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   2007年1月1日号
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スポーツよもやま話
根岸直樹
ひちょり頑張れ!
 雨の一日、やることもなく、本棚の角に突っ込んであった文庫本「甲子園の異邦人」(金賛汀著・講談社)に目を通していた。在日朝鮮人選手が本名のまま夏の甲子園大会に堂々と出場して、大活躍した実録。1981年、報徳―京都商の決勝戦で元近鉄―西武で活躍した金村義明(金義明)ら7人もの在日コリアン選手の大暴れが、さわやかな話題として甲子園をかけ巡った。
 その話を在日コリアン選手として知られる日本ハムの森本稀哲(ひちょり)外野手にした。スキンヘッドをなでながら、森本はこう話してくれた。「韓国、朝鮮選手の話、よく聞かされます。でも、オレはそのことを気にしたことは一度もない。オヤジも、昔はともあれ、いまは何も言わない。オレは日本生まれだし、ひちょりと呼ばれるとかえって嬉しい。ファンも呼びやすいんだと思います」と。
 プロ入りは90年。ドラフト4位指名で日本ハムへ。高校(帝京高)3年の夏、主将として甲子園に出場した。3回戦で浜田(島根)と対戦。相手のエース・和田毅(現ソフトバンク)から本塁打を放って、プロスカウトの目にとまった。
 しかし、日本ハムでは下積みが続く。100試合以上出場は一昨年が初(103試合)。その後、一気にレギュラーの座にのし上がり、昨季は新庄、稲葉との外野トリオでパのゴールデングラブ賞まで手中に。日本ハムを44年ぶりに日本一の座に引っ張り上げた。
 小学校時代、突然髪が抜け始めた。原因不明のまま現在に至っている。いまは「だいぶ生えてきているけど、毎日剃って…」スキンヘッドがトレードマーク。「いじめらしいことにもあったけど、オレは昔からこういう性格だから、気にもしなかった」と、いま話題のいじめっ子問題にもふれ「もっとおおらかに、負けない精神的な強さをはぐくむこと。親の教育が肝心」とひと言。
 2年間、新庄と寝食を共にして「いろいろ教えられた」という。ハワイ自主トレも一緒。試合前の練習時のゴレンジャーも、ドラゴンボールのピッコロ大魔王も新庄の発案でやってのけ、ファンの大喝采を浴びた。「新庄さんは“お前は考えすぎだ"というけど、これからのオレはオレなりでやっていくしかない。チームの盛り上げ役?できるだけのことはやっていきたい。ま、オヤジの店(東京・西日暮里の焼き肉屋)と同じで、お代は見ての(食べての)お帰りに、ってことですか」と笑顔。
 子供達の「ひちょりィ、頑張って」の声援を背に、背番号も46から新庄の付けていた1番に代わった。「ツーさん(新庄)には“オレのマネでなく、ひちょりの色を出せ"といわれた」という森本が、07年の日本ハムをどうやって引っ張っていくか。年俸も6500万円にアップした。ポスト新庄の独り立ちこそ、新生日本ハムの前途を占う最大の指針ではないか。

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(防衛ホーム英語教室)
I'LL SETTLE DOWN TO WORK NEXT YEAR TOO! 
アイル セットル ダウン トゥ ワーク ネクスト イヤ トゥ
来年も本腰いれて働くぞ
Hi!How are you doing? 皆さん、お元気でしょうか。 いよいよ年の瀬ですね。来年が皆さんにとって明るく、すばらしい年になりますように、心から祈念申し上げます。来年もご愛読のほど宜しくお願い申し上げます。

 さて、今回の表現は、“I'll settle down to work next year, too"「来年も本腰いれて働くぞ!」です。Settle downは、「落ち着く、身を固める、定住する」のほかに、「身を入れる、落ち着いて取り掛かる」という意味があります。ここでは、落ち着いて取り掛かるという意味で使って、その後にwork next year, too 来年も働くが続いていますので、合わせて「来年も本腰いれて働くぞ!」という意味になります。

 何事もここぞというときには勝負をかけなければなりません。そんなときに意思表示する表現です。何回も言うとその気になってきますね(笑)。積極的にいきましょう。

 風邪が蔓延しています。ノロウイルスも非常に体力を消耗させます。まずは予防を。外出後のうがい、手洗いを習慣にして、風邪や流行の病を予防したいものです。来年も楽しく過ごせますように。
 それでは、皆さん。See ya! 〈スワタケル〉

