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   2006年6月15日号
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額賀長官「平和と安定目指す」
IISS アジア安保会議
参加20ヵ国が活発に意見交換
 第5回IISS(国際戦略研究所)アジア安全保障会議が6月3、4の両日、シンガポールで開催され、額賀長官が「国際的な安全保障のための軍の展開」についてスピーチした(=写真)。会議には、日本をはじめ英国、米国、シンガポール、カナダ、インドネシア、ニュージーランドなど約20カ国が参加、アジア太平洋地域の安全保障について活発に意見交換した。額賀長官はスピーチの冒頭、インドネシア・ジャワ島中部地震に医療支援などのために自衛隊を派遣したことについて触れ、「一日も早い復興を願う」と述べた。また、日米同盟の最近の進展や自衛隊の海外への派遣経験、災害救援などについて説明、「アジア太平洋の平和と安定と繁栄のために『人とカネと技術』の協力を惜しまず、自由と民主主義による『アジア太平洋圏』を構築していく」ことを強調した。また、額賀長官は会議の合間に、日米(ラムズフェルド国防長官)、日英、日豪などの2国間で防衛首脳会談を行った。

自衛隊国際緊隊が医療支援
ジャワ島中部地震
援護所設置、巡回診療、防疫活動も
10師団、1輸空主力の200隊員
プランバナン救護所で被災者の治療にあたる派遣隊員
 5月27日午前5時54分(日本時間午前7時54分)頃、インドネシア・ジャワ島中部でM6・3の強い直下型地震が発生、ジョグジャカルタ周辺で死者5500人を超える大きな被害をもたらした。
 インドネシア政府からの医療支援要請を受けた日本政府は29日、国際緊急援助法に基づく自衛隊の派遣を決定、額賀長官が先崎一統幕長に派遣準備を指示した。翌30日午前7時すぎ、統幕運用部の早渕昇1陸佐以下内局、統幕、陸・海・空幕など19隊員から成る先遣隊が出発。同日夕、被災地のジョグジャカルタに到着、調査を開始した。
大勢の被災者が避難している場所を巡回診療
 また、額賀長官からの派遣命令を受けた陸自は、国緊隊待機部隊の第10師団(守山)を主力に医療援助隊を編成。6月1日、陸自「インドネシア国際緊急医療援助隊」(上野栄1佐=第10後方支援連隊長兼春日井駐屯地司令)の第1派約50隊員に火箱芳文10師団長が隊旗を授与したあと、小牧基地の空自「インドネシア国際緊急援助空輸隊」(隊長・小林雅也3佐以下約35名)のC―130輸送機などに搭乗、翌2日に現地入りした。第2派の約100隊員は4日午前11時、中部国際空港から民航機で出発、翌5日にジョグジャカルタ空港に到着した。既に現地で医療活動を続けている第1派と合流、支援活動を本格化した。
 7日現在、医官14名、看護師18名、防疫班15名などで編成する医療隊を中心に、ブンダル村、プランバナン地区での救護所診療やブルバー地区の巡回診療を行い、医療実績の累計は外科472名、内科461名の合計933名にのぼっている。また、7日から防疫活動も開始している。

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