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スペーサー
自衛隊ニュース   1103号 (2023年7月15日発行)
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雪月花
先生の採用
 夕暮れが迫る校庭で大きな声を出して走り回る若い先生、朝の登校時に校門で生徒を迎える年配の先生、子供に対する愛情を感じるが先生たちも嬉しそうだ。この公立小中学校の教職員が足りなくなりそうだと言う。文科省によると21年度に実施した小学校の採用試験の競争率は2・5倍で過去最低。人気低迷が「教員不足」に繋がっているともいわれる。民間では採用内定を6月に出す企業が多く文科省でも教員試験を1カ月前倒しする、残業手当に代える調整額の引き上げなど対抗策も講じている。教職の人気は時代時代によって波が大きいが、民間企業が好調だった1950年代には「先生にでもなるか」「先生にしかなれない」デモシカ先生が多いと言われたこともあった。だがそれもわずかの期間で公務員としての教職の人気は高く、80年代には公立小中学校の競争率は10倍以上に上昇した。そしてまた今回の教員不足を思わせる状況になっている。その原因はなんだろう、都内で40年間小学校の教諭をしてきた友人によると職業としては見た目以上に重労働で、残業時間の多さ、不登校やいじめ、クレーマーと呼ばれる保護者対応などが考えられるらしい。筆者の母親も四国の小さな小学校の教諭だったが朝早くから5、6人の生徒が母を迎えに来てじゃれ合って登校した、校外授業で一人見えなくなった、川の底に沈んでいる、母は羽織袴を着けたままで飛び込み引き上げた、教え子が生まれたばかりの赤ちゃんを見せに来てくれた。こんな交流を母は大事にしており財産だと言っていた。以前よく聞かれた「先生は聖職」も今や死語になった感もするが「先生」は子どもの一生を決めかねない「道しるべ」であることは昔も今も変わっていない。

MFO司令部要員帰国
要員2名に第1級・2級賞詞を授与
 7月5日、シナイ半島でエジプト・イスラエル間の停戦監視等の活動を行う「多国籍部隊・監視団(以下、「MFO」)」に、第4次司令部要員として派遣されていた梅原良平2陸佐(連絡調整部副部長)と佐藤太軌3陸佐(連絡調整部運用幹部)が、森下泰臣陸上幕僚長に対して帰国報告を実施した。
 森下陸幕長は「国を代表して重要な任務で活躍してくれた。諸官らの活動は、派遣先国であるエジプト及びイスラエル並びに米国をはじめとする要員派遣国から高く評価されていたと聞いている。各国からの信頼獲得が今次の後方支援部施設要員の追加派遣にもつながっており、諸官ら第4次要員を含むこれまでのMFO司令部要員の功績を陸上幕僚長として誇りに思う」と約1年間の任務を全うした2人を労った。なお、今次の活動の功績が認められ、梅原2陸佐に「第1級賞詞」が、佐藤3陸佐に「第2級賞詞」が授与された。
 MFO司令部要員派遣は、第5次から4名体制となり、これまでの連絡調整要員に加えて、新たにインフラ整備の企画、調整等を担当する施設分野の要員2名が追加派遣されている。

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