防衛ホーム 俳句コーナー
舫ひ合ふ船軋み合ひ冬探し 畠中 草史
据ゑ鷹の遠き目差人を見て 中村 かよ
降る雪にふるさと遠き思ひかな 中野たか江
賽銭の底に届きし音寒し 岩崎 清子
星座冬幸薄きごとまばたきぬ 中矢 岳子
児のものを干したる端に凍み大根 村山 郁
次のこと考へ乍ら雪を掻く 大平 光枝
寒雀囮の餌に近寄らず 菊池 緑
天空の一点となり鷹舞へり 滝澤 緋沙
山深く眠りて風の音知らず 有馬 澄廣
見るからに冷やかなりし百度石 岡野アイコ
読切に先づは歳時記開くこと 箸方 えい
雪積りやさしき山の恐ろしさ 松野 藤枝
遠野冬含みのありし民話聞き 山崎 藤雄
海ねこの群れる島見え海の冬 山崎 文子
惚けまじと大寒の日の独り言 本多すみこ
句を褒めて人を褒めたる初句会 杉田滝
凧揚ぐるいつも何かに憧れて 西村 爽風
竹売の声の聞こゆる初仕事 友国 博子
神泉に泳ぐものなき初詣 山口 寛子
 選 者 吟
いちまいの賀状に過去のよみがへる 保坂 伸秋
(「栃の芽」誌提供)

イラク派遣を終えて シリーズ
空自第7航空団飛行群 第305飛行隊 3空曹 木村 知彰
米軍、韓国軍と積極的に交流
 私は、百里基地第7航空団第305飛行隊に所属する木村3曹です。一昨年、航空教育隊生徒隊を卒業し、この度、イラク復興支援派遣輸送航空隊の警備要員として中東の国クウェートへ4ヶ月間勤務してきました。私の原隊での職種は航空機整備ですが、警備要員での参加ということで最初は戸惑うところが多々ありましたが、周りの方々に助けられ4ヶ月の任務を無事に終えることができました。21歳にして海外派遣という名誉ある職務を全うすることができてとても嬉しく、また誇りに思います。
 クウェートに到着した3月は地面には黄色い花が咲いており、草も青々としていましたが月日が経つにつれ砂と石ころばかりの荒れ果てた砂漠へと姿を変えていきました。7月から9月にかけてクウェートの気温は50度近くにもなります。特にひどかったのは砂嵐です。皆さんは砂嵐と聞いてどのような光景を想像しますか。私がクウェートで経験した砂嵐は、熱風と共に砂の粒子が舞い、すぐ先の視界さえもままならず、体中の穴から砂が入り込んでくるような感覚で目も開けていられないほどでした。そんな中での立哨はとても辛いものです。その時は改めて日本の自然と環境の美しさに感銘し、日本人に生まれてよかったとつくづく実感しました。しかし、現地の人にとってはこれが普通なのだから脱帽です。
 当地での警備という仕事は当然規則がありますが、決まった型にとらわれない柔軟な発想力と幅広い知識、そして過酷な任務環境にも耐えうる気力と体力が必要だったと思います。また、他国の軍隊との交流を通してこれからの自衛隊の有り方や自分達の立場について深く考えさせられました。
 私は、4ヶ月間を通してクウェート軍との関わりはあまりなかったのですが、米軍、韓国軍との交流は積極的に行いました。日本を発つ前に半ば使わないだろうと思って買った電子辞書がとても役立ちました。言葉の壁はあるものの、普段接していてやっぱり同じ人間なんだなと思う反面、どうして同じ人間なのにこんなにも捉え方や感じ方が違うのだろうという場面もしばしばありました。米軍について思ったことはとにかく働き者です。朝夕問わず輸送機や車両が行き来している中、急な仕事にも迅速かつ柔軟に対応していました。実際の例を挙げると、米軍がガードレール代わりとして道路の脇に大きなコンクリートのブロックを何十個も積んでいったのですが、その作業はとても速く、到底一日では無理だと思える距離を、ものの半日で終わらせてしまいました。しかし、次の日、そのコンクリートのブロックが車両の通行の邪魔だと思ったらしくまた半日で撤去してしまったのです。このようなところもまた、日本人とのものの尺度の違いではないでしょうか。
 私は今回の派遣を通して色々なことを学びました。クウェートで一緒に汗を流した方々、そして日本で支援してくださった方々に感謝するばかりです。この貴重な経験を活かしてこれからも頑張っていきたいと思います。

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