心にひびく演奏の数々 プログラムの第1部は、世界にも活躍の幅を広げている国際的オルガニスト椎名雄一郎氏によるパイプオルガン演奏。「トッカータとフーガ(ニ短調)」の荘厳な旋律に始まり「目覚めよと呼ぶ声あり」とバッハの2曲が続き、最後はモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」より第1楽章が奏でられ、神聖なパイプオルガンの響きがチャペルを優しく包み込んだ。 第2部は箏の演奏家、ななえ&みぎわの二十五絃箏ユニット、心花〜kokohana〜による和楽が奏でられた。箏は奈良時代に中国から伝来して以来、時代を受け継ぎながら絃の数を増やし、現在の二十五絃へと開発された。普通よりも大きな箏を器用に弾きこなす2人は「ディズニーメドレー」や「クリスマスソング」など親しみのある曲や、和楽にポップ感を織り交ぜた軽やかで優しい音色のオリジナル曲を演奏。新鮮な箏の響きを重ね合わせ、最後は応援のメッセージを込めた、力強くスピードに乗った曲「道」を奏でた。 プログラムのしめくくりは、パイプオルガン、二十五絃箏、コーラスと合わさり皆で「きよしこの夜」を歌い、チャペルコンサートの夜は静かに終わりを告げた。