射撃する小隊戦闘射撃であり、演習弾の射撃については90式戦車は行進射撃、74式戦車は躍進射撃で実施された。
 第一状況の演習弾では標的と同数の弾数の配当で「一撃必殺」の射撃が求められ、第二状況においては出現する全的を撃破しなければ次へ前進することができないという厳しい状況で実施された。
 90式戦車の部での連隊対抗は「第72戦車連隊」が、中隊対抗の部は「第72戦車連隊第4戦車中隊」が、小隊対抗の部においては「第5戦車隊第3戦車中隊第1戦車小隊」が「ベストプラトゥーン」の栄光を勝ち取った。また、優勝した連隊・小隊を整備支援した「第7後方支援連隊第2整備大隊第2戦車直接支援中隊」及び「第5後方支援隊第2整備中隊戦車直接支援小隊」がそれぞれ表彰された。
 74式戦車の部では、小隊対抗の部においては「第1戦車群第302戦車中隊第1戦車小隊」が「ベストプラトゥーン」の栄光を勝ち取り、これを整備支援した「北部方面後方支援隊第101戦車直接支援隊」とともに表彰された。

火災想定訓練に参加
《第35警戒隊》
 第35警戒隊(隊長・近藤2佐)は11月11日、京丹後市消防団丹後町が主催する秋季火災想定訓練に参加した。これは実践的消防技術の向上と地域住民に対する防火意識の高揚を目的に毎年開催されている。
 午後4時、連日の好天により、乾燥・強風注意報が発令され、河川敷で枯れ草を焼いていたところ飛び火し、燃え広がったという想定で実施された。火災発生を知らせるサイレンが鳴らされ、指揮官宇野准尉以下6名は消防車で出動、丹後町消防団並びに市消防署とともに消火活動を実施した。隊員らは、火災発生時における消防団等との連携要領を確認し、訓練参加を終了した。

雪月花
 自衛官専門のカウンセラーを目指して元女性自衛官が立ち上がろうとしている。7年間自衛隊に勤務して今年の3月に除隊した森マミさんだ。本社にきて森さんが語ってくれた。─自衛隊勤務のなかで一番大きくつらかった事は、同期の自殺でした。周りからも「信じられない」「本当に自殺ですか」と言う電話が勤務していた所に殺到したそうです。私も亡くなる前の日曜日に会っているのでとても信じられませんでした。泣きに泣いてもう二度とこんな思いはしたくないと強く感じました。そして、私と同じ思いをする人が少しでも減るよう力になりたいと思い、心理カウンセラーの資格を取りました。駐屯地にはベテランのカウンセラーの方がいると聞きましたが、私自身カウンセラーに相談するのに抵抗を感じる人間でした。実際悩んだところで、わざわざカウンセラーを訪ねませんし、心の病気のように感じて抵抗がありました。でも自分がカウンセラーの勉強をするうちに考え方が変わりました。カウンセラーは先生ではないのです。一緒に悩み一緒に考える人であり、本人の中にある答えを導き出す人、本人の心の中の整理をする人だということです。もっと気軽にカウンセリングを受けられる環境を作りたいという気持ちが、日に日に強くなっています。森さんは、私をここまで育ててくれた自衛隊に恩返しをしたいと真剣な顔をしていた。同じ目線で同じ年代の友達として話を聞いてあげることが悩める者には一番かもしれない。今年も全国の自殺者は3万人を超えた。

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