神奈川地方協力本部市ヶ尾募集案内所(所長・内山智仁1空尉)は6月6日、陸上自衛隊衛生学校教官の小津1陸尉を招へいし、日本体育大学(神奈川県横浜市青葉区)保健医療学部救急救命学科の3年生80名に対し、授業の1コマを利用した職業講話を行った=写真。
小津教官の講話は自己紹介から始まり、自衛隊の概要、衛生学校や衛生科の職種及び第一線救護衛生員について冗談を交えながら進められた。自身のイラクでの人道復興支援活動派遣の話にも触れ、衛生の知識が世界で役に立った経験も紹介された。学生たちの興味を引いたのは、救急救命士の資格を保有した者が入隊した場合の利点についてだった。救急救命士の資格取得を目指している学生たちにとって、第一線救護衛生員という入隊後の道筋が明確となっていることで自衛隊が就職先の一つとなったようであった。
質疑応答時には「寮生活においてプライベートの時間はありますか」、「入隊後、准看護師を受験するまでの間どんなことをしますか」や「第一線救護衛生員は最前線に行きますか」などさまざまな質問があり、小津教官は一つ一つの質問に対し丁寧に回答があった。講話の最後には「全員で救急救命士の合格を目指してください。困っている人がいれば手を差し伸べるのが仲間です。大学同期の絆を大切にして欲しい」と小津教官から熱いメッセージが贈られた。
また、講話前後の時間を利用して内山所長から自衛隊の任務、職種の説明や、災害派遣での体験談が披露され、山嵜広報官(2海曹)からは前年この講話を受けた現4年生が幹部候補生や曹候補生、予備自衛官補の試験を実際受験していることが紹介された。学生たちからは「自分も自衛隊を受験してみたいです」とうれしい感想があり、衛生職種で活躍したいという熱意が伝わってきた。
担当教諭からは「質問することができなかった学生も潜在的にいるようです。自衛隊への興味、関心や就職活動について、学生から上がった声は逐一皆さまと共有させていただきます。今後も引き続きご支援をいただきつつ、私どもも一人でも多くの人財を自衛隊の皆さまに送れますよう、バックアップに努めていきたいと思います」とメールをいただいた。この講話をきっかけとし、学生と教諭に自衛隊への理解を深めてもらえた機会となった。 |